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ルームメイト 作者:帆摘
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27話

噂をすればなんとやら・・とはよく言った物だ。私たちがその話をし終わるやいなや玄関のチャイムが鳴り響いた。あー、そっか、昨日ゾフィーに鍵を渡したから鍵を持ってないんだ。納得しつつ、立ち上がって私は玄関先へと向かった。
ドアを開けると、やはりそこには忍さんがぶっちょう面をして立っていた。あれ・・機嫌悪そう。なんでだろう。
「遥・・お前人が来たらいつもそうやって無防備に戸を開けてるのか?」
「へ?」
「危ないだろ。襲われたらどうするんだ。いきなり開ける前にちゃんと確認しろよ?」
また、そんなオジン臭い・・・いや親父みたいな事を言わなくても・・と思った脳裏にゾフィーが言っていた言葉を思い出す。本当に結構小姑みたいな所がある。
「覗き穴には届かないんですから仕方ないですよ。朝ご飯はもうすまされたんですか?」
「いや、まだだ。」
「じゃあ、とりあえず先にコーヒー飲んで待っていて下さい。ゾフィーもそろそろ食べ終わりますから。」
「あ、遥・・・」
「はい?」
「その、、昨日はすまなかったな。」玄関先で小さく忍さんが呟いた。
すまなかった・・・というのはどの事を指して言っているのかわからなかったが、別にとりたてて気にしても無いので、かるく流しとく事にした。
「はあ・・別にいいですよ。」
私はにっこりと笑ってすたすたとダイニングキッチンに戻り、忍さんの分のトーストをトースターに入れてから、残りの材料で、朝食の準備を始めた。
「お帰り、しのぶ。」ゾフィーが食パンをくわえたまま軽く手を挙げる。美人はどんなことをしても絵になるなと思う。

「ゾフィー、あのことは話したのか?」
「ん、言っといた。私は別に忍と一緒に寝ても全然かまわないんだけど。」
「は?その話は昨日しただろ。それよりお前、まさかまた裸で寝てたんじゃないだろうな?」
「やだ、忍見てたの?もう、スケベなんだから〜。」ごつっと叩かれる音が響いた。
「お前・・・昔から暑い日は脱ぐ癖が逢っただろうが・・まったく、えっと、遥?相談せずに勝手に決めてしまったのは悪いんだが、ゾフィーがドイツに戻るまでの1週間、面倒をみてやってくれないか?」
「別にいいですよ。そう言えばさっき話の途中だったんですが、ゾフィーはうちの大学に通うんですか?」
「いや、違う大学だ・・・。というか、ゾフィーは色々と特殊な事情があるんだ。」
「特殊な事情・・ですか?」
「ああ、詳しい事は今日話そうと思ってたんだが・・、まず、ゾフィーはこう見えてもまだ15歳になったばっかりだ。」
「へ?」一瞬私は、取り出したトーストを床に落としそうになった。
え?聞き間違い?15歳って言った?あのお色気むんむん、ぼんきゅっぽんボディーで私より3歳も年下・・?嘘でしょ・・・だって大学に通うって・・・・。

「あ〜、そうだな、日本には馴染みが無いかもしれないが、いわゆる飛び級ってやつだ。莫迦そうな面はしてるが、ゾフィーはかなり頭が良くて、大学に入る為の認定は受けている。たしかIQ175だったか?微妙な数字だよな。とはいえ、まだ未成年だし、いくら親の経営するホテルと言えども、一人でほっとく訳にも行かないからな、うちで預かる事にした。わがまま娘で遥には迷惑だと思うが、よろしく頼む。」
「ちょっと、忍、馬鹿そうってどういう意味よ?」
「そのままの意味だが・・・?」
「き〜、まったく!ちょっと遥、この男に私の魅力をもっと分からせる手を考えてちょうだい!ちょっと、なんで笑ってるのよ、忍!」

二人の言い合いを静止したまま見つめる。ん〜。。。。。なんというか、今日はもう朝から許容量いっぱいいっぱい、通り越してます。えっと、昨日のあの豪華ホテルは親が経営するホテル・・・ですか?忍さんの関係者って、最初のジェリーさんといい、なんかぶっ飛び過ぎです。
「遥・・はるか、大丈夫?」ゾフィーが私の前で手をふらふらさせる。
「私は別にホテルでもいいって言ったんだけど、忍ったら昨日ママンにまで電話かけてこっちにいらせられることになっちゃったのよね。でも遥のお料理おいしいし、遥の事は気に入ってるし、これはこれで良かったかも・・。」
はあ、もうなんとでもしてくださいって感じです。何故か朝からぐったり疲れてしまった。

「俺、今日の授業午後からだから、ゾフィー連れて、通う事になってる私大の研究室に挨拶いくから、なんかあったら俺の携帯に電話して?」
「はい・・」といいつつふと時計をみるともう8時半を回っている、ヤバい!ちょっとキャパ超えてぼーっとしすぎだ。私はあわてて、用意をして家を出て行った。

***
「ねえ、忍。」
「なんだ?」
「私、遥のことすごく気に入っちゃったかも・・・。はるかになら・・良いかな・・。」
「は?」
「なんでもない。さ、忍も早く用意してね。私たちもそろそろいかないと。」
「そうだな・・・。」
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