表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
第三次異世界大戦  作者: ヴァーリ
大規模作戦編
31/46

P29 洞窟のモンスター

未来戦艦もの書きたい……

エルフの村へと侵入してきたのは、第一ヘリコプター団の特殊作戦用輸送ヘリ、MH-47JAである。原型のCH-47JAの機首に気象レーダーに加え、機首左にマッピング/地形追従レーダーが備わっている。


そして、JA型の燃料タンクも拡張された。そして、ミサイル警報装置、レーザー警報装置、連続波ジャマー及びフレアを搭載している。


『1偵、こちらアカエダ。アオエダと共に目標地点デルタに接近中。どうぞ』


「こちら1偵、緑のスモーク地点に降下せよ」


『了解した』


2機のチヌークは広場にホバリングし、後部ハッチを開く。そこからラペリング降下してきたのは、新宿で活躍したあの部隊だった。


「Sの橋下です。セイバーと呼んでください」


「1偵の立川です。セイバーさん、目標は地下へと撤退しました」


「で、ここはもぬけの殻と」


橋下は周りを見渡す。そこには大勢のエルフたちが立っていた。その中央にいた高齢のエルフが杖をついて前に出てくる。その顔は他のエルフに比べてシワが目立つが、顔は変わらず美形であった。


「わしがこの村の長老です」


「長老、あなたは我々の行動に意義はありませんか?」


「意義などありません。我々は帝国に今まで理不尽な生活を強いられて来ました。あなた方が来てそれが解決するなら、我々は喜んでご協力します。まぁ、リィールの話がなければ、あなた方も敵対勢力とみなしてましたが」


そう言われると隣にいた女エルフ、リィールは頭を下げる。


「これから我々は残党勢力の排除に乗り出します。長老方にはなるべく外に出ないようにしてください」


「分かりました。では、ご健闘をお祈りします」


話を終えた自衛隊はとある場所へと向かう。村の奥にある崖の洞窟、エルフの村に駐屯していた帝国軍が逃げた場所だ。


「暗いな。アサシン、何か見つかったか?」


「セイバー、人が通った形跡があります」


「分かった。全員ナイトビジョンを装着」


洞窟の中を進む特戦群。中は坑道のようで、真ん中にポツンとレールが敷かれていた。周りからは水滴がポツポツと水たまりに落ちる音が反響する。


「セイバー、これを」


「迷った時は右だ」


7人はM4カービンを構えながらゆっくりと洞窟を進む。


「キャシャシャシャ」


「上だ!」


声に反応して全員が上を連射する。奇声をあげたのは奇怪な生物で、紫の体液を撒き散らして落ちて来た。


「触るな」


「何でしょうかこいつ」


「分からんが、後からまだ出て来そうだ。気をつけろ」


一同が再び進もうとすると、何かのうめき声が聞こえてくる。その方向へと進むと、何かを引きずる音も聞こえる。


「キャシャ……」


橋下が目を凝らすと、何かが人間を貪っている現場だった。それは人間を2人無理やり引っ付けたような化け物で、鉤爪のような歯が口にグルリとついている。


こちらには気づいていないようで、特戦群はその場を離れようとするが、やはり物事簡単には終わらない。


「た、助けてくれ!」


帝国兵らしき兵士が、化け物と特戦群の間で助けを求めて来た。化け物は声に反応し、後ろから手を伸ばすと、帝国兵の胸を貫く。


「はがっ!?」


そして、腕を縮めて引き戻すと、頭からかぶりつく。首からは噴水のように血が吹き出し、思わず目を背けそうだった。


「キシャア!!」


化け物は特戦群の存在に気づいたらしく、近くにあった斧を持って走って来た。特戦群の隊員はM4カービンの引き金を引く。化け物は弾を食らい何度も怯むが、それでも突っ込んでくる。


「グレネード!」


全員が目をつぶり、耳を塞ぐ。誰かがフラッシュバンを投げる。フラッシュバンの爆発で化け物は混乱し、その場で倒れこんでしまう。


「今だ!逃げるぞ!」


特戦群の隊員たちは出口へと向かって走り去る。予想外の敵に体制を立て直した自衛隊は、一時この洞窟を封鎖する。

今から練習!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ