ファイル454:マリアと人形師とメイドさん『3』
あの後、瑛祐は琴美の事をジ〜ッと見つめていた。
琴美はメイド服を着ている。
ジ〜ッ・・・
琴美
「・・・」
琴美は顔が赤くなりながら、瑛祐の方を振り向く。
琴美
「あの・・・何か用かしら瑛祐?」
瑛祐
「ハッ!?バ、バカ!別に用なんかねぇよ!用なんかねぇけど・・・その・・・オマエ、ちょっとそこで、クルッとターンしてみてくんね?」
琴美
「え?なぜ?」
瑛祐
「何でもいいだろ!!とにかくクルッと回ればいいんだよ!!クルッとー!!」
琴美
「えーと・・・結論から言うと、イヤだ。」
瑛祐
「な!!何でだよ!!いいじゃねぇかそれぐらい!!」
琴美
「だって・・・よくわからないけど、何か言動から・・・少し猥褻な匂いがする。」
瑛祐
「わ、猥褻とは何だよ猥褻とは!!別にそんなんじゃねぇよ!!」
ちょっとだけ図星。
琴美
「とにかく意味はわからないけど、女のカンとして言わせてもらえば、それは瑛祐には早すぎる。」
瑛祐
「だからそんなんじゃねぇってばぁ!!大体オレとオマエは同い年だろうが!!」
と、そんな風に・・・
刃にすっかり打ちのめされた瑛祐が、メイドさんについて考えていた頃、服部邸では・・・
鷺之宮伊澄が遊びに来ていた。
伊澄
「なるほど、おおむね状況は理解しました。つまり真のメイドさんを目指して、オレは登り始めたばかりだからな、この果てしなく遠い男坂をよ・・・って感じなんですね?」
コナン
「ええっと・・・まぁ大体そんな感じだよ。」
伊澄
「何にしても、それだったら私がメイドの魂っていうのを教えてあげます!!」
コナン
「わー。じゃあ伊澄ちゃんもメイド服に着替えてくれるんだ?」
伊澄
「・・・。」
しばしの沈黙。
伊澄
「そうですかそうですか、そんなにメイド服が好きですか、江戸川様は。」
コナン
「(あれ?笑顔だけど何か好感度が下がった・・・)」
伊澄
「けど私がメイド服着るんじゃなくて、最近雇った鷺之宮家の、メイドさんを紹介してあげようっていう話ですよ。」
コナン
「え?鷺之宮家のメイドさん?」
伊澄
「ええ、咲夜に協力してもらって先日オープンしたメイドカフェがありましてね。」
コナン
「ってか、メイドカフェ経営してたんだ?」
伊澄
「そこにバイトで来ていた子なんですけど、あまりにもパーフェクトなメイドさんでしたので、休みの時とか最近私のメイドさんやってもらってるんですよ。」
コナン
「ヘェ・・・さすがナギちゃんや咲夜ちゃんに次ぐお金持ち・・・」
伊澄
「まぁそんなワケで・・・リンさん、入って。」
「はい。」
そこに現れたのは、黒髪のショートヘアにピンクのリボンを両側に付け、メガネをかけたミニスカメイドだった。
リン
「どうも初めまして♪伊澄さんのメイドのリンといいます。」
コナン
「おぉ・・・確かに・・・これはまた随分とキレイな人ですね。けど、何だかとても若く見えますが・・・年はおいくつなんですか?」
リン
「え?・・・」
ジ〜ッ・・・
コナン
「はぅっ!!え!?あの・・・ボクはその・・・!!」
コナンが狼狽えていると、リンはコナンに歩み寄りしゃがみ込んで、右手の指先を突きつけた。
ピタッ!
リン
「秘密もメイドの、嗜みですよ♪」
コナン
「え?あ・・・はい・・・すみません・・・」
伊澄
「そんなワケで今日は彼女に・・・!メイド魂の真骨頂を見せてもらって勉強ですよ!!」
コナン
「でも・・・リンさんはどうしてメイドを?」
リン
「え?う〜ん、そうですね。一言で言えば、私はカワイくてスゴい人のサポートのような事をするのが好きなんですよ。」
コナン
「サポートですか?」
リン
「ええ。私には・・・コナン君や伊澄さんのような、スゴい能力はありませんから。」
コナン
「ヘ〜。・・・(あれ?コナン君って・・・何でオレの名前を・・・)」 |