私的『お気に入り外し』対処法
「仕事の合間の気晴らしにチョイチョイッと書き殴ってるだけだから、点数だのお気に入りだのは気にしない」などとうそぶく私。いや、ホント、なろうを始めた当初は評価点なるものが何か知らず、更にそれらがなぜ時々ランダムに入ってくるのかすら解らず、「???」と首を傾げるばかりだったのだが……。
いやぁ、凹みますね。お気に入り外し。たとえ自己満足で書いているモノでも、見ず知らずの誰かがわざわざ指を動かすという労力を惜しまず「お気に入り」登録してくれた。これってすっごく心が温まるじゃないですか。そして反対に画面上の数字が減れば、わざわざ登録してあるものをクリックして外す程、私の書いたモノはマズかったのか?! と叫びたくなりますね。因みに私は感覚的に切りの良い数字が好きなので、11から10になった時は殆ど気にならず、10から9になった時はかなり苛々する。腹の足しにもならない数字に気分を左右されるなんて我ながらアホだとは思うが、でも左右されちゃうんだから仕方ない。ゆったりと大海のような懐の深さとおおらかさと共に生きたいと思うが、カナシイカナ。人間の出来ていない私にはそんな芸当は無理なのだ。
数百数千というファンがいるような方は、たかが数個の上下に心を砕くこともないのだろう。しかし数々のエッセイを読むに、この数字の上下に穏やかな気持ちを左右されるのは私だけではないようだ。そこでひとつ、私が編み出し、しばしば利用するストレス解消の素晴らしいアイデアを披露させて頂きたい。
妖怪お気に入り外しが出没して、苛々したらどうするか。
外に出て、青い空を眺めながらフーッと煙草を一服? いやいや、煙草ってまさに百害あって一利なし。癌にはなるし、血管は硬化するし、そもそも髪が臭くなる。それに近年はお値段だって馬鹿にならないんでしょ? 一銭の得にもならないことで煙草の量を増やしていたら人生大損だ。
ヤケ酒? まぁ一升瓶を一晩で空けてしまうような私が言うのもナンだが、どうせならお酒は楽しく飲みましょうよ。
ヤケ食い? ダメだ、そんな自暴自棄な行為はルックスにも健康にも財布にもワルイ。風呂上がりの体重計が怖くなるような行為には勤しむべきではない。
「ええい! 俺の書いたモノが面白くなかったかっ?! ならばグーの音も出ない程スゴイ大作を書いてやるっ! 覚悟しろっ!」とか言って一念発起するのだろうか。負のエネルギーをプラスに変える、そんな素晴らしいヒトは、そもそもこんなくだらんエッセイ読んでないだろう。
ならば私はどうするか。
私は踊る。
「今日ねぇ、お気に入りが三つ増えて、そのあと、一個消えたよ〜」と相方に報告しつつ、お気に入りの数の上下を踊りで表現する。
「ちょいちょいちょいっと三歩進み、一歩下がり〜♪」などと適当な節と共に爪先立ちのスキップで三歩進んで一歩下がる。相方の呆れ顔とガラス窓に写る自分の姿がアホ過ぎて、思わず吹き出してしまう。ケタケタと笑いながら踊っていると息が切れてきて、何やら気分もスッキリ。いやあ、軽い運動っていいですなぁ。
「人前でそんな恥ずかしい真似出来るかっ」などという心配は御無用。表現の自由、確か最後にチェックした時はまだ日本国憲法で守られていた筈ですから。
わざわざ二度のクリックという手間を惜しまず、私に笑いと有酸素運動を提供してくれる。そう思えば妖怪お気に入り外しだって可愛く思えてくる、今日この頃。
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因みに家の外では一見普通の常識人として通っています。