第1章 2話
〜第1章〜
2話
空気が重い。少し薄暗い廊下を歩きながら感じるのは、隣から発せられる不機嫌全開のオーラだ。
俺達二人は教師につれられてどこかに向かっている。それはいい。このままじゃ何が正しいのかわからないからな。
おそらくこの教師は魔術の証拠を見せてくれようとでもしているのだろう。それは願ったりなのだ。
どうせ何かしらのトリックで終わりだろけどな。
しかしどうやら納得してないのが隣の彼女。なんか映画のタイトルみたいだな。断じて違うが……。発しているオーラがそんなかわいいもんじゃないし……
「ちょっと、まだなの!?」
「もう少しです」
甲高い声が廊下に響く。どうやら相当ご立腹のご様子。さっきから結構な距離を歩いてるしな。その気持ちはよくわかる。
それなのに何で俺はこんなに冷静なんだろうな?実は俺って聖人君子だったりするのかもしれないな。
ま、そんな冗談はゴミの日にだしてしまうとして、いい加減にして欲しいものだ。
とっとと帰ってどこかの学校への編入手続きをしなけりゃならないんだからな。
こんなカルト集団ばかりの学校、早いとこおさらばして二度と来たくもない。
「ここです」
さらに歩くこと5分少々。つれてこられたのは大理石の扉で出来た大きな部屋の前。
おいおい。まさかここに閉じ込めるつもりじゃないだろうな?
「ここに何があるって言うのよ?」
「中に入ってください。そこで説明します」
そう言われても、彼女も俺もその場から動きはしなかった。当たり前だ。何でそんなリスクの高そうなことをせねばならん。
さぁどうぞ、じゃないんだよ。お前の言うことなんて信じられるか。
「疑ってるみたいですね」
当たり前だ。頭のいかれた奴らの言葉を鵜呑みにするのは、せいぜい小学生までだ。なんて、こんなこと言ったら小学生に失礼かもな。
「そんなに怖がらずとも大丈夫ですよ。危害を加えるつもりはありません」
胡散臭い。そんな誘いに乗るわけもなく黙っていた俺だったが、どうやら今の一言は不機嫌全開の彼女には気に入らなかったようである。
少し収まっていたオーラがまた元に戻っている。
勘弁してくれよな。この年で胃潰瘍にでもなりそうな気分だぜ。
「誰が怖がってるって言うのよ!?」
「違うのでしたら中へ」
「上等よ!!」
おい!何をあっさりと口車にのせられてるんだよ!!
どう考えても危ないだろうが!何が上等なんだよ。
「あんたも早く来なさい!」
終いにはそんなことを言い出すしまつ。というか何で初対面の人間に対して上から目線なんだよ!
そんな俺の思いはどこ吹く風らしい。部屋に入る教師の後に続いて彼女も入っていってしまった。
どうする?どうする俺!?
逃げるか?たぶんそうしたほうがいいに違いない。この中は十中八九危険なんだからな。
だが、ここで逃げたら彼女はどうなる?
あ〜、ったく。行くしかないのかよ!!
意を決して俺も二人に続く。
あ〜あ、何でこうなっちまうのかな…… |