聖魔戦記外伝1 神官姉妹と王子様(7/14)PDFで表示縦書き表示RDF


聖魔戦記外伝1 神官姉妹と王子様
作:金城 ユウ



op07:暗殺者


「ルノアお姉ちゃん。大変だよ」
 地下室から廊下に出てきたところで、5歳くらいの女の子がルノアに飛びついてきた。
「エナ、どうしたの」
 ルノアは女の子の前にしゃがんで、目線の高さを合わせる。
「食堂でミシェイルお姉ちゃんが、大変だよ」
「カイン。この子をお願い」
 女の子をカインに預けると、食堂に向かい走り出した。



 食堂の前に行くと、子供達が廊下に固まっていた。
「みんな、お願いだから部屋に戻っていて。年長の子は小さい子達をお願いね。あとカギは閉めるのよ」
 ルノアの言葉を聞いた子供達は、しぶしぶ部屋に戻っていく。
 入り口に向かうと、院長とリアが並んで立っていた。部屋の中には顔に布を巻いて隠した女が、ミシェイルの首筋に銀色に光るダガーを当てている。ミシェイルは恐怖の為か身動きひとつしない。
「院長、リア姉さん、どうしたの?」
「ごめん。私がついていながらミシェイルを人質に取られてしまった」
 視線は女とミシェイルに向けたまま短く応える。
「そこ、何をこそこそ話している。早く王子を連れて来い」
 女がイライラした様子で言う
「院長、行ってきます」
 リアと院長が止める間もなく、ルノアは食堂の中に歩を進める。
「きさま、何のつもりだ。こいつがどうなってもいいのか」
「落ち着いて、私はガイア教の神官見習いのルノア。ほら、武器も持っていないわ」
 そう言って修道服の上着を脱ぎ、両腕を開いて武器を隠し持っていないことをアピールする。
「ル、ルノア姉さん」
 ミシェイルは、今にも泣きそうな声でルノアを呼ぶ。
「ミシェイル。大丈夫だから、助けてあげるからね」
 ルノアはミシェイルに向かい、いつもの微笑を向ける。
「ねえ、その娘を放してもらえないかしら。代わりに私が人質になるわ」
そして、1歩踏み出す。
「よ、よるな。本当に刺すぞ!」
 女は後ずさりながらミシェイルの細い首に、ますますダガーを食い込ませる。
「何を怖がっているの? ミシェイルも私も武器ひとつ持っていないわ」
「それ以上近づくな。王子を出せ」
 ルノアが立ち止まる。
「ルノア。どいて!」
 突然、食堂にカインが入ってきた。リアと院長の脇をすり抜けたらしい。
「カイン。何を」
「僕は強くなりたい。もう誰かに守られてばっかりなのは嫌だ。おい! 僕が、王位継承権第1位、カーライン=リュティアだ。その娘を放せ!」
 女が戸惑っているのが分かる。まさか本当に本人が出てくると思わなかったのだろう。
「どうした? もしかしてターゲットの顔も知らずに来たのか? それでも特徴ぐらいは知っているのだろう?」
 大人びた口調で挑発する。その隙にリアと院長が部屋の左右からゆっくりと回りこむ。
「この二人動くな!」
 女はリアと院長を威嚇し、ゆっくりと窓のほうに移動する。
「王子、1時間後。ターシャスの森の入口まで1人で来い。それまで、この娘は預かる」
 そう言うと、床に何かを叩きつける。同時に閃光が視界を塞いだ。


初手からの暗殺失敗(笑
その後もグダグダで、まさに泥縄(笑
どういう状況で暗殺者が発見されたのだか、非常に興味あります。
天井からポテッと落ちてきたのだったりして(笑

でも人質取られてしまいました。無事奪還できますか。
というか、前回のあとがきでバレバレですね。











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