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痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 作者:夕蜜柑
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防御特化とイベント通知。

「ただいまー」

「あ、おかえり!もうよかったの?」

「うん、うまく帰ってもらったよ。私も釣りでもしようかな」
四人で並んで水面に糸を垂らす。
サリーの釣竿だけ凄い勢いでヒットするのは仕方ないだろう。

「そう言えば、メイプルは強くなったユイとマイが戦ってる所を見たことないんだっけ?おっ…またかかった!」

「そうだよ。もう対抗戦への準備は万端な感じ?」
ユイとマイは二本の武器をあともう少し使いこなせるようになれば完璧だと答えた。
現在の二人はメイプルとサリーの特殊さを薄めて混ぜ合わせたような能力であり、限られた場面において全てを叩き潰す理不尽となることが出来る。

「二人の戦闘とか見てみる?ちょっと人目につかない所まで行ってさ」

「「私達も見せたいです!」」

「じゃあ、人の少ない森にでも行ってみようか。ダンジョンのある方とは逆の方向に行けば人も少ないかな?」

「うん、そうだね」
四人はシロップの背に乗るとふわふわと飛んで人のいない森の奥へと向かった。




「よし、とうちゃーく!」
メイプル達は森の中にある少し開けた場所に降りる。
そこは二人が大槌を振りまわせるだけの広さがあった。

「じゃあ、私達は少し離れて見てよう」

「そうだねー」
そうして少しするとモンスターがあちこちの茂みから現れた。
ユイとマイはスキルを使うことなく、両手の武器を振るう。
当たれば即死の四本の大槌が容赦なくモンスターに迫る。
モンスターは素早い動きでユイの一撃目を避けるが、それを見越したマイの一撃を胴体に受けて爆発四散した。
マイに隙が出来ればユイが隙を埋める、大槌はリーチがありフォローに適していた。サリーがコツを教えたことにより、元々息のあっていた二人の連携はよりよいものとなっている。

また二人の場合はダメージを受けてなお接近してくるモンスターなどいない。
一撃当てるだけでいいのなら精神的に楽である。
まさに、やられる前にやれである。

「すっごい攻撃力だねー……」

「メイプルの防御力もあんな感じに見られてるんだよ」

「おー……そっか」
そうやって会話している内にもモンスターが弾け飛んでいる。
そして、ひとしきり二人の戦闘を見たところで四人はシロップに乗って再び空へと舞い上がった。


空に戻ったその瞬間。四人に同時にメッセージが届く。
それはイベントの内容が書かれた運営からのメッセージだった。
四人はそれぞれメッセージに目を通す。

「時間加速……前と同じで途中参加や中断はなしか」

「期間は五日間かー…ちょっと短くなったんだね」
そして、ここからが大事だ。
次に書かれていたのはイベントの内容である。

ギルドごとに配備された自軍オーブの防衛。また他軍オーブの奪取。
自軍オーブが自軍にある場合、六時間ごとに1ポイント。
ギルド規模小の場合、2ポイント。

他軍オーブを自軍に持ち帰り、三時間防衛することで自軍に2ポイント、また奪われたギルドがマイナス1ポイント。
ギルド規模小に奪われた場合、オーブを奪われたギルドはマイナス3ポイント。
ギルド規模中に奪われた場合、オーブを奪われたギルドはマイナス2ポイント。

他軍オーブはポイント処理が終わり次第元の位置に戻される。
防衛時間三時間以内に奪還された場合、ポイントの増加や減少はなし。
同じギルドメンバーの位置と自軍のオーブの位置はステータスと同じく、パネルに表示されるマップで確認することが可能。

奪取したオーブはアイテム欄に入る。
ギルド規模が小さいほど防衛しやすい地形になる。
ギルドに所属していないプレイヤーは参加申請をすることで複数作成される臨時ギルドのどれかに参加可能。

死亡回数について。
一回。ステータス5%減。
二回。さらにステータス10%減。
三回。さらにステータス15%減。
四回。さらにステータス20%減。
五回。リタイア。
死亡回数四回時点、ステータス50%減。
プレイヤーが全滅したギルドからはオーブが発生しなくなる。
同じギルドから奪えるオーブは一日に一つきり。

ルールはこんなところだった。

「なるほど……5デスで終わりか。まあ3デスあたりからまずいかな?」
楓の木の人数を考えると捨て駒などどうやっても使えない。
大型ギルドのような死を恐れぬ数の暴力は使えない。

「この感じだと取り敢えず防衛には人数を割きたいけど……これはかなりキツいなぁ……んーでも、上手く攻めれば……」

「どこが大変そう?」

「まず第一に攻撃に出られる人数が足りない。防衛も同じ……後は、まあ、これが最大の問題点なんだけど、どうしても疲労が溜まるよね。ひっきりなしに誰かが攻めてくるだろうし、夜襲もある。少人数の問題点はそうそう休めないこと」
メイプルが眠っている間の戦力低下は凄まじいものだ。
メイプルさえ万全ならばオーブを持ち帰っての防衛に希望が持てそうだった。

「そっか……前の時間加速と違って誰かが攻めてくるから、ずっと戦闘になる」
戦闘が続けば休む暇もなくなって次第に判断力が鈍る。サリーにとって回避能力低下に直結するそれは厳しかった。

また、メイプルにも厳しい点がある。

「メイプルの【悪食】の弱体化も五日のうちにはバレるだろうし……メイプルがスキルを使い切って、ほとんどのスキルに回数制限があることを悟られたらやばい」
メイプルを一日中攻め続ければ、メイプルは間違いなく大規模スキルを使えなくなる。
つまり、一日の終わりが最も危険な時間帯だ。

「確かに……」

「メイプルの能力をどこまで隠せるかで決まる……かも」
メイプルのスキルには決め手になるようなものがいくつもあり、それらは知られていない。
ギリギリまで隠しきることで対応を遅れさせて逃げ切るのが狙いだ。

「防衛はメイプルとユイとマイは確定だね。フィールドを動き回れないし……カナデも入れてもいいかも」

「じゃあ、詳しいことは今から戻って話すのはどう?」
ユイとマイも賛成する。
二人は今回が初の時間加速イベントである。メイプルとサリーで概要を話しつつ【楓の木】へと向かった。


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