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痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 作者:ユーキャン
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防御特化と初戦闘。

ステータス表記をちょこっと弄りました。
装備欄の空欄は何も付けていないのではなく基本は防具にならない衣服だ、ということです。
さらにスキルが強過ぎたため、取得条件を厳しく。さらに【通常の】プレイヤーにとってデメリットとなる部分を追加することで、スキルとしての能力を下げました。
「ここは…えっと。ステータス!」
ヴォンと言う音と共に楓の前に半透明の青いパネルが浮かび上がる。

メイプル
Lv1
HP 40/40
MP 12/12

【STR 0〈+9〉】
【VIT 100〈+28〉】
【AGI 0】
【DEX 0】
【INT 0】

装備
頭 【空欄】
体 【空欄】
右手 【初心者の短刀】
左手 【初心者の大盾】
足 【空欄】
靴 【空欄】
装飾品 【空欄】
【空欄】
【空欄】

スキル
なし


「うーん…?VITは防御力だよね?確か。あれ…これやっちゃった?」
あまりゲームをやらない楓でもステータスに0が並んでいるのはよくないことだろうと推測出来た。
今までの人生を振り返ってみても0が良かった事の方が圧倒的に少ない。
楓がステータスを一つずつ確認して気付いたのは攻撃力は武器に支えられて辛うじてあるものの、賢さはなし、俊敏さもなし、器用さもなしである。

「あはは…やっちゃったぁ…どうしよう…理沙もいないし」
うんうん唸って数分間考えてみて出た案は取り敢えず魔物と一回戦ってみるというものだった。それでどうしても駄目そうなら仕方ない。その時は作り直そうと楓は考えた。

「よし、町から出て見よう…!」
楓が町の外へ向かって歩いていて思ったことが一つあった。

「周り歩く人…速っ!?」
止まっている時には分からなかった【AGI 0】の影響が身近な所に現れていた。
しかし、そんなことにはめげずに町の外へとてくてく向かう。
目指すは初討伐だ。






町の外にも、中程では無いが人がいた。ここで戦えば誰か一人くらいは目撃者が出るだろう。

「かっこ悪いとこ見られたくないしなぁ…もうちょっと遠くに行こうっと」
楓はそのままてくてくと歩いて人のいなさそうな森までやって来た。

「よし、ここなら良いかな…モンスターさん何処からでもかかってきていいよ!」
そんな楓の声に反応したのかはわからないが尖った角を持った白兎が草むらから飛び出してきた。白兎はかなりのスピードで体当たりをしてくる。現実世界と同じ速度の楓が兎の突進を躱せるかというと答えは否である。

「ちょっ!?わっ、ごめんなさい!」
何に対し謝っているのかもよくわからないが楓は咄嗟にそう言うと構えていた大盾を変にずらしてしまい。尖った角を使った突進攻撃をお腹で受けることになった。

「痛っ…!……く、ない?」
兎はクリティカルヒットした筈の攻撃がダメージを与えていないのを見て戸惑っていた。

「おおおおっ!凄い!痛くない!流石は【VIT 128】!ふふふ…どうだ兎さん。私の腹筋は?」
楓がお腹にぐっと力を入れる。別に割れているわけでも無い。どころかぷにぷにである。
無防備にお腹を突き出すその姿勢を兎は挑発ととったのか、再度突進してくる。
楓は大盾を使わずお腹で受け止める。
何度も何度も突進を繰り返す白兎とそれをふふふと笑いながら受け止める楓。
何もしらない人が通りがかったならば、一瞬で掲示板に書き込まれそうな摩訶不思議な状況である。
そんな戦闘と呼べるかどうかも怪しい戦闘は一時間も続いた。

「ほらほらーもっと気合いを入れてー?」
白兎を煽りまくっていた楓だったがそこで頭の中に音声が流れた。

『スキル【絶対防御】を取得しました』

「ん?何それ?…ちょっと待ってね兎さん」
楓は兎が突進してきているのもお構いなしにスキルの確認をする。

スキル【絶対防御】
このスキルの所有者のVITを二倍にする。【STR】【AGI】【INT】のステータスを上げるために必要なポイントが通常の三倍になる。
取得条件
一時間の間敵から攻撃を受け続け、かつダメージを受けないこと。かつ魔法、武器によるダメージを与えないこと。

「んー?て、ことは【VIT 256】⁉︎これ、かなり凄いスキルだよ!?…兎さんと遊んでいただけなんだけどなあ…」
楓は簡単にこのスキルが取れたと思っているが、唯の大盾使いでは防御力が足りない。かといって極振りは後に詰んでしまうためしている人がいない。さらに言えば極振りをした人が白兎と一時間戯れるかというとそんなことはまず無い。
つまり、奇跡的に取れたスキルと言っても過言ではない。さらにさらに、このスキルを持っているのは現状楓だけなのである。
もっとも、そんなことは楓本人が知る筈も無い。

「よーし兎さんお待たせ……兎さん?」

「きゅ…」
白兎は突進の度に地面に打ち付けられて体を傷つけていた。そして、その頭上にはHPバーらしきものが現れており。
それはたった今、赤い表示から、ゼロになった。


パリンという音と共に白兎は光輝く粒子となって消えていった。ドロップアイテム一つも落とさず、跡形も無く無くなってしまった。

「兎さあああああああああああん!」

『レベルが2に上がりました』

「兎さあああああああああああん!」
少女の悲鳴が森に木霊していた。




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