P38 イルアムナの激闘
長い間更新できず申し訳ありませんでした。
こんな面白くない作品を、ここまで見てくれている読者の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。
今回の話もグタグタで面白くなく、短いですが、次話から期待してください。ヴァーリより
第二防衛ライン、日露が守備するこのイルアムナ第二防衛線は、第一防衛ラインの米中精鋭部隊が壊滅したことでパニックになっていた。
この場所には日露両軍の陣地があった。極致防衛砦「スノマタ」には、日露の防衛部隊が陣取っていた。レンガを積み立てた仮設の砦だが、ないよりかはマシだ。レンガの隙間にはM2重機関銃や多連装機関砲が配備されていた。
「いいか、何があってもここを死守しろ、この後ろには200万の命がかかってるんだ。」
そう、彼らの防衛するここ第二防衛ラインであるイルアムナ平原は、イージニア国を初め多数の国家が後ろに控えている。文字通り目と鼻の先の要地だ。イージニア国防軍も待機しているが、練度が足らず足手まといになってしまうのは分かりきったことだった。
「司令、本部より通信です。たった今、巨兵を増援に送ったと」
「ん?巨兵だと?」
司令官がそう言った直後、地が勢い良く震える。指揮所から外へ出ると、平原にそびえ立つ巨兵がいた。
全長は40m、右手に大口径機銃、左手に盾をを持ったロボットが、背中のスラスターを用いて地上へと降りてきたのだった。
『こちらは中央管区特別隊、陸戦兵初号機『救世主』である。我々はこれより独自の作戦行動をとる。巨人兵は我々が引き受ける。貴軍らは地上部隊を頼む……オーバー』
メシアは中腰になると、地面を思いっきり蹴り前へと飛び出した。一歩一歩が大きく、メシアは瞬く間に自らの獲物の元へと向かった。
「クラ○スの実用化か?」
「すげぇ、ガンダ○だ……」
「いや、○ヴァだろ?」
「間をとって○Cかな?」
ロボット世代の自衛隊員達の間で、ヴァイブが話題になっていたのはさておき、その初号機であるメシアは、30km先の巨人兵の元へとたどり着く。
「ア……アァ…………」
「待たせたなこの野郎。準備はいいかバーンズ?」
「行くか兄貴」
2人が同じ様に左手を振るうと、メシアの左腕が大きく振りかぶられた。その拳はまっすぐ巨人兵の右頬へと繰り出される。
バコン!と鈍い音が鳴り、巨人兵が宙へと舞う。再び立ち上がった巨人兵は、目から赤黒いビームを撃ち放つ。ジャックとバーンズは反射的に盾を展開、チタン合金の盾はビームを弾き飛ばす。
「「お返しだァ!!」」
大口径機関砲を構え、躊躇なく引き金を引く。銃口から撃ち出されたのは15.0cm弾が巨人兵の堅固な皮膚を撃ち崩していく。
「兄貴!あれを撃ってくるぞ!」
巨人兵が口を開けて発射態勢に移る。ジャックは無理やり盾を地面にぶっ刺す。
「どうすんだよ!?まともに受けたら吹っ飛ぶぞ!?」
「誰がまともに受けるって言った!?」
「あ……なるほど」
意思を共有したバーンズは、素直に兄に従う。巨人兵が破壊光線を放つ。メシアは盾を構えると、斜めにして光線を受け流す。
「これでも食らえ」
半分溶解してしまった盾を放り投げると、背中から剣を抜き取ると、巨人兵の胴目掛けて思いっきり差し込んだ。そして、刺し口からどんどん刃を動かし、傷を広げていく。
「ウォオオオ!!」
巨人兵の唸り声が空気を震わす。しかし、その声も体が真っ二つになると途絶えてしまう。足で倒れた巨人兵を突つき、生命活動が停止しているのを確認する。
「こちら中特隊、任務完了」
2人が一息つき空を見回すと、無数の航空機が空を埋め尽くしていた。
「始まったか……」
本格的な神対人類の戦いが始まる。




