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とある探偵のお話

作者:山本辰太
いきなりだが、私の話を聞いてほしい。
この私の、薄汚れた探偵事務所の探偵を無視せずに話を聞いてほしい。

人は何度も出会いを繰り返し、すぐにわすれていくが、あの時会ったあいつは、忘れたくても忘れなれないのだよ。

三年前、私の元に雨の中薄汚れた帽子の青年が、依頼に来たんだ。



「どうした? 私の事務所に来たということは、何かやってほしいことがあるのだろう?」

「はい、実はーー」

内容は、昔この近くのN山に埋めたタイムカプセルを掘り出してほしいというのだ。
つまらない依頼だが前金がかなり高かったのでやることにした。

青年が地図を取り出した。
よくよく見てみるとばつ印が三箇所に書かれていた。

「この三箇所を掘ってください。今すぐに」
青年は私を雨の中行かせようとしたのだ。

「悪いがこの雨じゃ無理だ。今日じゃなくて明日でもいいかい?」

「いえ、今すぐにやってください」

「そう言われてもねぇ」

「前金を二倍にするのでお願いします」

青年はとんでもないことを言った。
元々高かった前金が二倍になるのだ。だがそれだけじゃ足りない。私は依頼料も二倍にした。

「本当にこれでいいのかね?」
私は慎重に聞いた。

「はい、お願いします」


私は急いで木が生い茂った山に行き、頼まれた場所を掘った。あまりの雨の激しさだったので掘った穴を埋めなかった。
だがタイムカプセルなんて物はどこにも無かった。

三箇所とも全てに埋まっては無かったのだ。
急いでそのことを青年に知らせようと事務所に戻ったが青年はいなかった。

それから3日ほどだった。
私はあの青年のことを忘れてテレビを見ていた。
テレビでは昼のワイドニュースが流れていた。
いろいろな事故、事件などが報道されていく中あのニュースが流れた。

「今日の朝6時ごろ、N山で三人の女性の遺体が発見されました。遺体は埋められており、警察は事件とみて調査を続けています」

私はそれを聞き驚いたが、遺体が見つかった場所のテロップを見てさらに驚いた。

遺体が発見された三箇所と3日前に私が青年に頼まれて掘った場所が同じだったからだ。

一箇所だけならまだ偶然かもしれないが三箇所だと違う。

私は気づかない内に犯罪の手伝いをしていたのだ。

それから三年経って今も忘れていない。
探偵である私を騙して犯罪に協力させた。あの青年を。







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