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突然の彼女・エピソード2
作:ヒロヒト.JJ



その25 カップル喫茶(後編)


 カップル喫茶(後編)

 まりもはひとり街路地を歩きながら不敵な笑みを浮かべていた。
 連れの森田卓は店に置いて出て来たのだ。と言っても別に閉じ込めて来たわけではない。彼が勝手に寝てしまったからだ。
「ウフフフ…たまにあんなタイプの男をからかうのも面白いものだわ。」
 一見、中途半端に終わった森田へのお礼の勧誘とも思えるが、これこそまりもにとっては好都合。こんな男ごときに冗談でもキスなんてしたくない。
「でもこんなにうまくいくなんて…( ̄m ̄o)ちょっとくらいの絡みは覚悟してたのに。ほんとラッキーな私♪」
 まりもは歩きながらおもむろにケータイを取り出し、共に作戦を企てた相手にメールをする。

“慎也、今どこ?うまく撮れた?”


 一方、森田卓は店の事務所のソファに運ばれて寝かされていた。
「店長、この男まだ起きる気配ないですよ。どうします?」
と若い店員が指示を仰ぐ。
「特別会員の倉沢様の言いつけだからなぁ。」
「あ、でもあの方は我々が邪魔にならない時間まででいいって言ってました。」
「そうか。もう夕方だし、俺たちの仕事も忙しくなる。もうこの男は邪魔だな」
「水でもぶっ掛けて起こしますか?」
「バカ!ソファが濡れる。目が覚めるまで口と鼻を塞げ。」
「な、なるほど。わかりました(^_^;)」
 若い店員は森田卓のそばに行き、指示通りに両手で呼吸器を塞ごうとする。
「うわっ、こいつヨダレ垂らしてる(⌒-⌒;」
「手袋すればいいだろが!」
「は、はいっ^_^;」

 森田卓は猛烈な息苦しさで目覚めた。手足をバタバタさせて目も見開くほど苦しくてたまらなかった。
「バカ!度が過ぎる!早く放してやれ。」
「は、はいっ。」
 何が何だかわからぬままに苦しみから開放された卓。
「ぷはぁぁぁぁ〜!はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
「まぁどうやら大丈夫のようだ。早く帰してあげなさい。」
 
 息もようやく落ち着いた森田卓は少しずつ冷静さも取り戻してきた。
「僕は…ここで寝てしまったようなんですね?」
「いや、ここは事務所だから違う。あんたが酔いつぶれたのはオープンルームだよ。」
「僕が酔いつぶ……あぁ、そっか!じ、じゃあまりもさんはどこに?」
「倉沢様はもうとっくに帰ったよ。『楽しかった』って伝えてくれって。」
「そうですか。。」
 卓はソファにボーッと座りながら、おぼろげに寝入る前までの記憶を思い出した。


 ・・・数時間前・・・

「!!!こ、これって…?!」
「ね、みんなにぎやかに楽しんでるでしょ。」
倉沢まりもがあっけらかんと言う。
「にぎやかって…人前でこんな自由にチューすることがですか?^_^;」
「不自由にキスなんてできないでしょ?」
「しかし…」
「見られて萌えるのがいいんじゃない。森田さん、こういうとこ雑誌で読んだってさっき言ってたでしょ?」
「ええ、でもちょっと流し読みしただけで…(^□^;A」
「そう、ここは相互観賞の部屋なの。」
「ひえー!(◎0◎)」
「場合によっては組み替えカップルもできるのよ。(*'‐'*)ウフフフ♪」
「Σ|ll( ̄▽ ̄;)||l組み換えだなんて…僕にはそれはちょっと。。」
「そんなのわかってるわよ。組み換えどころか、私とも絡んでないでしょ!」
「か、からむって…そんな卑猥な…(^□^;A」
「森田さん、またすごい汗。緊張し過ぎよ。もっとお酒飲みましょうよ。」
「はい。。飲まなきゃ倒れそうです。。( ̄ー ̄; 」

 だが結局、森田卓は飲んでも倒れた。
 気を紛らすためにがぶ飲みした酒。絡む間もなく、彼は目をまわしてその場でいびきをかいて寝込んでしまったのだった。


 まりものケータイに慎也から返信が来た。
“店に入るとこを5枚連写した。そっちの様子はどうだ?”
 すかざず返信するまりも。
“楽勝よ。任務完了!お部屋で待ってるから来てね!”

              (続く)







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