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痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 作者:ユーキャン
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防御特化と不利。

ミィは即座に【炎帝】を使うと続いて【爆炎】を使い迫るユイとマイに爆風を当てる。
ただ、ノックバック効果が入るのはメイプルなため二人の足を止めることに直接繋がるわけではない。
ただ、メイプルの位置が変われば無敵空間も当然変わる。

そうなるとユイとマイはマルクスによって地雷原となっているフィールドを進めなくなり、引かざるを得なくなる。
ミィが咄嗟に使った使い慣れた防衛手段は最高の効果をもたらした。

「【爆炎】!」

「か、【カバームーブ】!」
ミィがメイプルを弾き飛ばせば、メイプルがすかさず走って戻ってくるユイとマイの方に移動する。

「ユイ、マイ、こっちに!」
メイプルはシロップを呼び出すと二人を背に乗せて遥か上空へと逃がした。
強力なノックバック使いがいる中ではユイとマイを守りきれない可能性があるためである。

「【炎槍】【フレアアクセル】!」

ミィは中距離からの【炎帝】での攻撃、さらにその手に持った炎の槍と加速での近距離攻撃を使い分けて攻撃し始めた。
メイプルは剣となった左手を振るうがミィの速度についていけていない。
【捕食者】もミィを捉えることが出来ないでいた。

「【炎帝】でも駄目か……!」
ただ、ミィもダメージを与えられないままである。
ミィは自身の最高火力ならばもしかしたら貫けるとそう考えていたが、そんなことはなかった。

「ミザリー!マルクス!」

「はい!」

「うん!」

「【爆炎】!」

「うわっ!っもう!」
ミィによってノックバックさせられたメイプルをミザリーの貫通攻撃が襲う。
さらに、マルクスの罠がメイプルの手足を絡め取る。

「むぅ……」
メイプルは剣を振るって手足を縛る植物を切り捨て罠から脱出すると、大盾で貫通攻撃を防ぐ。
大剣サイズの剣と大盾によりメイプルに攻撃を当てるためには妨げとなるものがかなり多い。
それに加えてあからさまに危険そうに見える【捕食者】の攻撃範囲に入らないとなるとメイプルの反応速度でも防御が間に合うのだ。

ただ、【捕食者】での攻撃が出来ない距離となるとメイプルの攻撃手段もなくなってしまう。
短刀のスキルは既にあと一回しか使えない状態なため、まだ使うわけにはいかなかった。

「どうしようかなぁ……んっ!」
繰り返されるミィのノックバック攻撃がメイプルの体勢を崩す。
メイプルの体に当てなくとも、【捕食者】に当てればメイプルにノックバック効果が入ってしまう。
そしてその先にはまた罠となればこれはもう大変である。

「もう!」
ミィ、マルクス、ミザリーの三人との距離はある程度離れており、三人共メイプルより速い上地面はメイプルの足止め用の罠で溢れている。
ランカー三人がメイプルと戦うつもりでしている行動はモンスターとは全く違うのだ。
向こうから接近してくることは一切なく、機動力の差で撹乱しつつじっくりとチャンスを狙ってくる。

ミィ達にしても貫通攻撃が一撃当たった程度では意味がないため、攻め手を欠いていた。

「ミザリー、アレを使う!この後の防衛戦力を調整してくれ」

「っ、はい!」
ミィはマルクスの罠が再び発動したところで一つのスキルを発動させる。

「【火炎牢】」

「ん?何……え!?」
メイプルを中心として天に向かって炎が伸び、メイプルは炎の壁で囲われた。
上部分は開いているものの、かなりの高さである。
メイプルが炎の壁を剣で斬って見るものの炎の包囲は崩れない。

「うわっ!?ダメージ入ってる!?」
防御力に関係なく、一定時間毎にダメージが入っていることに気付いたメイプルは【捕食者】を戻してとりあえずポーションを飲みつつスキルが終わるのを待つが、これがなかなか終わってくれない。
ミィが渋々切った一日一回の切り札である。そう簡単に終わりはしないのだ。

「どーしよー……んー」
メイプルはどうすべきかを考え始めた。




一方外ではミィがMPポーションを次から次へと空けていた。
【火炎牢】の維持時間はMPがなくなるまでであり、上限は十分。
ただ、十分も保たせようとすれば何十本ものMPポーションを飲まなくてはならない。
今回のイベントの性質からそれは避けるべきだったが、メイプルを相手にするとなればそうも言っていられなかった。

「さて……どうなる?」

「私としては、このまま倒れて欲しいですね」

「うん……もうそろそろ罠が厳しい感じだし……」


そうして話す三人の強者の前でミィの炎を散らして天へと黒い塊が飛び上がり、炎の檻の外へ落ちた。

三人は強いがために押してはいけないメイプルのスイッチを押してしまった。

「【全武装展開】」
三人の前でメイプルの姿が変わっていく。黒く輝く兵器を全身に纏った姿で立つその姿は強烈な威圧感を放っていた。

メイプルに今のままでは勝てないと判断させたことにより、また一つの枷が砕けて散って新たな力が解放された。

「今度は……私が攻撃するよっ!」
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