第4章 高校
ルイズ、シエスタ、コルベールの三人は才人の両親の助けを借りて日本国籍を手に入れた。コルベールは近所の工場で働くことになり、才人とルイズとシエスタは近所の高校へ行くことになった。
「この世界の技術を学んでトリステインに持ち帰るのが私の使命だ。人の役に立つ発明をしよう」
コルベールが意気込む。
「まあ!平民の私が学校に行けるなんて夢のようですわ!これでサイトさんと一緒にいられますね♪」
「何言ってるのよ!サイトから離れなさいよ!」
「あら?ルイズお嬢様はまだ告白もしていないのですわよね?」
「な、何よ!だから何なのよ!」
「あなたに私を引き離す権利はございませんことよ♪」
「こ、この平民風情のメイドめ…」
二人は言い争いを始めた。
「おいおい、こんな所で喧嘩なんかするなよ…って、なっ!」
才人の顔面にパンチが飛んでくる。才人はそのまま地面に叩きつけられた。
「い、いきなりかよぉ…」
こうして、才人達の日本人としての生活は始まった。
翌日…
「というわけで、今日からこの2年A組に編入することになった平賀才人です。これから1年間、よろしくお願いします」
拍手が湧く。
「ルイズよ。よろしく」
溜め息が漏れる。
「シエスタです。どうぞよろしくお願いしますね♪」
さらに激しい拍手が湧く。
「俺はこの2年A組の担任で現代文担当の片岡隆之助だ。よろしく。とりあえず君達はそこの空いている机に座ってくれ」
「分かりました」
才人は数年ぶりの高校だったので、とても感激した。かつての高校時代の記憶が蘇る。
昔は授業はつまらないものだと思っていたが、今は楽しく感じられる。才人はトリステインでの戦争を経験し、成長していた。それに両隣にはルイズとシエスタがいる。喧嘩になることがあっても、ここは日本である。才人が生まれ育った故郷とも言えるこの日本に帰って来れた上、2人の女子に挟まれているのだから、多少の怪我はあってもこれ以上何も望むことはないのだった。
確かにルイズはいつも才人を痛めつけているが、その美しい容姿にはぐっときてしまう才人であった。
多くの男子生徒がルイズやシエスタを狙っていた。休み時間や放課後になると彼女らは屋上に呼び出されて告白された。しかしもちろん二人とも断った。ルイズに対してはその断り方に逆ギレして殴りかかってくる人もいたが、いつもの蹴りで沈黙させた。
こうして次第に学校に慣れていった。ルイズは最初は不満だったようだが、次第に慣れて学校生活を楽しむようになった。だがその一方で相変わらずシエスタとの闘いは続いた。
才人たちが家に帰ると、才人の両親が迎えてくれた。コルベールはまだ戻っていなかったので、しばらく待っているとようやく帰ってきた。
「やあ。遅れてすまなかったね。今日遅くなったのは社長さんに君はセンスがあると言われて残って機械の操作方法を教わっていたからなんだ。普通なら半年は見習いだと言うじゃないか。しかしこの世界の技術はすごいものだね!」
どうやらコルベールは機械系の分野はかなり得意らしい。魔法学院にいたときの経験によるものなのだろうか。
「さあ、みんな揃ったところで夕食にしましょう。今日はカレーですよ。」
才人の母親が言った。
「じゃあお言葉に甘えていただくわ。どれどれ…って、辛っ!」
ルイズ達はカレーほど辛いものを食べたことがなかったので、ひいひい言って汗だくになっていた。そんな様子を見て才人の両親は笑った。
夕食後、ルイズ達は初めてテレビを見た。最初はとても驚いていたが、そのうち笑ったり真剣に見たりするようになった。
そして十一時頃、才人達は寝床に就いた。才人は眠りに落ちながら、こんな平和な生活がずっと続けばいいなと思った。
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