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  黒白の王 作者:氷雨水夜
読もうとしてくれてアリガトウ☆

忠告ー!
・相変わらずの駄文デス(汗
・もしかすると(想定では)短い……かも。

それでもいいなら読んでクダサイ。
1章もとい第1話:事の始まり
 辺りは雪に覆われていた。

 そこに真っ白な狼が一匹。

 その狼は皆から『白狼王(はくろうおう)』と呼ばれていた。
 彼は人の言葉を含む数多の言語を話すことができ、知能が高かった。だから彼は白狼たちの王として纏めていた。

 あくまで白狼王は周りが呼んでいるだけであり、真実の名ではない。
 けれど、王は真実の名を己が真に認めた者にしか教えなかった。
 仲間の狼でさえ知っている者はいなかった。

 彼の名を知るのは彼自身のみ。

 そんな王は、人間が嫌いだった。

 彼らは白狼たちを恐れているからだ。

 自分たちは生きるために獣を狩り肉を喰らう。
 その行動を見た人間が仲間へ伝え、いつかは自分たちを襲うのではないかと怯えている。怯えたら怯えたで、己の安全のために滅ぼそうとする。

 白狼は人の血肉を喰らえば神に匹敵する力を手に入れると言われている。
 だが、どの白狼たちも力を欲さない。ただ生きるために必要最小限の獣を狩っていた。この世界の生態系を崩さぬように。まるで守り神のように。

 それに対して人間は必要以上の獣を狩る。雪原に生えていた何本もの木々も斬り倒されてしまった。結果、雪原に生息する生き物の数は減り、生態系に大きく影響した。この雪の中、強靱に生えていた木々や草花を見ることが珍しくなってしまった。

 こちらから見れば、人間の方が恐ろしく身勝手だ。いつかこの星を滅ぼしてしまいそうで――。

 だから王は人が嫌いだった。

 ある日、彼らは狩りに出た。この星の季節は常に冬で、生き物はあまりいないように思えるが寒さに強い生き物が多くいる。だが、先ほど言った通り、人間の手によって数は年々少なくなってはいるが。

 王は獣の群れを見つけるやいなや、白狼たちに命じた。

「さぁ狩りの開始だ。だが全てを狩ってはならぬ」

 狼たちはそれぞれ疾風の如く飛び出して行った。
 王もいつものように皆が行ったのを確認し、少し遅れて狩りに参戦しようと思っていた。

 だが、声が聞こえた気がした。白狼の中の一匹もそれが聞こえたようで、王の所へ駆け寄った。

「王よ、今何かが聞こえなかったか?」
「あぁ、聞こえた気がしたが――」

「……っ!」

 また聞こえた。今度ははっきりと。

「どうして?」

 人の子の声だった。
「もしや、あれか……」
 隣の狼が言った。
 そちらを見ると、人間の、幼い子供と親と思われる女が二人。子供の方は怯えた目をしており、女は冷たい目だった。

 突如、女は子供を抱きしめた――否、子供の胸に刃物が突き刺さっていた。抱きしめたように見えただけだったのだ。

「お……母様……?」

 母を呼びながら地面に崩れ落ちる子供を余所に、女は身を翻して去っていく。
「王、あれをどうするか。子供と言えど所詮は同じ人間。あのまま死なせてやるか?」
 王は少しの間何かを考えていたようだが、仲間の問いに答えた。
「……放っておく訳にはいかぬだろう。あの小僧も連れて行き手当てをしてやれ」
「あなたにしては意外な答えだな。人間が嫌いではなかったか?」
「……フン。どうせ意識が戻りし時に我らを見れば恐怖で逃げ出すだろう。礼すら言わずにな。……それが人間だ」
 王は重々しい口調で言った。

 今日の狩りの戦利品は、数体の獣と小さな子供。
 人間嫌いの白狼王が何を考えていたのかは誰にもわからない。


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