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メリーさん
これは僕が実際に体験した身の毛もよだつ恐ろしい話だ…


事の始まりは一本の電話だった。

プルルルル プルルルル

真夜中に僕の携帯が鳴る。
夜行性でない僕はもちろん眠りこけていた。


「う〜ん、ムニャムニャ…もう食べられないよ…んん?でん…わ?」


誰だ?こんな時間に?

睡眠を妨げられた僕は不機嫌に電話に出る。


「もしもし?誰?こんな時間に?」


「………わたしメリーさん…」


聞くや否や、失禁しながら失神するとゆう失態を犯してしまった。


朝になり小鳥のさえずりで目が覚める。


…どうしよう。
こいつはマズイことになった。

メリーさんに殺される。

僕の左手が鬼の手だったら…いや、でも確かメリーさんはぬ〜べ〜ですら太刀打ち出来なかったんだな…


僕がどうするか頭を抱えていると、また携帯が鳴り響く。あわわ。


「も…もしもし?」


「………わたしメリーさん。今ブラジルにいるの」

ガチャ ツーツーツー…


………遠いなぁ。
裏側じゃん。
まだまだ来ないじゃん。


翌日、また携帯が鳴る。


「も…もしもし?」


「わたしペリーさん。今黒船で来航したの」

ガチャ ツーツーツー…


ペリーっつったか今?
いや、おばけがそんなお茶目なジョークかますわけないよな。
とにかく僕を殺しに来日したってわけか。


マズイぞ。
非常に非常にマズイ。
ディ・モールトだ。

携帯が鳴る。


「も…もしもし?」


「……わたしサリーちゃん。魔法使いサリーちゃん」

ガチャ ツーツーツー…


なぁんだ。
メリーさんって意外とお茶目な女の子なんだ。
よしよし、来たら一緒に遊んであげよう。
メリーちゃんって呼ぼう。

携帯が鳴る。


「はぁい!もっしもーし?メリーちゃん?」


「………わたしメリーさん。今貴方の家の前。貴方は今から五臓六腑を撒き散らしながら、全身から大量の血を流して生きたまま生皮を剥がされ、眼球を抉り取られるわ。苦しみもがきながら無様で無惨に死んで逝くんでしょうね…」

ガチャ ツーツーツー…


「……………………」

なんだよ…
結局殺されんじゃん僕。
期待して損した。
一度夢を見させといて、一気に落とすってやり方か…

電話が鳴る。

僕は賭けに出る。


「…も…ももも…もしもし?」


「わたしメリーさん。今貴方の後ろにい…」


「ぼ…僕はロリコンだ!ロリーさんだ!いいのか?本当に来るんだな!?僕は空前絶後のロリコンだぞ?三度の飯より幼女が好きだ!二次元だろうが三次元だろうが、人間だろうが幽霊だろうが関係ない!来るなら来い!強烈なハグをしてやる!いいか!?君の貞操の無事は保証できないぞ!なぜなら僕はロリ!幼女が大好きなのだからなぁー!フハハハハー!」


電話越しにメリーさんが一瞬「ひっ…」と怯んだ。

結局メリーさんは来なかった。

僕の咄嗟の機転の賜物だ。

ただし、家中に響く程の大音量で叫んでいた為、いまだに家族全員、僕を異常な性癖を持った男だと認識している。


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