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アポロンと砂時計
作:Wiz


                                          
 白の砂海に白の空。
 その空と海に架かるは純白の虹。
 その虹を見上げながら、外の世界を空想するのがアポロンの日課だった。
                   
「星ノ砂、トッテモ綺麗ナノデス」
                     
 手にとった砂がパラパラと落ちる。
 アポロンはその輝きを見るのが大好きだった。
                     
「オツキサマガミエテキタノデス」
                     
 真白な満月。
 月は引き潮の合図だ。
 あの月が欠ける頃には世界の形も変わってしまう。
                       
 だからアポロンは歌う。
 星の砂がキラキラと輝く時間もあと僅か。
                                          
「オソトイキタイノデス」
                        
 アポロンは外の世界に憧れる。
 きっと外は色に満ち溢れた、色とりどりの世界が広がっていると、そう夢見ていた。
                           
 ふとアポロンの歌が止まる。

「モウジカンナノデス」

 いつの間にか世界の姿は変わっていた。
 星の砂が消える時、世界は反転する。
 そうなる前にアポロンは深い眠りにつく。

 アポロンは深い眠りの中で、また来る朝をただ待ち望む。
                                          
 繰り返し繰り返し。
                                       
 いつかはきっと外の世界へ行けると信じて。
                                        
 今日もアポロンは夢を見る。














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