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第三次異世界大戦  作者: ヴァーリ
異世界侵攻編
19/46

P17 空中戦闘

今回はちと長めで、不得意な空戦です!

陸上自衛隊イージニア駐屯地。陸自の基地から500m離れた位置に、航空自衛隊航空隊の滑走路がある。その滑走路に向かう2人のパイロットがいた。


「まさかSFのように戦闘機でドラゴンと戦うとはなぁ」


「結構速度が速いらしいですよ?なら心神に任せばいいんですけどねぇ……」


「駒外お前なぁ……マニュアルに載ってない敵だから、俺たちベテランが呼ばれたんだよ」


2人が向かったのは、滑走路に駐機するグレーの機体へと近づく。F-15DJ、F-15Jの複座型であるこの機体は、制空戦闘はもちろん。偵察、対地攻撃の誘導や、自ら精密な対地攻撃を行えるようになった。


すでに数人の整備員がミサイルの点検を行っていた。


「ご苦労様であります!イーグル2はすでに上空で待機しています」


「整備ご苦労、行ってくる」


整備員が2人を見て敬礼する。そして、タラップを登り、コックピットへと搭乗する。


「エンジン始動」


パイロットである刈谷1等空尉がエンジンを始動させる。イーグルは軽快な音を響かせると、暖機運転に入る。


「確認します。OKです」


「エンジン正常、フラップを確認」


「大丈夫です。ちゃんと言うこと聞いてます」


両翼にあるフラップを後席に座る兵器管制士官の駒外が確認する。そして、HUDヘッドアップディスプレイと呼ばれるユニットを起動させる。


『こちらイージニア管制塔、滑走路に待機中のイーグル1、応答せよ』


「こちらイーグル1、イージニア管制塔、どうぞ」


『離陸を許可する。離陸後はイーグル2と共に方位2-4-0に向かえ』


了解ラジャ。イーグル1、離陸する」


ジェットエンジンの出力を上げる。横を見ると、先ほどの航空整備員が、指で幸運を祈るとメッセージを送ってきた。刈谷はグーで返事を返すと、アフターバーナーを全開にする。


「離陸!」


滑走路を優雅に滑走し、イーグルは離陸する。離陸後、イーグルは基地を一周し、指定された空域へと向かう。


「こちらイーグル1、イーグル2聞こえるか?」


僚機であるイーグル2に通信を送る。


『こちらイーグル2、感度良好、こちらのレーダーに反応があったが、そちらはどうか?』


「まて、今確認する。どうだ駒外?」


「雲の上に出てください、レーダーに反応があります」


駒外の指示で、機首を上げ、雲の上に出る。イーグル2も刈谷に付き従うように雲の上へと上昇する。すると、前方に赤い羽を羽ばたかせた物体が迫っているのが見えた。


「目標を目視で確認、これより接近し、警告を開始する。イーグル2、援護せよ」


『ウィルコ』


2機は両翼80mはありそうな巨大なドラゴンを挟む。


「あぁ〜、こちらは日本国航空自衛隊である。国籍不明機に告ぐ、貴機は自衛隊イージニア基地の防空識別圏を飛行している。直ちに引き返せ……って通じるか!」


空を優雅に羽ばたくドラゴンは、警告を発した刈谷の1番機を見ると、大きな口を開けた。


「ワン!ブレイク!ブレイク!」


2番機の声にとっさに反応した刈谷は、操縦桿を横に倒す。緊急回避した後、先ほどイーグルがいた場所を火球が通り過ぎた。


「あっぶねっ!?」


「あ、危うく丸焼きになるとこでした……」


「ツー!奴を撃墜するぞ!」


『ツーラジャー!』


2機はドラゴンの両サイドから機関砲を撃ち込む。しかし、翼に当たった銃弾は、膜を破るだけで、ダメージを与えられず貫通した。


「ミサイルロック……」


シーカーの真ん中にドラゴンを捉えた刈谷が04式空対空誘導弾を発射しようとスイッチを押そうとした瞬間。目の前のドラゴンが急停止した。


「くっ!?」


慌てて旋回する。急旋回時に起きる強烈なGに耐えながら、何とか機体を元に戻す。しかし、今度はドラゴンがイーグルの後ろに迫る。そして、火球を打ち放ってくる。


「ホバリング性能があるなんて聞いてないぞ!」


「ケツをとられた!」


『ワン!援護します!』


後ろからイーグル2が機関砲を乱射する。弾はドラゴンの背中に当たり、ドラゴンは刈谷たちイーグル1を追うスピードを遅くする。


「今だ!フレア発射!」


イーグルの後尾からダミーのフレアが発射される。目くらましに驚いたドラゴンは相手を見失いつつ、突き進む。その隙を見逃さなかったイーグルは、減速しながら横に一回転し、ドラゴンの左脇を通り過ぎて後ろにつき直した。


「フルスロットル!」


ありったけ発射されたミサイルは、ドラゴンに激突し、大ダメージを被ったドラゴンは墜落していく。


「うっしゃあ!ナイスキル!」


「回収部隊に撃墜ポイントを通達、俺たちの仕事は終わりだ、帰投する」


2機はその空域から離れようとするが、刈谷がふと空を見上げる。そこには、まるで楽園のような島が飛んでいた。


「なんですかあれ?」


「分からん、一応撮影しておこう。後は本部の仕事だ」


この時撮った写真が、彼らの運命を変えることになるなど、まだ誰も知る良しはなかった。

課題が終わらない、詰んだな俺……orz


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