挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 作者:夕蜜柑
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

6/198

防御特化と集中力。

「よーし!今日も張り切っていこう!」
楓は昨日に引き続いてNewWorld Onlineにログインしていた。

「今日も森に行ってみようっと!新しいスキルも欲しいし」
楓はレベル上げに熱を入れるようなタイプでは無かったが、それでも新しいスキルが手に入った時のワクワクする感覚には惹かれるものがあった。空っぽの本棚を本で埋めていくような、一種の楽しみがあった。

「なるべくVITが上がるようなスキルを身につけないとねっ!」
そして楓は相変わらずの鈍足で、てくてく町の外へ向かった。






「どんなことを試してみようかなぁ…」
そう考えて最初に思いついたのは気配察知である。敵の気配をあらかじめ察知できればこれ程便利なことはない筈である。

「よーし!頑張るぞー!」
楓は大盾を地面に置いて、目を閉じて辺りの気配を探る。
実はこの方法。
思いっきり間違っているのである。
本当の方法は攻略掲示板に書いてあって、姿の見えない敵に弓矢や投石などでさもいることが分かっているかのように攻撃を当てる。
というシステムの穴を突いているかのように見えるやり方なのだ。そもそも楓がこの方法で取得出来てしまえば、楓は気配察知が現実世界でも出来てしまうだろう。
楓がそんな超人ということは無かった。
そんなことは知らない楓は目を閉じてひたすら集中した。
そうすること何と、三時間。
謎の根気を発揮した楓の耳についにシステムからのメッセージが届いた。

『スキル【瞑想】を取得しました』

「あれ、【瞑想】?気配察知じゃないんだ…そっか、残念…」
そうやって立ち上がろうとするが体が重いことに気付く。両目を開けて、自分の体を確認するとムカデや芋虫などの雑魚からちょっと強そうな狼まで、無抵抗な楓の体に攻撃しようとまとわりついていたのだ。

「きゃああああああああああああっ!?」
悲鳴と共に体を短刀でザックザック刺してムカデや狼を倒していく、【STR 9】の楓には何とも辛い。中々敵が倒れてくれないのだ。しかし、非力すぎて楓自身の体を傷つけることは出来ないため安心して自分に刃を突き立てることが出来た。
しかし、楓の悲鳴に釣られたのか続々と奥からモンスターが這い出してくるのだ。

『スキル【挑発】を取得しました』
新たなスキルは嬉しいことだったが今はこの窮地を脱する方が先だった。
そして。

『レベルが11に上がりました』

「ふー…厳しい勝負だったね…さてと、スキルの確認をしよっと!」

【瞑想】
使用すると、十秒で最大HPの1%HPを回復する。効果持続時間は十分。消費MPなし。
【瞑想】時にはあらゆる攻撃行動を取れなくなる。
取得条件
あらゆる苦痛にも集中を切らさず三時間瞑想すること。

「瞑想してた訳じゃ無いんだけどなぁ…まあ強力なスキルは大歓迎だよ!」
続いて挑発も確認する。

【挑発】
モンスターの注意を一点に引き寄せる。
取得条件
十体以上のモンスターの注意を一度で奪うこと。

「これも、レベル上げの時によさそうかな」
本来はパーティーを組んで高防御力の人が使い攻撃を一手に引き受けるという、パーティー向けの技なのだが、楓にはそうは映らなかったらしい。何故かというと、そのAGIの低さからレベルを上げようとモンスターを追いかけても追いつけないからである。そんな悩みを抱えているのは恐らく全プレイヤー中楓一人だろう。
ともかくこれで、自由にレベル上げが出来るようになったのである。

「あとはステータスポイントをVITに…ん?ステータスポイントが10もある!」
そう、十の倍数の時はステータスポイントがいつもの二倍貰えるのだ。これは当然の仕様なのだが楓にとっては思わぬ拾い物をしたようで何だか嬉しかった。

メイプル
Lv11
HP 40/40
MP 12/12

【STR 0〈+9〉】
【VIT 130〈+34〉】
【AGI 0】
【DEX 0】
【INT 0】

装備
頭 【空欄】
体 【空欄】
右手 【初心者の短刀】
左手 【初心者の大盾】
足 【空欄】
靴 【空欄】
装飾品 【フォレストクインビーの指輪】
【空欄】
【空欄】

スキル
【絶対防御】【大物喰ジャイアントキリングらい】【毒耐性中】【瞑想】【挑発】

楓は最後にステータスを確認すると満足気に頷いてログアウトした。
その頃ネットのとある掲示板では。

【NWO】やばい大盾使い見つけた

1名前:名無しの大剣使い
やばい


2名前:名無しの槍使い
kwsk


3名前:名無しの魔法使い
どうやばいの


4名前:名無しの大剣使い
何か西の森で大ムカデとキャタピラー数十匹に取り囲まれながら佇んでた。

5名前:名無しの槍使い
は?あり得なくね
普通死ぬだろwいくら大盾装備でも


6名前:名無しの弓使い
>1
強力な装備だったとか?そこんとこどうなん


7名前:名無しの大剣使い
見た感じは初期装備だった
思い出すだけでも気持ち悪くなるわ
何で芋虫とムカデの中で平然としてられるんですかね

8名前:名無しの魔法使い
その状況で死なないのはダメージを無効化してる?としか…


9名前:名無しの槍使い
そんなこと出来るか?


10名前:名無しの弓使い
確かβテストの時の検証で防御を極振りにしても白兎の攻撃を耐えられるだけだったはず


11名前:名無しの槍使い
ゴミじゃねぇか


12名前:名無しの大盾使い
俺多分そいつ知ってるわ


13名前:名無しの大剣使い
kwsk はよ

14名前:名無しの大盾使い
プレイヤーネームは知らんが身長150無いくらいの美少女
歩く速度からしてAGIはほぼゼロ
因みに俺がそいつと同じことしたら一瞬で溶けますはい

15名前:名無しの魔法使い
やっぱ極振りか?まあ、でも隠しスキルでも見つけたとかかも知れん


16名前:名無しの槍使い
あーそれっぽいなって言うか女かそれも美少女か


17名前:名無しの弓使い
ほうそこに目をつけましたか
俺もだ


18名前:名無しの大剣使い
んーまた追々情報集めるしか無いか
トッププレイヤーになるのなら自然と名前も上がってくるだろ


19名前:名無しの大盾使い
また何か見かけたら書き込むわ


20名前:名無しの魔法使い
情報提供感謝します!(敬礼)



こうして、楓の知らない所で少しだけ話題になっていた楓だった。



【瞑想】を少し修正。【毒耐性大】→【毒耐性中】に修正。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ