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ルームメイト 作者:帆摘
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29/41

29話

「まったくあの人はいつもいつも・・・はぁ。まあ仕方ないか・・。」そして今に至る。
今日、一度戻って遥にちゃんと説明した方が良さそうだ。いくら人の良い遥とはいえ、勝手に決めてしまった事を本当は怒っているかもしれない。
これ以上ジェリーに貸しを作るのは嫌だが、結局の所、友人で一番気兼ねせずに楽に付き合え、また家からも近い所となるとジェリーの所しか思いつかず、昨日も夜中に転がりこんだが、どうやらお楽しみの真っ最中だったらしく、思いっきり嫌な顔をされてしまった。
この埋め合わせを考えると頭が痛い・・・。とはいえ、長い付き合いなので、ゾフィーの事は知っているし、二つ返事で納得したように頷いた。
「あら・・ゾフィーまで来ちゃったの?随分あなたに懐いていたものね・・。ま、頑張りなさい。」そういって意味ありげに笑うのだった。

***
それからゾフィーがドイツに戻るまでの1週間はあっという間に過ぎて行った。水曜日の晩に真樹ちゃんがお泊まりに来て、ファッションの事やドイツの女子の中で流行っているアイテムなどの事で盛り上がり、ゾフィーも性格が似ている?真樹ちゃんの事を気に入ったようだった。私とは違った所で気のあった様なそぶりでこそこそと話し合っていた。
金曜日には、真樹ちゃん、先輩、そしてジェリーさんも呼んでみんなでささやかなお別れ会を催した。初めてジェリーさんと対面した真樹ちゃんと先輩のリアクションはそれぞれ違っていて面白かった。
先輩はちょっと引き気味に接していたが、真樹ちゃんは、ジェリーさんと暫く話した後、首をふりながらとても残念そうに呟いた。
「もったいないわね・・。男にしか興味がないなんて生産性が無いにもほどがあるわ。」
「・・・そういう問題なのか・・?」先輩がそのつぶやきを耳にして思わず突っ込んでいた。意外に真樹ちゃんと先輩は良いコンビだ。

それから私と真樹ちゃんで用意した夕食をみんなで食べ始めた。
「ふうん、じゃ、明日ドイツに帰って半年後にこっちにくる訳?」先輩がアスパラの牛肉巻きをつつきながらゾフィーに問う。
「そうよ。で、この家の隣に住む予定。」
「ええ?それほんとなの?忍さん?」真樹ちゃんが大げさに驚く。
「・・みたいだな。この部屋の隣が空き家だったみたいでゾフィーの母親が買ったらしい。」
「買ったって・・1年の留学の為に?ここってそんなぽいぽい買えるような値段のマンションじゃないでしょ?」
「ああ」
「って、どんだけ金持ちなのよ、ゾフィーんちって。」
「ん〜、親の仕事は私には関係ないけど、家ならニースやスイスにある別荘も入れたら5つあるかな。」
「げ、まじで?」これだから金持ちは・・と先輩が呟く。
「ひがまないで、おじさん。」くすっと笑うゾフィーの隣で先輩はムカつく!と叫びまくっていたが、仲良く言い合いをしている二人を見ると、微笑ましかった。

明日のフライトもあり、11時頃にパーティーをお開きにした後、片付けなどをしているといつの間にかゾフィーが黙って横に立っていた。
「もう寝た方が良いよ?明日も早いんだし。」年下と言う事もあり、この1週間で随分とくだけて話すようになっていた。
「ん・・・。ねえ、遥」
「はい?」
「暫くの間、忍の事よろしくね。」
神妙な顔つきのゾフィーの雰囲気にいささか戸惑いを感じたものの、生活面での事かと思い返事をする。「わかった。任せておいて?」
「今度、日本に来た時には・・・」
「え?」
「ううん、なんでもない。ホントに・・遥が忍のルームメイトで良かったと思う。それじゃ、おやすみ、遥。」といって彼女はいきなり私を抱き寄せ頬に軽くキスをした。
これって、一番最初に忍さんに出会った時にもされた奴だ。男性にキスをされたのも初めてだったが、女のこにキスをされるとは思わなかった。挨拶とは言え、流石外国人だ。少し赤くなった私を見てニッコリと花が咲いたように微笑むと部屋へと入って行った。遥の地道な躾?の成果か、初日の後はキャミとパンツだけは履いて寝てくれるようになったのだ。次回半年後にこれからいくらお隣さんとはいえ、一人暮らしをする女の子が夜、寝るときに裸で寝るなんて危なすぎる。あまりにも無防備過ぎて忍が心配するのも頷けた。だが、それと同じように自分が心配されている事には無頓着な遥であった。
部屋を片付けた後、さすがに疲れがでたのか、遥は部屋に戻るとそれから間もなくすぐに眠りの中へと落ちて行った。
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