戦場の皇帝と呼ばれた少年　～500年後に転生して学園に通う～

　「おはよう、帝一くん。」そう語りかけてきたのは、桃色の髪の少女だった。透き通るような肌と綺麗な髪、整った容姿をしたその女の子、島波彼方が言うにはここは帝一が死んでから500年後の世界らしい。「君、戦ってばっかりでろくに学校とか行ったことないでしょ？ねえ、私と青春しない？」そんな彼女の言葉に乗せられ、俺の２度目の人生は始まったのだ。高校に通うことになった彼は、何やら秘密がある少女たちと日々を過ごすこととなった。懐かしい雰囲気を醸し出す中学生くらいの容姿をした大学生の彼方、500年前に会った人物とそっくりな白髪の少女四葉、剣術のことしか頭にない男勝りなヒビキとともに平和な学園生活を送っていく。そんな中、帝一の暗殺を計画する刺客が学園へと送り込まれていた。かつて戦場の皇帝と呼ばれ恐れられた帝一、その復活を確信した刺客は彼を付け狙うのだが――　魔法が開発されて戦闘の概念が大きく変わった未来、その世界で唯一無二の魔法「空間支配」を操り無敵と言われた帝一も、国同士の大きな争いによって戦場に散った。そんな最強は学園で正体を隠し、普通の生活を手に入れるために奮闘するも、平穏な生活は長くは続かないようだった。そんな過去と未来を舞台にした戦争と青春の物語。
　【時々語り手の視点、時代が変わります。工夫してはいますが、至らぬ点があると思いますので、分かりづらい部分があればご指摘いただけると嬉しいです。（「〇〇の日」という題名のエピソードは過去回想編になります） 】