挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 作者:ユーキャン@夕蜜柑
65/170

防御特化と身捧ぐ慈愛。

五百万アクセスありがとうございます!

描写の追加。
メイプルがイズに装備一式を頼んでから五日が過ぎた。
メイプルがログインしてギルドホームに現れたのと同時、イズが工房から出てきた。

「メイプルちゃんの装備…完成したわ」

「本当ですか!」

「ええ、今見せてあげる」
そう言ってイズがインベントリから取り出したのは真っ白い全身鎧に大盾に短刀そして、白銀のティアラだった。
全ての装備に青い宝石がアクセントとして数箇所付けられている。
イメージとしては、ティアラを除けば聖騎士といった感じである。

「本当に騎士様になっちゃった?」
メイプルは、装備一式を装備すると装備の能力を確認する。

【大天使のティアラ・Ⅹ】
【HP+250】

【大天使の白盾・Ⅸ】
【HP+300】

【大天使の聖刀・Ⅷ】
【HP+200】

【大天使の聖鎧・Ⅸ】
【HP+350】

「この…ⅩとかⅨとかの数値は……?」
メイプルが呟く。

「それは【鍛冶】スキルで生産した装備にだけ出来る【強化】でついた数字ね。【鍛冶】の装備にはイベントの装備と違ってスキルは付けられないから、その代わりの利点よ」

「なるほど……」

「【強化】の成功率は【鍛冶】スキルのレベルで変わるけど…最大値のⅩに到達するのはかなり運が絡むわ」
イズはほぼ妥協なしの最高級の装備を作り上げた。
その後にボソッとクロムに作った装備より二段階は強いとこぼしたが、自分の装備を確認することに夢中なメイプルは気づかなかった。

メイプルが装備を確認している内に、残りのギルドメンバー四人もギルドホームにやってきた。

「ん?…おお!それがイズの作ってた装備か。いいな、似合ってる。俺も新しい装備が欲しくなるな…」

「メイプルが装備を欲しがるとか、何があったか怖い……」

「ああ、そうだな…」

「メイプル、白も似合ってるよ!」
クロム、サリー、カスミ、カナデが口々に話す。

「じゃあ…私が装備を作って貰った理由を説明するのを兼ねて、戦闘しにいかない?」
それで何があったか見れるのならと全員が了承した。
イズもその装備での【アレ】を見たいからとついていくことにした。







「この辺でいいかな?」
メイプルはシロップに全員を乗せて飛んでいくと、モンスターが群れで発生することの多い地帯に降りた。

「じゃあ…いくよ!【身捧ぐ慈愛】!」
メイプルの体から赤いダメージエフェクトが弾ける。
それが消えると同時、メイプルを中心として半径十メートルの範囲の地面が薄っすらと輝く。

それだけではない。
メイプルの背中からは二つの真っ白い翼が伸び、頭の上には白く輝く輪が浮かんでいる。
その髪は綺麗な金に変わり、瞳は深い青色になった。

「「「「えっ……?」」」」

「私も最初はそうなったわ」

「あはは…見た目変わっちゃうんだよねー…ああ、モンスターきちゃう」
四人は一瞬思考が止まりかけたが、メイプルなら何だってありえると、思考を切り替えた。
随分とメイプルに慣れたといえる。

「みんなー!攻撃受けても大丈夫だよ!」

「私が受けるわ…皆分からないだろうしね……」
イズがモンスターの前に自ら歩み出るとその攻撃を胴体に受けた。
しかし、イズのHPバーは全く動かない。

「は?どういうことだ?」

「メイプルちゃんのスキルよ…この光るエリアの中にいるパーティーメンバー全員に常に【カバー】が働く…らしいわ」

「最初にHPを一定値もっていかれちゃうけどね」
HPコストのためにイズに装備を作って貰ったのである。


【身捧ぐ慈愛】は【毒竜ヒドラ】と同じ、いくつものスキルが内包されたスキルである。
これでもまだ、メイプルには見せていない力があるのだ。
そして、その全てがHPコストを支払わなければならないのだ。
メイプルの以前の装備では、そのスキル全てを運用するためのHPが足りなかった。


また、【博愛の騎士】の完全上位互換である。
エクストラクエストは伊達ではない。

「……つまり、全員がメイプルと同じ防御力になっているようなものってこと……か、うわぁ…」
このエリア内にいる限り、メイプルを倒さなければ他のメンバーを倒すことが出来ない。
ただ、メイプルを倒すということの難しさは相当である。

全員に貫通攻撃を繰り出さなければ勝負にすらならない。
しかも、ちゃんと誰かに当てなければならないという鬼畜仕様だ。
サリーなどは当たるわけはなく、クロムも大盾で弾くだろう、カスミも回避力がある。
戦闘員なら当たるとしてカナデくらいだ。

「でも、メイプルは装備を変えてるでしょ?僕らへの攻撃を無効化できる程の防御力が無くなってたり…しない?」

「大丈夫!何も装備してなくてもVITは1000を超えてるから!」

「「ははっ…1000?」」
それはもう笑ってしまうほど、おかしいだろうと思ったカスミとクロムだった。
二人はもういっそ、考えることを放棄してしまうことにした。


シロップに乗って帰る途中、クロムが話し始めた。

「俺、掲示板でメイプルとサリーのこと話題にしてたんだが、止めた方がいいか?」

「うーん…私は別にいいかな。クロムさんに教えたことは知られてもいいことだし」

「私もサリーと同じ、だってさ…」

「「知られたところでやることは変わらないからね」」
クロムが今知っていることを掲示板に流したとして、サリーの回避力は落ちないし、メイプルの防御力は下がらない。
クロムはスキルの取得方法は知らないため、肝心な部分は書けない。

二人にとってはたいした問題ではなかった。




126名前:名無しの大盾使い
やあ


127名前:名無しの槍使い
おう
メイプルちゃんのギルドに入るとは…
憎い!羨ましい!


128名前:名無しの大剣使い
いいよなぁ
サリーちゃんに接近してもらうように頼んだがそれ以上とか


129名前:名無しの弓使い
情報をくれ
何かしらあるだろ
でも話しちゃ駄目なことまでは求めないぞ


130名前:名無しの槍使い
身内になったら情報出しにくいよなぁ
出せる範囲で頼む


131名前:名無しの魔法使い
頼んだ


132名前:名無しの大盾使い
分かった
まずサリーちゃんのことからな

サリーちゃんはPS人外勢だった
実際に見た感じスキルは使ってないと思ったぞ
モンスターと結構戦闘したがダメージを受けている所は見れなかった
後何かオーラが追加されてた


133名前:名無しの弓使い
やっぱイベントのあれはサリーちゃんだろうな


134名前:名無しの大剣使い
しかも進化してるぞ
オーラって


135名前:名無しの槍使い
ふむ
サリーちゃんも正体不明のスキルを持ってそうではあるな
メイプルちゃんほどではないが


136名前:名無しの大盾使い
次はメイプルちゃんのことな
ここ数日メイプルちゃんは一人でどこかに行ってたんだ

帰ってきたメイプルちゃんは


137名前:名無しの大剣使い
焦らすね


138名前:名無しの槍使い
はよ


139名前:名無しの魔法使い
何だ何があった?


140名前:名無しの大盾使い

天使だった


141名前:名無しの弓使い
メイプルちゃんが天使とか知ってる


142名前:名無しの魔法使い
今さらだな


143名前:名無しの大剣使い
メイプルちゃんはいつだって天使だろ?


144名前:名無しの槍使い
当たり前だろ


145名前:名無しの大盾使い
いやまあそうだが

言い直すわ

メイプルちゃんは天使の輪と翼を出現させて金髪青目になるスキルを手に入れて帰ってきた


146名前:名無しの槍使い
えっ


147名前:名無しの魔法使い
目を離すとすぐそういうことになる


148名前:名無しの大剣使い
何で?どこにそんなスキルあった?


149名前:名無しの大盾使い
俺も知らん

スキル名は【身捧ぐ慈愛】
HPをコストとして支払って範囲内のパーティーメンバーを常に【カバー】するスキルらしい

メイプルちゃんがこれを使うとな

範囲内のパーティーメンバーはメイプルちゃんを倒さない限り不死身状態になる


150名前:名無しの大剣使い
ついに第二形態を手に入れたのか
ラスボスになればいいんじゃないかな?


151名前:名無しの槍使い
地獄絵図すら生温い

目を離すとな
そのうちあれだ
第三形態を手に入れて帰ってくるぞ
絶対


152名前:名無しの大盾使い
しかもメイプルちゃんは装備を全て外してもVITが1000を超えていることが判明した


153名前:名無しの弓使い
もう意味わからん


154名前:名無しの槍使い
装備無しで1000は異常
体が鋼鉄で出来てるのかな?
オリハルコンかな?

155名前:名無しの大剣使い
でもメイプルちゃんって始めてからそんなに経ってないよな
メイプルちゃんの噂が出たのは二層にも入ってない時だったし

これ一層に何かあるぞ


156名前:名無しの大盾使い
それは俺も思ったが
なら第二第三のメイプルちゃんが現れてもいいと思うんだよなぁ


157名前:名無しの魔法使い
それなんだよ

メイプルちゃんしか出来ない理由が何なのかが分からない


この後も全員で考えていたものの、メイプルのスキル取得方法に思い至ることはなかった。






+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ