第三十七話:未来に向けて
夜も更け、ミーファは自室のベッドに寝転びながら天井を見上げていた。壁には白の鎧と一緒に愛用の刀が立てかけられている。
「はぁ……」
深いため息を吐く。エンブズが死んだと聞いてから、ミーファは胸に穴が開いたような気持ちだった。
父親を暗殺犯に仕立て上げた者に対する憎悪は、今でも根深く残っている。だが、その矛先を向ける相手が死んでしまい、どこに向かって気持ちを向ければいいかミーファにはわからなくなった。
昼に志信に剣を捨てろと言われたが、そうしてしまえば自身に残るものは何もない。
剣の腕を必死に磨き、魔法を習得してきた。だが、その他のことなど気にも留めてこなかった。料理や裁縫などできないし、剣を捨てて一体何をしろと言うのか。しかし、その剣すら振るう気が起きない。
「どうしようか……」
小さく呟くと、それを遮るように部屋の扉がノックされる。
親友のカグラか、それとも昼に厳しく言い放った志信か、それとも王のくせにお節介な節がある義人か。
再度扉がノックされ、ミーファはのろのろと体を起こす。
「どちら様ですか?」
一応敬語で話しかけるものの、険のある声だ。しかし、相手はそれを気にせず声をかけてくる。
「儂じゃ、ミーファ」
そして、それはミーファが予想もしない人物だった。己の父親とも親しかった者の声に、ミーファは慌てて扉を開ける。
「アルフレッド様!?」
扉を開けると、そこにはアルフレッドが立っていた。
「うーん……いかん、駄目だ。気になる」
昼間の一件以来、なんとか政務に精を出していたがそれもそろそろ限界だ。義人は王印を机に置くと、疲れた体を労わるように背伸びをする。
「ミーファちゃんのことですか?」
今日は珍しく一日中一緒にいたカグラが僅かに不安を込めた声で尋ね、義人は少し迷って頷いた。
「ああ。気になるからちょっと部屋にでも行ってみるかな」
「それならわたしも行きます」
義人はてっきり止められると思っていたのだが、カグラはすぐさま立ち上がる。
どうやらカグラは義人以上に気になっていたらしい。だが、義人をよりいっそう支えると誓った以上仕事を放り出すわけにもいかなかったのだろう。しかし今日の分の仕事はなんとか片付いたので、カグラは親友の様子を見に行くことに決めた。
「それじゃあ早く行きましょう、ヨシト様。あんまり遅くなると、ミーファちゃんも寝ちゃうかもしれません」
そう言うなり、カグラはいつもより早い歩調で歩き出す。
「ちょ、待ってくれカグラ。早いって! サクラ、戸締まりとかを頼む!」
「は、はい!」
サクラに戸締まりを頼み、義人はすぐさまカグラの後を追う。そして横に並ぶと、苦笑を浮かべながら話しかけた。
「カグラはミーファと付き合いが長いんだったな。やっぱり心配か?」
「そうですね……以前に比べればミーファちゃんは大分おとなしくなっていますけど、復讐心は強いままでしたから。その対象が急にいなくなったとなれば、やはり心配です」
「以前のミーファはどんな感じだったんだ?」
好奇心から尋ねると、カグラは遠くを見るように目を細める。
「昔のミーファちゃんは、剥き出しの刃みたいな感じでした。今でこそわたしがからかえば顔
を赤くするような子ですけど、父親のポドロ様が亡くなられた直後のミーファちゃんは感情を失った人形みたいだったんです。魔法剣士隊に入隊してからは、毎日自身を苛め抜くように訓練をするばかりで傷だらけでした」
毎日治癒魔法をかけてあげてたんですよ、と懐かしそうに、それでいて悲しそうにカグラが付け加えた。義人は武官の住居がある方向へと歩きながら、何も言わずにただ耳を傾ける。
「それでも、周囲に努力が認められ出すと徐々に性格が軟化していきました。例えそれが復讐のための剣だったとしても、ミーファちゃんの頑張りようは周囲の人間を感嘆させるものでしたから。そして魔法剣士隊の隊長に就任する頃になると、今のミーファちゃんと大差ない性格になり、復讐への執念も少しだけ薄らいだように見えました。もっとも、そう見えていたのは周りだけで、ミーファちゃんが復讐心を自分の胸の内に隠せるようになっただけだったのですが……」
明かりに照らされた廊下を、ゆっくりと歩いていく。
「なるほど……俺はミーファがそこまで復讐に固執していたようには見えなかったよ。志信に対しての態度とか見ていると尚更な」
「ふふっ。たしかに、あのミーファちゃんを見ていれば復讐を考えている人間には見えませんよね。わたしもとても驚きましたよ。まさか、ミーファちゃんのあんな顔が見られるなんて思っていませんでしたから」
互いに顔を見合わせ、小さく笑い合う。そして曲がり角を曲がり、武官の居住エリアへと足を踏み入れた。
「さて、ミーファの部屋は……ん?」
辺りを見回していた義人は、廊下の先に誰かが立っているのを見て足を止める。その誰かは部屋の扉の前に立っており、表情は少し険しい。
「カグラ、ちょっと隠れるぞ」
それが誰かをすぐに理解した義人は、すぐさまカグラの袖を引いて傍の物陰へと身を滑り込ませる。
「……どうしたんですか?」
「あそこの部屋の前を見てくれ。アルフレッドが立ってる」
義人が指差すと、カグラは義人の後ろからその指の先を追って目を丸くした。
「本当ですね。アルフレッド様がミーファちゃんのところに来てくれるなんて……」
アルフレッドの姿を食い入るように見るカグラ。どうやらアルフレッドが立っているのはミーファの部屋の前らしい。
カグラは義人の背中にのしかかるような体勢になり、義人は慌ててバランスを取る。
「なんだ、ミーファとアルフレッドって仲が良いのか?」
何やら背中越しに柔らかいものや温かい体温を感じたが、義人は努めてそれを気にしないようにした。
「ミーファちゃんが、というよりは、ミーファちゃんのお父様と仲が良かったみたいですね。魔法剣士隊になってからも、何かとミーファちゃんのことを気にかけていたみたいですし」
カグラがさらに体重をかけていく。義人はさらなる密着感や背中の柔らかさに必死で抵抗しつつ、口を開く。
「そ、そのアルフレッドがミーファの部屋を訪ねるのはなんでだろうな?」
「もしかしたら励ましてくれるのかもしれませんね」
そうやって小さく話し合っていると、扉が開いてアルフレッドが中に入っていく。
「あ、中に入っちゃいました」
少し残念そうに呟くカグラ。本人は気づいていないのか、義人の背後から抱きつくような形になっている。
「か、カグラさん……なんかですね、いろいろと当たってるんですが」
吐く息やら、サラサラの黒い長髪やら、温かい体温やら、女の子特有の甘い匂いやら、なにやら柔らかいもの等々。
「当たってるんじゃなくて、当ててるんです」
「わざとかよっ!?」
思わず突っ込みを入れる義人。カグラは小さく舌を出し、その身を離そうとして、
「……二人とも、何をしているんだ?」
背後からかけられた声に硬直した。その声に聞き覚えがありすぎた義人は、とりあえず振り向いてみる。
「かくれんぼだ」
そして、志信に向かって自信満々に言い放った。
アルフレッドを部屋に通したミーファは、ひとまず椅子を勧める。
「これはすまんのう」
アルフレッドは小さく破顔すると、好々爺染みた笑みを浮かべて椅子に腰を下ろした。
「お茶とかなくて……すいません」
「いや、気にするでない。こんな時間に押しかけてきた儂が悪いんじゃ。中々仕事が多くてのう」
そう言って笑うアルフレッドに、ミーファもつられて笑みを零す。しかし、すぐさま表情を引き締めた。
「それで、わたしに何の用です? わざわざアルフレッド様が来るなんて、今まででもそうな
かったことですが……」
真剣な表情になったミーファにつられるように表情を引き締め、アルフレッドは重々しく口を開く。
「うむ。最近のお主の様子が気になっての。まあ、年寄りからの助言をしにきたんじゃよ」
「助言、ですか?」
「そうじゃ。エンブズが死んで、目標を見失っているように見えたからのう」
そう言いつつアルフレッドは目を細めると、自身の白に近い銀髪と同じ色をした顎鬚をサラリと撫でた。
「復讐心という負の感情を持たせておくのは嫌じゃったが、お主の生きる活力にも繋がっておった。じゃが、復讐の対象であるエンブズが死んでしまった以上、その感情をどこに向ければ良いかがわからんのじゃろう?」
「……はい」
ミーファの小さな呟きに、アルフレッドは苦笑を浮かべる。その目は優しく、まるで泣いている孫を見る祖父のような目だった。そして、そのまま遠くを見るように部屋の窓の外へと視線を飛ばす。
「お主の父のポドロは、真面目で明るく、部下に慕われる良い男じゃった。儂が人間でないとわかっておっても、友人として扱ってくれたしのう。しかし、儂がレンシア国に外交で赴いておる間に暗殺犯に仕立て上げられた……ミーファよ、儂はお主には謝らねばならん」
そう言ってアルフレッドは椅子から立ち上がり、ミーファへと向き直る。そして、深々と頭を下げた。
「あの時、お前の父を救えなくてすまなんだ。もっと周囲に目を配っておれば、防げたやもしれぬというのに……」
「そ、そんな! 頭を上げてください!」
頭を下げられたミーファは、慌ててアルフレッドの頭を上げさせる。ミーファとしてはアルフレッドに非はなく、謝られる道理がない。
アルフレッドは慌てているミーファに寂しそうな苦笑を向けると、下げていた頭をひとまず上げた。
「頭を下げて困らせることになるとはのう……それでミーファよ。お主はこれからどうするつもりじゃ?」
優しく問いかけてくるアルフレッドに、ミーファは目を逸らして口を開く。
「それは、まだわかりません。このまま魔法剣士隊の隊長を務めていくのか、それとも剣を捨てるのか……」
「ふむ、それはお主の道じゃ。お主の思うがままに決めると良いじゃろう。儂としては、ポドロと同じようにこの国を良くするために手を貸してほしいところじゃがな」
「父上のように?」
ミーファは小さく首を傾げる。
ミーファの父、ポドロが亡くなったのは十年前。当時のミーファはまだ幼く、ポドロがどんな風に仕事をしているかまでは知らなかった。
「王を支え、民のために行動し、部下を思い遣る。前王は後に傲岸不遜な性格になってしもうたが、それでもポドロのことを重用していたんじゃ。あやつの忠誠は臣下の中でも随一で、前王もそんなポドロを気に入っておった。暗殺の濡れ衣を着せられる前にも、税率を下げるよう進言しておったのう」
在りし日の出来事を思い出しているのか、アルフレッドの口元が僅かに綻ぶ。
「それを邪魔に思ったエンブズが、父上に暗殺の濡れ衣を着せたわけですね?」
「うむ。儂も事件のことを調べてはおったんじゃが、尻尾は掴めなんだ」
「そうですか……」
俯くミーファに、アルフレッドは正面から向き直る。
「当代の王は前王と違い、良い君主になると儂は思っておる。臣下も文官武官を問わず、ヨシト王を認め始めておるしな。あと一月二月もすれば臣下は一丸となるじゃろう」
そこまで言うと、アルフレッドは言葉を切って快活な笑みを浮かべた。
「それに、ヨシト王は面白い人物じゃしのう。ユキ殿やシノブ殿も良き人柄をしておる。これからの国の行く先が楽しみだとは思わんか?」
アルフレッドの言葉にミーファは何も答えない。そんなミーファを見ながら、アルフレッド
は言葉を続けていく。
「お主が剣を捨てると言うのなら、それもまた良しじゃ。しかし、どこにも感情を向けられないというのなら、この国の未来に向けてみんか?」
「この国の未来に……」
「そうじゃ。何も、いきなり感情の全てを向けろとは言わん。ゆっくり、ゆっくりでいいから他のことに目を向けてみんか?」
ミーファは聞いた言葉を噛み砕くように、何度も呟く。
そこには先程までの無気力な雰囲気はなく、目には少しだけ力が戻ってきている。
その様子を見たアルフレッドは、話はお終いだと言わんばかりに立ち上がった。
「それでは、儂は失礼するわい。こんな夜更けにすまなかったのう」
「あ、いえ! 気にかけていただいて、ありがとうございました!」
立ち上がったアルフレッドを見て、ミーファは頭を下げる。アルフレッドはすぐに頭を上げさせると、部屋の扉の取っ手を握って眉を寄せた。
「どうかしましたか?」
「……いや、なんでもない。外にネズミがいただけじゃ」
「ネズミ、ですか?」
「心配性の、な」
自分で言った言葉に小さく笑い、アルフレッドは取っ手を捻って扉を開けて廊下へと歩き出す。ミーファはそれを見送ると、扉を閉めて一つ息を吐いた。
「この国の未来に向けて、か……父上も、そのほうが喜んでくれるよね?」
呟いた言葉を聞く者はおらず、ミーファは目を閉じる。
そして目を開いてみれば、そこには今までとは違う、力強い目をしたミーファがいた。
話を廊下で聞いていた義人達は、アルフレッドの言葉に相好を崩す。
「この国の未来に向けて、か。まったく、言いたいことをあっさりと伝えてくれるな」
苦笑混じりに義人が呟くと、カグラと志信がそれに頷いた。
「これでミーファちゃんの気が変わってくれるといいんですけど……」
交わす会話の声量はかなり小さい。部屋の中の二人に気づかれないためなのだが、中の雰囲気を察する限り正しい判断だっただろう。
「む、アルフレッド殿が部屋を出るようだな」
中の様子を窺っていた志信がそう言うと、義人は慌てて周りを見回した。
「うげ……どこか隠れる場所はないか?」
このまま鉢合わせしてはさすがに気まずい。
義人の言葉を聞いた志信はその場で垂直に跳躍すると、天井の装飾を掴んでぶら下がる。 『強化』によって底上げされた身体能力での跳躍は、床から五メートル近くある天井まで届くようだ。それを見たカグラも真似るように軽く跳躍し、天井の装飾を掴んでぶら下がる。
「おいおい。俺、届くかわからねえぞ」
時間がないため、義人は愚痴を言いつつも精一杯跳躍する。ええいままよ、と内心で気合を入れながら跳躍すると、なんとか手が届いて装飾を掴んだ。
「元の世界で同じぐらい垂直跳びが出来たら、プロのバスケット選手になれるな」
跳んだ距離は二メートルと少々。身体能力が『強化』されていなければ半分も跳べないだろう。
「天井付近は暗いが、一応気配も消しておくか」
「そうですね」
なにやら会話をしている二人に、義人はぶら下がりながらも首を横に振った。
「いや、俺そこまで人間止めてないんで」
気配を消すと言われても、どうすればいいかわからない。幸いというべきか、天井付近は明かりが届かないので暗くて見えにくいだろう。
三人が口を閉ざした数秒後、ミーファの部屋の扉が開いてアルフレッドが姿を見せる。アルフレッドは何食わぬ顔でその場を立ち去り、姿が見えなくなってから三人は地面へと飛び降りた。
志信はアルフレッドが歩き去った方向へと目を向けると、少しばかり眉を寄せる。
「……どうやら、アルフレッド殿には気づかれていたようだな」
「無駄骨かよ!?」
部屋にいるミーファに聞こえないよう、義人は小さな叫び声を上げた。カグラはそんな義人を見ると、それを宥めるように苦笑した。
「ミーファちゃんに気づかれちゃいますよ? ひとまずこの場から離れましょう」
「あ、ああ。それにしても、ミーファの奴立ち直れるかな?」
部屋から離れるために歩き出しつつ、義人は僅かに心配を含んだ声を上げる。
「大丈夫ですよ、きっと。ミーファちゃんは立ち直ります」
義人の言葉に、カグラが笑う。その顔には何かしらの確信が含まれており、義人は志信と顔を見合わせて肩を竦めた。
「……まあ、ミーファの親友であるカグラがそう言うなら大丈夫か」
「そうだな」
明日の朝礼の時にでも様子を見れば良い。
義人はそう判断して、この場を解散させることにした。
カグラの言葉通り、翌日には今までのミーファへと戻っていた。いや、今までとはどこか違う、力強い目つきへと変わっている。
それを確認した義人は安堵したようにアルフレッドに目を向けた。するとその視線に気づいたのか、アルフレッドが含み笑いをしながら視線をぶつけてくる。
どうやら、部屋の外にいたことに本当に気づいていたらしい。
義人は苦笑すると、朝礼の報告をしている臣下達を王座から見渡す。
ひとまず地盤は固まった。気を抜くつもりはないが、これからは暗殺事件などが起こる可能性はほとんどないだろう。次は、国内の問題を片付けていかなくてはならない。
そして行く行く(ゆくゆく)は、召喚国主制をどうにかして元へと世界に帰る。
それだけを胸に秘め、報告が終わったのを確認して義人は快活に笑う。
「さて、それじゃあ今日も一日、頑張っていこうか」
『はっ!』
一糸乱れず返ってきた返事に、義人は笑みを深めた。
―――そして今日も、異世界の王様としての一日が始まる。
どうも、作者の池崎です。
終わり方が完結したみたいになってますけど、物語はもちろん続きます。
ようやく一章的な話が終わり、次は二章としてほのぼのした日常パートを描きたいと思っています。
とうとう続きのストックが切れてしまったので、これからは毎日更新ではなく二、三日ぐらいで更新していくことになると思います。
毎日更新でなくなった途端見てくださる方が激減しそうで怖いので、なるべく早いペースで更新していけたらいいなと思っています。
それでは、次章予告など。
異世界の王様での魔法に対する説明や魔法の訓練:『カグラ先生による魔法のレッスン』
新キャラ登場と、それに伴う物語:『ミーファ=カーネルの憂鬱』
義人君の暴走:『異世界の王様、畑を作る』『異世界の王様の発明』
カグラさんの暴走:『酒は飲めども飲まれるな』
志信君の大暴れ:『其は烈風の如く』
アルフレッドさんの大暴れ:『レンシア国最強の男』
優希さん大暴れ:『お風呂改造計画〜ほのぼのまったり入浴編〜』
義人と志信の出会いを綴った物語:『嗚呼懐かしき中学時代』
等々、何やら考えています。他にも色々と考えています。今までシリアス分が多めだったので、今度はギャグ分を多めにした話を書きたいと思っています。上に書いたタイトルの時点でギャグに走る気満々ですが、時折シリアスな話も書きたいです。どれだけギャグに走れるかはわかりませんが……。
その後は三章から六章までの構成で話を進め、全体としては百三十話くらいで終わる予定です……終わるかな? 増えるか減るかはわかりませんが、百三十話を目安にしたいと思います。
それでは、こんな拙作ではありますが、今後ともお付き合いいただければ幸いです。