第10話 高杉逃亡
総悟達が倉庫から出てすぐ、別の扉から大勢の足音が聞こえてきた。
「ドドドドド・・・・。」
すごい勢いで倉庫に入ってきたのは、春雨の面々だった。
「ククッ・・・やっと来たか・・・。」
高杉は銀時と土方を相手にしながら、ほくそえんだ。高杉の中では、神楽に逃げられた時点で今回の作戦は終了だった。それを見た銀時と土方は、顔を見合わせた。
「万事屋ァァァ!今回はおめぇに譲ってやるよ!ただし、後で事情聴取だからな。てめぇには色々と聴きたい事があるからなぁ!!」
「なんでぇぇ??俺知らないもん!こんな派手な着物着た片目の奴、知らないもん!!!」
「知らないもん、じゃねぇぇ!!可愛くねぇんだよ!!」
2人の思考は似通っている為、各々のするべき相手を判断するのが早くそして考えが一致していた。やり取りをしながら土方は春雨の方に向かう。
「お前達の相手は、あいつらがする・・・。じゃあな、銀時・・・。」
そう言って、すぐさま春雨が入ってきた扉の方に踵を返そうとした時、
「真選組だぁぁぁ!!!御用改めである!!!」
大きな声と共に反対の扉から入ってきたのは、近藤率いる真選組だった。
そのままなだれ込み、土方と共に春雨との交戦に入った。
「・・・ッチ!」
高杉はその様子を見て舌打ちをすると同時に、銀時の太刀を受けた。
「おい!高杉。次会った時はてめぇをぶった切るって言ったはずだよなぁ?拠りによって神楽に手ぇ出すとはなぁ・・・。」
「あの娘は俺には必要不可欠だ。」
「てめぇぇはぁぁぁ!!!」
そう言って銀時が木刀を振りかざそうとした時、
「パンッパンッ!!」
銃声と共に高杉の前に出てきたのは、木島また子だった。
「晋介様ぁ!!早く船に乗ってくださいッス!!もうすぐ出港するッス!!」
「あぁ・・・。銀時、おめぇは相変わらずめんどくせぇ荷物背負ってんなぁ・・・。」
高杉は倉庫を出て春雨の戦艦に乗り込み、また子も2丁の銃口を銀時に向けながら乗り込んだ。
一方、真選組の方は春雨をほぼ倒し終わっていた。
木刀を下ろした銀時に、土方は声をかけた。
「高杉は?」
「ん?・・・あぁ・・・逃げられちゃった。」
「逃げられたって・・・てめぇ何してくれてんだよ!!」
「だってぇ、変なへそだしミニスカートの女が銃をお構いなしにぶっ放すからさぁ・・・いくら無敵の銀さんでも、ドキッとしちゃったよね。いろんな意味で。」
「おめぇは、銃なんてどって事ないだろ!!」
「やだ、土方君俺の事褒めてんの?」
「褒めてねぇ!!!」
いつの間にか煌めいていた銀時の瞳はいつもの死んだ魚の目に戻り、土方に後ろ襟をつかまれパトカーの方に引きずられていた。
「ちょっと、ちょっと!!土方君!」
「なんだ?」
「うちの神楽ちゃんは??お宅の総一郎君に連れ去られたまんまなんですけど??」
「総悟だ!その辺にいるんじゃねぇか?」
「そんな悠長な事言ってられません!!神楽ちゃんまだ子供だからね?総一郎君が手を出したら犯罪な年だからね?」
「総悟だ!総悟もそれぐらいは弁えてんだろ?」
「あの子サドだもん。何するかわかんねぇもん!」
「総悟だ!ってあぁ・・・やりかねねぇなぁ・・・。」
「神楽ちゃんが大人の階段上っちゃったら、真選組訴えてやるからな!!それでがっぽり慰謝料払ってもらうから!!」
「お前はあいつの親父か!!」
「お父さん代理なの!!あの子がそんなんされたら、あのハゲ散らかってる親父、この星潰しに来るぜ・・・。」
土方は、銀時の襟を放し叫んだ。銀時は突然放された為、ドサっとその場に落ちた。
「総員に告ぐ!!総悟を探せ!!見つけられなかったらてめぇら全員切腹だァァァ!!!」
「わぁぁぁ・・・・!!」
土方の怒声に、隊員たちが一斉に走り出す。銀時もどさくさに紛れて逃げ出そうとするが、土方に再び捕まった。
「俺も、探しに行かないと・・・。」
「うるせぇぇぇ!!!」
こめかみに青筋を浮かばせ、土方は怒鳴った。
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