FBIから来た女:5〜逆鱗・黄の章(82/111)縦書き表示RDF


オリジナルキャラクター・ファイル56

音切達治(おとぎり たつじ)
白野美保の同級生の1人で、銀一と仲良しのグループの1人。
赤みがかった茶髪のロングヘアーであり、よく帽子をかぶっている(冬場はニット帽をかぶる)。
達治達男性陣は深雪達女性陣と毎度毎度ケンカしているが、別にお互い嫌っているワケではなく、むしろ仲が良い方である。
特に美香と仲が良く、その内つき合うのではないかというウワサもある(しかし第2章で美香は達治にチョコを渡してはいない)。
実は彼も忍者の末裔であり、髪を武器に変える術を使いこなす。
流派は美香や良明と同じく春水流。
年齢は美香より1つ上の15歳。
他のメンバーと共に『美保を誘惑する』と銀一に言った事から考えて、彼女に少なからず好意は持っているものと思われる。
名前のモデルは、弟切草(オトギリソウ)
FBIから来た女:5〜逆鱗・黄の章
作:ユーリ



ファイル526:ゲレンデの推理対決・リアンVS美保『3』


リアン
「リフトを止めて!!!」

「え?」

リアン
「見てわからへんのか!?あれを!!!」

震蔵
「と、台矢君!?」

リアン
「とにかく今すぐリフトを止めて、警察と救急車を!!」

ザッザッ・・・

平次
「何?何?リアン?何かあったん?」

リアン
「平次は見んな!!」

平次
「え?何で?」

ズッ!

ズル・・・

平次
「!!うわぁぁぁ!!」

ガクン!

美保
「リフトが止まった・・・」

銀一
「何なの?さっきのパァンって音といい、今の悲鳴といい・・・」

美保
「(リフト、銃声・・・まさか、4年前の事件と同じ事が起こったんじゃないでしょうね!?)」

『お客様には大変ご迷惑をおかけしております!!リフト復旧まで、もうしばらくお待ちください!!』

火立(ヒダテ)炎人(エント)『32 特殊メイク』
「ちょっと、どういう事?まるであの時と同じだな・・・」

落俣(ラツマタ)雷美(ラミ)『28 女流スタントマン』
「そうですね・・・吹代先輩が拳銃自殺した・・・あの時と・・・」

濃崎(ノザキ)霧美(ムツミ)『36 女探偵(元刑事)』
「(雪麗・・・)」



津島(ツシマ)波海(ナミ)『34 山形県警警部』
「こめかみに銃口を押しつけて、ズドン!自殺ね・・・」

「ええ・・・右手に拳銃を握っていますし、自殺と見て間違いないでしょうね・・・」

波海
「問題は遺体の横にあるこのバッグ・・・アタシのイヤな予感通りなら、恐らく中身は・・・」

ジィィ・・・

波海
「やっぱり雪か・・・ったく、4年前と一緒じゃない・・・」

「ああ・・・雪男の銀衣伝説を暗示した事件ですね!雪男からもらった銀の衣が、命を奪われた後雪に変わってしまうという・・・」

波海
「確かここでそんな映画を撮影してると聞いたけど・・・」

地山(チヤマ)震蔵(シンゾウ)『57 映画監督』
「ええ・・・その伝説と4年前の事件を絡めた映画を撮っていました・・・主役の台矢君がこうなってしまったからには、撮影を中止するしかありませんけど・・・」

「え?台矢って女優の!?」

波海
「あなた確か、4年前の事件の時にもいた・・・」

震蔵
「映画監督の地山です・・・彼女の1つ前のリフトに乗っていました・・・そうしたら銃声が聞こえて、私がリフトを降りた時にやって来たあの少女が台矢君の異変に気づいて・・・」

波海
「ん?コラ、嬢ちゃん!何やってんの!?」

「あの〜、そろそろリフトを動かさないとお客様が・・・」

波海
「はいはい、遺体や遺留品を降ろしたら動かして良いですよ!」

「よっと!」

波海
「手を貸そうか?」

「大丈夫です!割りと軽いんで・・・」

震蔵
「彼女は見た目よりやせててね、50キロもないんです・・・だから冬のドラマや映画しか出ないんですよ・・・細身の体を見せたくないからと言って・・・」

波海
「要するに、プライドの高いカッコつけだったっていう事ね・・・」

「しかしどうして彼女はスキーを履かずに後ろに乗せていたんでしょうか?」

波海
「そりゃそうでしょ、雪の詰まったこんなバッグを担いでたんだから・・・まぁ詰まってると言っても、子供が1人やっと入れるぐらいの大きさだけどね・・・」

グッ・・・

波海
「よーし!リフト動かして良いですよ!」

リアン
「あ、刑事さん・・・気になる点が、3つあるんやけど・・・」



ガコン!

美保
「あっ!」

銀一
「やっと動いた・・・」

ガコンガコン・・・

銀一
「何か、人たくさん集まってるよ・・・怖いなぁ・・・」

美保
「アホ!ワクワクしてきたわよ!」

「部外者は下がって下がって!!」

タッ!

美保
「何!?何があったの!?」

霧美
「ああ、嬢ちゃんか・・・今ざっと聞いた話だと、どうやら例の4年前の事件と全く同じらしい・・・1人でリフトに乗った女が、傍らに雪の詰まったバッグを置いて拳銃自殺をしたそうよ・・・まるで雪男に取り憑かれたようにね!」

波海
「ちょっと、またあなたなの霧美さん?ここはあなたの管轄じゃないでしょ?」

霧美
「イヤ、もう刑事は辞めて探偵なんでね・・・それに、アタシはこの害者のすぐ後ろのリフトに乗ってたのよ?色々聞きたいんじゃないのかしら、波海ちゃん?」

波海
「害者ってねぇ霧美さん、彼女は自殺ですよ!」

美保
「イヤ・・・まだ決めつけるのは早い・・・」

銀一
「ちょっ、ちょっと美保!?助けて・・・」

美保
「何してるのよ?早く降りなさい!!」

銀一
「だ、だって、降り方わからないもん・・・」

美保
「だったら、あなたが下に着いた時、リフト止めてもらうから、ちゃんと降りなさいよ!」

銀一
「う、うん・・・」

美保
「あのアホ、だからついて来るなって言ったのに・・・」

「そういえばさっきもいたなぁ、降りられなかった客・・・」

美保
「本当なのそれ?」

「ああ・・・髪の毛を後ろで束ねた美形の青年だったよ・・・」

美保
「火立さんね・・・」



炎人
「ウソ・・・台矢君が自殺した!?な、何で!?」

美保
「何での前に、ちょっと教えてくれないかしら?さっきあなたがここでリフトを降りなかったワケを・・・」

炎人
「え?」

美保
「この人だったんでしょ?」

「ああ・・・」

炎人
「降りられなかったんだよ!こういうの苦手だから!悪い?」

美保
「そりゃおかしいわねぇ・・・あなた確か、4年前にも映画の撮影でここに来てるハズでしょ?」

炎人
「あの時は、吹代君に乗ってもらってサポートしてもらったから・・・今もこの落俣君に・・・」

雷美
「彼、運動音痴でねぇ・・・」

美保
「あら?あなた先に上に行くって言ってたって監督に聞いたけど?どうして彼と一緒にリフトに乗ってるの?」

雷美
「撮影のスタンバイができてるのに監督も主役も上のゲレンデに上がって来ないから、スキーで呼びに降りたのよ!その途中で彼が下りのリフトに乗っているのを見つけて声をかけた時に銃声が鳴って・・・」

炎人
「妙な胸騒ぎがしたからオレのリフトに落俣君も乗ってもらって、そのまま上に向かったんだよ!4年前の事もあったしな。そしたらリフトが止まって、さっきやっと降りられたってワケ!」

美保
「なるほどね、つまり・・・台矢さんの前のリフトに乗ってた地山監督にも、後ろのリフトに乗ってた探偵の濃崎さんにも、下りのリフトでスレちがった火立さんにも、ゲレンデにいた落俣さんにも、台矢さんを撃つ事はできたって事ね・・・」

震蔵
「お、おいおい・・・」

炎人
「あのなぁ・・・今の話聞いてなかったのか?銃声が鳴った時、オレは落俣君と一緒にいて・・・」

霧美
「あの銃声が偽物(フェイク)だったなら犯行は可能・・・そう言いたそうね、嬢ちゃん?」

美保
「ええ・・・そういう事よ!」

震蔵
「でもねぇ、台矢君は拳銃を握ってたんだよ?」

雷美
「そんな事、離れてちゃできないわよね?」

炎人
「まさか、これから射殺するから拳銃持っててなんて言えるワケないし・・・」

霧美
「それに、あの時はかなり吹雪いていた・・・相当な腕がないと射殺はムリだと思うわよ?」

美保
「まぁそりゃまだわからない事だらけだけど、気づいた事はあるわよ・・・まずは台矢さんがリフトに乗せてたっていうこのストックよ!先についてる輪のハメ方が2本共上下逆さまになってる・・・これはこのストックを何かに使った証拠よ!次に台矢さんが乗ってたリフト・・・向かって右端の座面のプラスチックに割れたような跡が残ってる・・・これも何かの細工に使ったんでしょうね・・・そして最後は台矢さんが脇に乗せてたっていう雪の詰まったこの布のバッグよ・・・何か知らないけど、カチンコチンに凍ってるわ・・・まるで雪男の冷たい吐息を吹きかけられたようにね・・・」

「ダメダメ!勝手に遺留品に触っちゃ・・・」

波海
「しかし、今時の中学生はどの子も好奇心旺盛なのねぇ・・・」

美保
「え?」

波海
「いたのよ、あなたと全く同じ3点を我々警察にえらそうに指摘した女子中学生がね・・・」

美保
「な、何ですって・・・どこ!?どこにいるのよその中学生!!」

波海
「あ、イヤ・・・あなたがリフトから降りて来る前まではいたんだけど・・・」

「〜♪」



銀一
「(フゥ・・・やっと降りられた・・・もう乗らんわリフトなんか・・・)」

敦盛・達治・正直・良明
「銀一ィ〜!!」

銀一
「!」

正直
「オマエ、スキー上級者じゃねぇだろ?」

銀一
「え?」

敦盛
「リフトの降り方知らんもん!」

良明
「白状せぇ!」

銀一
「ゴメン、堪忍して!」

達治
「まぁ良いや!」

敦盛
「白野と同じ上級者班にいたかったんだろ?」

正直
「この足の捻挫もハッタリだなぁ・・・」

銀一
「あ、それはちが・・・」

敦盛
「大丈夫だって、白野には内緒にしといてやるし・・・」

銀一
「本当にゴメンね・・・」

リアン
「すみませーん!さっき台矢さんがリフトに乗る所をビデオで撮った方おりませんかー?」

「撮ったけど、何でアンタに観せなきゃいけないんだよ?」

「台矢さんに何かあったの?」

リアン
「ちょっとね・・・」

マシュー
「あのー、オレのビデオでよろしかったら・・・」

リアン
「あ、すみません!」

ジィィ・・・

リアン
「(え〜っと・・・最初が地山監督でその次が台矢さん、その次が探偵の濃崎さんか・・・リフトから降りて来た順と同じやな・・・)そやけどよく撮れてますね・・・台矢さんのファンなら、彼女だけを追ってても良いのに・・・」

マシュー
「イヤ、娘に頼まれたんです・・・4年前の事件の参考にするから、リフトの乗り口撮っといてって・・・」

リアン
「え?娘さん刑事か何かを?」

マシュー
「ただの中学生ですよ・・・本人は探偵のつもりみたいですけど・・・」

リアン
「ヘェ、探偵ですか・・・アタシと同じですね・・・といっても、まだちゃんと1人で解いた事件はないんですけど・・・」

マシュー
「その辺も娘と同じですなぁ・・・」

ジィィ・・・

「あらリアンちゃん・・・イケメン青年と談笑中・・・ま〜ったく、誰に似たんやか・・・」

「イヤ・・・あの顔はFBI捜査官の顔・・・まだ青いがね・・・」

「ほんで?自称世界屈指の推理小説家兼FBI捜査官さんは・・・この事件、解けたんかな?」

「リリー・・・ソイツは愚問だよ・・・」

リリー・ハートネス『当時22歳』
「え〜、ユーリ兄わかってしもたん!?」

ユーリ・ハートネス『当時25歳』
「しかし4年前の事件をヒントに小説を書こうとここまで来たんだが、既にそういう映画が撮られている上に、実際に再び似た事件が起こってしまうとは・・・」

リリー
「なぁ、犯人がわかったんやったら早う警察に・・・」

ユーリ
「イヤ・・・ここは若いヤツに任せてしばらく様子を見てみよう・・・」

リリー
「ほな、ヒントだけでも教えてくれへん?」

ユーリ
「・・・知ってるか?この山には、もう1つ雪男の銀衣伝説があるんだよ・・・切なくて哀しい物語がな・・・」

ユーリとリリー、登場!!

果たして、もう1つの銀衣伝説とは・・・!?












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