霹靂のレーヴァテイン〜2nd Paradox〜(3/57)縦書き表示RDF


十五禁注意。
霹靂のレーヴァテイン〜2nd Paradox〜
作:神宮寺飛鳥



楽園と、呼ばれた場所で(2)


私は、結局何がしたかったのだろう?

リイド先輩に認めて貰いたかった…それは確かにある。 彼の背中を守りたかった。 孤独の嵐の中を一人で突き進むような彼の姿が魅力的だった。
悲しい運命も逆境も乗り越え、踏み越え、彼は全てを守る為に常に前だけ見ていた。
その仮定で彼は何度か立ち止まり、涙を流した。 けれども最後は強い瞳で笑って見せていた。
けれど、彼は消えてしまった。 世界を襲った脅威を封じる為に、この世界から居なくなってしまった。
死んでしまったのならば、諦められたのだろうか?
もう二度と戻らないと判りきっているのなら、諦めることが出来たのだろうか?

「どうしてなんですか、先輩…」

膝を抱えるベッドの上。 月明かりが差し込む場所で、私は静かに溜息をつく。
彼が望んだものは何だろう。 希望の匂いを微かに残し、風のように去ってしまうのならば。

「私は、諦めればいいんでしょうか…」

どうすればいいのかもわからない。
命がまだあり、この世界の…もう絶対に手の届かない場所に行ってしまったのだと判っていても。
死んでいないから。 まだ終わっていないから。
だからそれは終了ではなく中断―――途絶だ。
私の思いも、彼の願いも、まだ終わってなんかいない。
そして終わりも見えなくて、いつまでこんな苦しい日々が続くのかもわからない。
約束という言葉がこんなにも自分を締め付け、苦しめるものだなんて思っても見なかった。
その言葉を信じ続けられる程私は強くなくて。
全てを諦め切れるほど、その想いは生易しくなんてない。
ならばどうすればいいのか。 前にも後ろにも進めないまま、両足を強く結びつける楔。
貴方はどこにいるんですか、先輩。
まだ、生きているんですか、先輩。

「もう、あれから二年です…」

忘れたくない、失いたくないと願うのに。

何故かもう、彼の顔も声も温もりも、私は思い出せなくなっていた―――。



⇒楽園と、呼ばれた場所で(2)



「アイリス! おい、アイリスったら!」

「へっ?」

ずっと、上の空だった。
エルサイム場内の中庭のテラスでぼんやりしていた私の背後にはいつの間にかシドが立っていた。
もう何度か私に呼びかけていたのだろう。 言われてみるとそんな気もするが、ともかく気づくことが出来なかった。
苦笑を浮かべながら振り返るとシドは心配そうに私の顔色を伺う。

「またぼーとしてたんか? 最近多いぞ?」

「そうでしょうか? いえ、そうかもしれないですね…」

女性用のスーツを着用している自分が居る。
ネクタイを緩め、はだけた胸元に風を呼び込みたい。
ばっさりと切ってしまった後ろ髪。 もうそこにはない感触を思い出すのは酷く難しいことだ。
手すりに体重を預け、前のめりになる。 眺める景色は美しく、今はここが自分の居場所である事に違和感を覚えなかった。

神聖エルサイム王国。

かつて廃墟だった場所に新設された、人類の中では異例の『国』として名乗りをあげた組織。
旧ヨーロッパ領土に建国されたそれは、荒野を緑であふれさせるという天使の偉業によって初めて成すことが出来た奇跡だ。
二年前、シドとルクレツィアが居た場所は廃墟と荒野だった。 それが今では見渡す限り草原と森が広がっているのだから、驚きだ。
たった二年という月日で荒野が森になる。 元々神秘と不思議の塊のような存在である天使…彼らについてわかっている事などろくにない私たちがそれを否定できるはずもなく。
先輩という重すぎる胸の中の想いを失い空っぽになった私は、逃げるようにヴァルハラを後にし―――今はエルサイムの城で厄介になっていた。
とはいえ、実際に生活しているのは城下町郊外にある小屋で、仕事として城に通っているのが実情である。
仕事、というのは新兵の訓練。 ヘイムダルの系統量産機がいくつか配備されているエルサイムにて、兵士に操縦法を教えるのが今の私の仕事だった。
所謂職業軍人ということになる。 まだ十六歳の女子供に相応とは思えないけれど、今は何かしてさえ居れば気がまぎれるので構わない。
エルサイムの軍服に袖を通し、立派な軍人になったというのに今でも心は浮いたまま。 何一つ二年前から前には進んでいない。



泣きじゃくりながら、子供のようにわめきながら、無様に転びながら、走った。
大事な人が、世界で一番大事な人が、今世界から自ら消えようとしている。
届かない場所にいってしまう―――もう、会えなくなってしまう。

『オレは…戻ってくるよ、アイリス』

優しい声に足が止まる。
その場に座り込み、両手で涙を拭いながら泣き続けた。

『ちゃんと戻ってくる。 皆のことが大好きだ。 だから、オレは戻ってくる。 約束するよ―――新しい約束だ』

君の事は、守ってあげられないけど。

『いつかきっと…帰ってくる。 だから、待ってて』



始めは何度も夢に見た。 ありもしない、彼が死んでしまうシーンまで繰り返し何度も。
もう見る事はないかもしれないと思うと、信じ続ける事はあまりにも辛く、世界が終わってしまえばどんなに楽だろうかと考えた。
毎日毎日生きているのか死んでいるのか判らないような生活…。 落ち込んで引きこもっていた私をルクレツィアが連れ出してくれなければ、今頃どうなっていたかわからない。
こうしてエルサイムにやってきても尚、一年間は引きこもっていた。 何を見ても何を聞いても何を食べても何をしても何をしても何をしても―――何も感じない。
繰り返し脳内で再生される終わりの景色は確実に私の精神をすり減らし、もう少しで立ち直れなくなっていたかもしれない。
そんな時、この仕事の話をもらった。 こうして戦の雰囲気に心を置いている間は―――ヘイムダルに乗ってスコープを覗いている間は、彼のことを忘れられる。
静かなのだ。 何もかも、音も匂いもなくなってしまう。 色も、形も。 残るのは敵をいかに上手に倒すか―――そんな事ばかり。
そんな動作に慣れていた自分も、そうする事に躍起になっていた自分も、酷く馬鹿馬鹿しく思えた。
冷静に考えてみれば。 何故十四歳のあの頃の私は、あんなにも必死に戦おうと思っていたのだろう。
普通に友達を作り、普通に学校を卒業し―――普通に、幸せになればよかったのに。
そうしておけば大事なものも生まれなかった。 失う苦しみもなかった。 こんなにも世界が色あせて見えることなんてなかった。
判っている。 それは私のわがままだ。 先輩を信じ続けることが出来なかった弱い私のせいだ。 でも―――。

「辛すぎるんですよ、先輩…」

あの頃の私なら愚直に彼を信じていられたのだろうか。
今はもう、彼の年齢さえ通り越してしまった。
私の心の中のリイド・レンブラムという人物はずっと十五歳のまま。
心の中で停止したままの彼の背中。 気づけば追い越してしまっていた背中。 それにあこがれていた自分は、どんな気持ちだったのだろう。
私にとって彼はヒーローだった。 紛れもない英雄だった。 困難や運命に立ち向かい、世界を守ろうとした愛しい人だ。
今なら恥ずかしげもなく言える愛しているという言葉さえ―――今は『愛していた』に成り下がろうとしている。
そうだ。 私は本当に彼を愛していたのだろうか。
あんなにも夢中になった彼の優しささえ、今はもう思い出す事が出来ない。
忘れたくないと思っているのに。 私の根本にある本能が、傷つかないすべを勝手に選ぼうとするような矛盾した感触。
気づけばそうやって、うまくずるく生きるのが得意になっていた。
たった二年。 それだけのことで。 何故こうもかわるのか。
どんな事にも真っ直ぐに立ち向かい、傷ついても前に進む―――それがアイリス・アークライトである誇りだったはずなのに。

「ん? 二人とも、こんなところでどうした?」

声に振り返ると、テラスを覗き込むルクレツィアの姿があった。
私は会釈し、ルクレツィア―――王に近づく。

「いえ、ちょっと息抜きを」

「アイリスがそういうのならばそうなのだろうが…大丈夫か? 疲れた顔をしているぞ」

実際にそうなのだろう。 心配そうに私の頬に触れる優しい王の指先に頬を緩ませる。
彼女は、ルクレツィア・セブンブライド王。 この国の最高責任者であり―――かつてこの場所にあった国の王族だ。
何故彼女がエクスカリバーの干渉者だったのか、ということはもしかしたらそのあたりに所以するのかもしれない。 なんにせよ彼女は正当な王位継承者―――国という概念がまだ生きていれば―――だ。
ならば戦の女神としてエクスカリバーを狩りこの大陸を守った英雄としても、王として民衆を纏め上げるのは彼女の役割だったといえるだろう。
事実彼女は聡明な王であり、彼女のおかげでこの国はようやく歩き出そうとしている。
国などという言葉がおこがましいほど、この国は何もなかった。 町を作るだけでも随分と時間がかかり…今ようやく、国として機能し始めたところ。
いや、むしろ二年でここまで国を作れたのならば僥倖だろう。 ルクレツィアには王たる資質があったとしか思えない。
騎士の甲冑に身を包んだ英雄王―――。 彼女の存在はこの世界全体にも大きな影響をもたらすだろう。
そして私の今の仕事は教官であり軍人であり―――そして、英雄王を守るエルサイムの騎士でもある。

「貴方こそ、お疲れではないですか? 休める時には休んでおくべきでしょう」

「ふむ。 まあ、体力は人一倍あるから気にするな。 疲れたなどと、そんな甘いことを言うほど府抜けてはいない」

腕を組んで頷くルクレツィア。 彼女はやはり美しく聡明で―――きちんと現実を踏まえている大人の女性だ。
二十歳になった彼女は今の私の憧れであり、心の支えであり、私が守らねばならないものでもある。
手を胸に当て、静かに頭を垂れる。 彼女は照れくさそうに視線を逸らすと、シドを手招きした。

「二人とも判っていると思うが、そろそろ二年が経つ」

無論彼女が言っているのはリイド先輩がユグドラシルに消えてから、という意味だ。
私としてはあまり考えたくない話題が始まるらしい。 内心憂鬱になりながら、目を開いた。

「あれから二年。 世界の情勢は変化した。 再び人類が国家を作り、安定した生活を手に入れる為の先駆け…それがエルサイムという国になればよいと思っている。 ジェネシスからの支援もあり、今のところありがたい事に順調といって差し支えのない展開だろう」

「そうだなあ。 たった二年でこんなにちゃんと国を作れたのはカグラの応援あったからさ」

あの戦いで結ばれた私たちの絆は確かなものだったらしい。
ジェネシスの支援を受けてこそのエルサイム。 だからジェネシスとは定期的に連絡を取り合っているのだけれど、私はもう丸二年、あそこには戻っていない。
腰に手を当て物思いに耽っていると、ルクレツィアに肩を叩かれた。

「…まだ、思い悩んでいるのか?」

困ったような、けれど親身になってくれているのがよくわかる表情。 眉を潜め、苦笑いを浮かべている。
私が首を横に振り、強がってみせた。

「いえ。 私はもう、大丈夫ですから」

彼女の手が肩から離れ、寂しそうな笑顔で『そうか』と私に答える。
それに何も反応せず、私は静かに目を伏せた。



そう、私はもう、大丈夫だ―――。



何度も言い聞かせてきた言葉。 やりきれない思いばかりが続く毎日。 そう、『こんなはずじゃなかった』と思う心ばかりが、脳裏を駆け巡る。
私が思い描いていた未来―――それはこんなものでは決してなかったはずだ。 そこには先輩の背中があって、みんなの笑顔があって。
ずっとずっとそれを追いかけていられると思っていた。 汗水をたらし、それでも楽しくて嬉しくて仕方がなくて、泥だらけになって駆け抜けた日々。
今でも私の思い出の奥深くに眠っているのに、それをあえて思い出さないように封じている私がいる。
少しでも胸の痛みを抑えたくて。 彼が居ない世界を忘れたくて。 早く、もう、全てを諦められるように―――傷つきたくなくて。

「私は………馬鹿だ」

自分の部屋。 小さな小屋に戻り、ベッドの上に腰掛ける。
切ない思いが全身を駆け巡るのに、現実の私はちっとも熱くなっていない。
酷く落ち着いていて、冷静に傷を癒そうとしている自分が鏡に映る。
何て大人で、何てつまらないのだろう。
あの頃は何もかもが新鮮で、全てが楽しくて。 生きているだけで、それだけでもう最高だった。
戦いの中で成長し、自分の力で誰かを救えるようになるのが嬉しかった。
結局私は、何をわかってあげられたのだろう。 あの頃の私は、ただ自分が楽になる事ばかり考えていて。
今の自分は、もっともっと、楽になれることばかり考えていて。

「………馬鹿だ」

悲しいはずなのに涙も流さないなんて。
なのになんだろう、この気持ちは。 先輩の事を考えているといつもそうだ。 身体が、心が、本当は彼を覚えている。
泣き出したいのだ。 叫びだしたいのだ。 自分の身体がどうなろうと、ユグドラシルに突っ込んで追いかけたいのだ。 そんなの当たり前だ。 決まっている。 もうずっとずっと、ずうっとそうだった。
けれどそうできなかったのは何故か。 今の生活が大事だからか。 私まで居なくなったらみんなに合わせる顔がないからなのか。
それとも、あのくだらない、子供じみた再会の約束を信じていたいからなのか。

「―――」

顔が、熱い。
顔だけではなく、多分全身が熱い。
上着を脱ぎ捨てる。 乱雑に散らかった床に投げ出して、ワイシャツだけの姿でベッドで寝転び、ネクタイを解いた。
熱に浮かされるような気持ちを、いつからか何度も繰り返し思うようになった。
自分が愚かになった事を、自分が大人になった事を、自分が賢くなった事を、自分が幼くなった事を、実感せずには居られない。

「せん…ぱい…」

胸に手を当てる。 何故だろう? あの頃私は彼のそばに居られるだけで全て満たされていた。
それ以上なんて求めることはなかったはずなのに。 日が経つにすれ、『好き』という気持ちは少しだけ変わったのかもしれない。
毛布に包まり、指先を下着に伸ばす。 息が苦しくて、熱気に溺れるように何度も息を吸い込んでは吐き出す。
もっと、触れて居たかった。 もっと、好きになりたかった。 好きだっていってほしかった。 抱きしめて欲しかった。 頭を撫でてほしかった。
名前を呼んでほしかった。 触れてほしかった。 声を聞いていたかった。 髪に触れたかった。 唇に触れたかった。
キスがしたかった。 抱きしめて欲しかった。 一晩中彼のことを考えていたかった。
その先も。 その先の先も。 もっともっと。 何故だろう、欲望ばかり…我侭ばかり…妄想ばかり…そう、こんなの叶うはずもない。

「あ、はっ…うっ…くう…」

歯を食いしばる。 涙は流れてこないのに、何故か泣いているような気がした。

結局先輩は誰が好きだったんですか?

先輩は誰かを好きになる事がありましたか?

先輩は私をどう思っていたんですか?

そんな疑問が頭の中を駆け巡り、都合よくそれらから目を逸らしていた自分に嫌気がさす。
違うか。 今の全てに嫌気がさしている。 自分自身がこんなに醜く、矮小で―――卑しい人間だなんて思わなかった。

「は、あ…。 はあ…。 は…あ…っ」

生唾を飲み込む。
指先に纏わりついた生ぬるい感触が気持ち悪い。
壁を背に、天井を仰ぐ。 呼吸が苦しい。 視界が熱い。 全身の力が抜け、静かに息を吐き出す。
そういう、弱くて駄目で…。 そういう、傷つかないための理由を。 彼に嫌われないで済んだという安心を。
素直に全てを受け止められない自分自身を…。 酔っているかのように、それらに胸を熱くする自分も。
すべて、すべて、すべて、すべて…すべて、直視し難い。
でも仕方のない事だった。 止められないのだ。 彼のことが好きなのだ。 それは天地がひっくり返っても消えない事実なのだ。
なのにそれを勝手にごまかす自分がいる。 悲しみを消そうと、忘れようとしている自分がいる。
それに逆らうように、胸を締め付ける痛みに酔うように、快感を求めようと思う自分が馬鹿馬鹿しい。

「…下着、洗濯しないと」

膝を抱える。 抱きかかえた枕に顔をうずめると、気づけば眠ってしまっていた。
そうやって、疲れるだけ疲れて、溺れるだけ溺れて、眠れば朝が来る。
朝が来れば明日になって、そうしていればいつか私はそれを忘れられる日が来るのだろうか。
そんな事ばかり、今は考えていた。



変わらないものなんてない。 思いも現実も。 たった二年だって、人は全てを失える。


「俺たちは、時空を移動してリイドを迎えに行く…そんな作戦を計画中なんだ」


なのに、カイトはそんな事を言うから。

私の中に眠っていた何かが、少しだけ目を覚ましてしまう。



「ルクレツィア、まだ時間かかりそうさ。 悪いけどもう少し待ってくれるかー?」

「ええ、構いませんよ。 大丈夫です」

城の廊下から手を振るシドの姿に軽く返事をして私はヘイムダルを見上げる。

「懐かしいなあ」

今日は大事な日だ。 エルサイムの騎士としても、ジェネシスのアイリス・アークライトとしても。
そして、彼と約束を交わした一人の人間としても。
あの短くも濃厚だった戦いの日々に、私は戻れるのだろうか。
まだ答えは見えない。 今の自分がリイド先輩に顔向けできるような存在なのかどうかもわからない。
逃げ出し、全ての答えを出すのを恐れ、磨耗した心。 そんな姿でふらふらになりながら立つ私をみて、彼はなんというだろう。

だからせめて、毅然としていよう。

強く、在る為に。

そうすればきっと、彼が。

私に答えをくれるだろうから―――。


微妙なタイミングですがお知らせです。
ちょっと手の調子が戻ってきましたが、まだ本調子になりません。
あんまり動かすとあれなので利き手ではない左手メインで今書いてます。
ご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが、ちょっとトラブって利き手を負傷しており、更新が大幅に遅れております。
おそらく四月下旬には完全になると思うのですが、それまではゆっくり進行で大目にみてやってください…。

さて、この2nd Paradocx、通称2パラは霹靂のレーヴァテインの二年後のお話です。
時間軸が変化するのときりのいいところで区切ろうとのことで、別タイトルでの連載とさせていただいております。
レーヴァの登場人物の多くは子供でした。 それもかなり幼い子供です。 カイトでさえ中学生でした。
二年という時間はそれぞのれ登場人物を変えてしまっています。それぞれが抱えていた問題はより浮き彫りになり、理想と現実のギャップは確実に世界を蝕みます。
すでにもう誰も両手を綺麗なままでは生きていけなくなる。 それが、大人になるということだと思います。
理想論を語り、安易なハッピーエンドにするのは簡単ですが、僕はそういうのが得意ではないので地道にそれぞれの葛藤を描けたらいいなと思っています。
いい方向に変わった事もあれば、悪い方向に変わった事…あるいは時間の経過では変わる事が出来ず、もがいている事もあるでしょう。
そうした結果、少し過激な表現や手法になってくる可能性はあると思います。
小学生のカップルはほっぺにチューでも高校生のカップルはもう行くとこまでいっちゃいますよね。
子供だった彼らは子供だったからこそ無邪気に純粋に戦う事が出来たのだと思います。
変わっていく彼らの姿は少々見苦しいかもしれません。よって、曲がりなりにもハッピーエンドだった前作のイメージを壊してしまう恐れがあることをここに事前告知とさせていただきます。
あえて前作では重過ぎてスルーしていたことも一つずつ明らかにしていく予定です。
よって、本作は十五禁表現が増えてくる可能性がありますので、ご注意を。


で、この話でアイリスが何やってたのかは明記しません。わからない人はわからないままでいいでしょうね!!!











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