待人・対岸・深愛・僕
―待人―
待ち合わせをした
そこには深い緑と
解けそうに青い湖があって
離れた向こう岸を白鳥が一羽
切り株に花が咲く
枯れたはずの木に
漏れた光が当たる
暖かい静寂に包まれて
人を忘れて
一眠り
―対岸―
大丈夫だよ
大丈夫だよ
君は愛されているから
必要な存在だから
何も心配せずに
胸を張って笑っていればいいんだよ
向こう岸に人が見えるだろう
あれが一番大事な人
家族かもしれない
友達かもしれない
恋人かもしれない
まだ会ったことのない人かもしれない
もう会えない人かもしれない
君自身かもしれない
分からないけれど
その人を
その人を信じて
君は生きていくんだよ
―深愛―
当然の日常です
君が僕の隣りに居るのは
至極当然のことです
故に僕は感謝します
君と僕の存在に最大の力をもって
ただ感謝するのです
根底にあるのは愛です
あなたを信じることに
私の意味があるのです
あなたのそばに寄り添うことが
私の存在する理由です
優しいのと甘いのは違う
強いのと厳しいのは違う
でも愛してるのと苦しいのは
ひどく似ている
海のように深く
空のように青く
風のように優しく
陽のように暖かく
ひとはひとを愛す
―僕―
僕は僕
他はどんなに変わっても
その事実だけは変わらない
だから心配しなくていい
怖がらなくても大丈夫
僕は僕を見捨てないから
一緒に歩いて行きましょう
もしもし僕ですか
どこまで僕を理解出来ましたか
僕と一緒に歩いてますか
ちゃんと心から笑えてますか
いろんな色の僕を抱えて
全部まとめて心臓に入れて
しゃんと自分の二本足で
青空の下に立てていますか
弱い自分を嫌うのは
強くなりたいともがいているから
強くなりたいともがいているのは
理想の姿を夢見ているから
夢見ているのは生きているから
生きているのはいつか死ぬから
結末を知ってもなお歩こうとするのは
いつか幸せになりたいから
死ぬまで笑って生きていたいから |