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我が名はノイン
とりあえず書いてみた
ここは…
何もない空間にいた
ただ、白いだけ
辺り一面、白いだけ
「久しぶり」
振り返る
1人の人がいた
顔は隠れてて見えないが男のように見える
知らない人だった
「そうか、君は知らなくて普通なんだったね」
どうやらそいつは僕のことを知ってるようだ
…女か?
「君は、こんな言葉を知っているかい?」
知ってるって何を?
「己の力はむげんなり」
…聞いたことのある気がした
「己の体は有限なり
何時見ぬ理を求めて我は己を糧とする」
…知らないはずなのに
「いつの日か、双剣の覇者<デュアル>と呼ばれるその日まで
我は汝と共にあり」
君は、誰だい?
そいつが少しずつ光りだした
視界がノイズの入ったかのように見えなくなっていく
うっすら見えるそいつは、笑っているような気がした
「我はノイン
また会える日を期待している」