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第三次異世界大戦  作者: ヴァーリ
神に抗う者編
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P43話 再開した戦い

お久しぶりです(^ ^)

天人との戦争を一時休戦していたIPKFは、空島の前線基地で警戒任務についていた。


「そういえば、今日で停戦から一ヶ月か」


95式自動歩槍を構えて警戒に当たる中国軍兵士が呟く。そんな中国軍兵士を見て、今度はロシア軍兵士が呟く。


「祖国が恋しいよ。またウォッカが飲みたい……」


「ったく、ロシア人はお気楽だな。俺らの国の環境問題なんて今どうなってることやら」


「それもそうだ。それに比べて日本は良いところだ。空気も良いし人も良い、何より水が美味い」


「俺、今回の任務が終わったら日本旅行に行こうと思っているんだ」


「ちょっと待て、それって日本人の言う死亡フラグってやつじゃないのか?」


そんな他愛のない話をしていると、警戒対象である門から何かがぶつかる音が聞こえる。先ほどの二人を含め、近くにいた兵士たちが集まり始める。中にはチラホラと、新しくIPKFに参加したフィリピンやイスラエルの兵士も見える。


「総員、警戒しろ!」


何度か門が叩かれる。幸い、一ヶ月前に天界からやって来た二人の神によって固く閉ざされているため、警戒担当の兵士たちが準備に着くのは容易かった。防衛陣地にはイスラエルのメルカバMk4戦車や、米軍のM1エイブラムス戦車が配置につき、その間に兵士たちが集まる。


「一体なんだってんだ。戦争は終わったはずだろ……?」


「静かにしろ、無駄口を叩くな」


「来るぞ!」


扉が大きく吹き飛ばされ、近くに停まっていた輸送トラックを巻き込む。扉から現れたのは白い体に発光体を持った、あの巨人や神狼、そして天使たちだった。


「撃て!撃て!撃ちまくれ!」


扉から現れた敵、正確には扉に向けて一射撃が開始される。地を這う敵に対して攻撃は有効だが、空を飛ぶ天使には攻撃が通用しない。その上、前大戦で学習したのか、天使たちは武器と光る盾を持っており、地上や戦闘ヘリからの攻撃を無効化させていた。


万全の体制で迎撃を始めたIPKFだったが、何しろ敵の数が多すぎる。二重、三重と張り巡らされた防衛陣地がみるみると敵に圧倒され、辺りからは悲鳴や爆発音が鳴り止まなかった。


この様子を上空で見ていたのが、米空軍戦略爆撃隊のB-52と、ロシア空軍のSU-32の編隊だった。


「こちら空島航空隊、門より敵が出現、地上部隊が圧倒されつつあります」


『こちらHQ、了解した。敵の数はどれくらいだ?』


「空島を覆い尽くすほどの数です。なお、天使などの航空戦力も確認されます」


『了解、地上部隊の壊滅は必然だ。航空隊はこれより、敵部隊を攻撃せよ』


「き、基地ごとですか!?」


『仕方があるまい、先ほど地上部隊との連絡が途切れた、このままでは敵の侵略を許してしまう。攻撃しろ、オーバー』


「ラジャ、アウト」


命令を聞いたB-52の編隊は、くの字型の編隊を整え、爆撃進路へと進入する。


「攻撃まで10秒前!」


「各機、爆弾倉開放。爆撃準備に入れ」


B-52の爆弾倉が開放される。その時、地面が光り、一機のB-52が胴体を貫かれ、空中で爆散してしまう。


「おい!二番機がやられたぞ!」


「まさか!天使の限界高度は5000メートルだぞ!俺たちは1万メートルを飛んでいる!」


しかし、再びもう一機が撃ち抜かれ、四散してしまう。B-52のパイロットがカメラで地上を見ると、巨人が鋭利な槍をこちらに向けて投げつけようとしていたのが見えた。


「あ、あれはロンギヌスの槍!?」


「回避だ!回避しろ!」


パイロットが操縦桿を倒す前に、巨人が投げつけた槍が胴体を貫き、爆散してしまう。


「さすがはタイタン、見事な投げ技だ」


「お褒めにあずかり光栄でございます、クロノディアス様」


「ふむ、君のおかげで異世界軍イノベーターどもの航空戦力は壊滅だ」


タイタンと呼ばれた巨人が、異世界の最高神であるクロノディアスへと膝を折る。


「まぁ良い、奴らは儂等を舐めすぎじゃ。神の力というものを見せてやろう」


「リスナイフト、そしてデルヒンヴリリュが居ませんが」


「構わん、奴らが抜けたところで代わりはいくらでもいる。それに、君も奴らとは一度戦ってみたかったのじゃろう?」


「さすがは最高神様、分かっておられましたか」


「君の顔を見れば分かる。では、行ってくるのじゃ」


「はっ!」


クロノディアスに命令された戦いの神タイタンは、多くの神軍を引き連れ、東へと向かい始めた。

ゆっくりですが、皆さんのご期待に応えられるよう頑張ります!

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