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シュレディンガーのぬっこ 作者:Pー龍

第五章 おっさんと愉快な仲間たち

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第五十話 スキル習得

4月19日改稿 改稿後は縦書きビューワー推奨ですが、横書きで見たところで問題は無いはず。スマホは相変わらず見づらいかもしれません。
「ねぇねぇ、ちみっ子さんや。こうしてマッマのところに来たわけなのだけれど、例の便利道具なアレの件どうにかなるのかなぁ、なんて思うわけなのですよ。――例のあれですよ、2次元ポケット。そこんところ、どうなの?」
「おぅそうじゃ、タケル、そうじゃったのぅ。わらわ、そのことすっかり失念しておったわ。
 のぅ母上、タケルのヤツがな、2次元ポケットのスキルが欲しいようなのじゃ。すまぬが、アレをタケルに伝授してやってもらえぬかのう。わらわは人にものを教えるとゆうのがどうにも苦手なのじゃ。」
「あらあら、そうなの? なら今夜このワタシが、タケルさんの手取り足取りして、みっちりと教えて差し上げますわねぇ。」
「はぁ。よろしくお願いします。…どうぞお手柔らかに。」
「えぇ、このママにすべてをまかせておいてちょうだい。そもそも2次元ポケットって言うのはね、3次元にあるものを2次元に圧縮するだけのとっても簡単なスキルなの。だからぁ、それさえできるようになれば誰でも簡単に習得できるわよ。もちろんタケルさんだって、大丈夫よ。きっと習得できるわ。(むしろ習得できるまで地上へは帰さないわ。なら、このまま帰さないってのも…)」
「それって、簡単なんですか?」
「簡単よぅ。――そうね、まずはやって見せたほうが早いわよね。じゃ、今からやってみるからしっかりと見ててよね。(あらぁ、どこ見てるのかしら? タケルさんはこっちが気になるの? 見たい? でも、この手を見ててね。後でこっちも見る? ねぇ、この中身がみたいんでしょ? 見せてあげようかしら。タケルさんになら全部見てもいいのよぅ。)」

 そう言うと、ナミさんは赤鬼さんに合図を出します。赤鬼さんは席を外し、しばらくしてジョニー所長(後ろ手に縛られ、口にはギャグボールが…)を連行して戻って来ました。

「あなた、私のことを鬼だって言ってるんだって?」
『(プルプル)』
「タケルさんに、マジモンの鬼が出て、ヒメちゃんのこと、(さら)っていったって伝えてたそうじゃないの♪。」
『(プルプル、プルプル)』
「普段から、あなた、私のことを、鬼婆(おにばば)ぁって呼んでるんだってねぇ♯。」
『(プルプル、プルプル、プルプル)』

 ジョニーさん、涙目。必死に首を横に振って、何かを訴え掛けてきていますよ。お口のボールのせいで、何が言いたいのかさっぱりわかりません。残念だなぁ。わからないから、どうしようもないよねぇ。ごめんねぇ。情報漏えい元はいったいどこなんでしょうかねぇ。

 ――Bang
 ナミサンの平手が所長に飛びました。
 ジョニーさん、2次元。ぺらっぺらになっちゃった。

「タケルさん、さっきの見ててくれた?♡」
「(うん、うん。)」
「これが次元圧縮なの。3次元から2次元にすることってほら、簡単でしょ。ポケットの中だとそのまま2次元状態が続くんだけど、今回はポケットの外でやってみたから、コレそのうち膨らんできて元に戻るから心配しなくてもいいわよ。」

 2次元ジョニーさんも、じんわりと膨らんできております。

「でもこれね、失敗しちゃうと中身がいろいろと飛び出ちゃったりして、大変なことになるのよ。だから、失敗しないように何度も、繰り返し、繰り返し、練習しないといけないの。タケルさん、今夜は寝られないかもしれないわよ。一緒に何度も何度も頑張りましょうねぇ♡。」
「はっ…はい。よろしくお願いいたします。」
「あとね、このスキルは転移術を獲得するための前提条件でもあるの。このスキルの応用で、外界を2次元として理解することができるようになれば、空間が曲げられるようになるの。そうすればあっという間に、好きな場所へ転移することができるの。」


 その夜、俺はナミさんのご指導の下、ナミさん自身が開発したという疑似生命体、黒光りをする平べったい姿のコードネームG、惑星開発にも使えちゃいそうなアレを使って、2次元化トレーニングを行いました。場所は地下室です。ここなら、いろんな汁が飛び交っても水で一気に洗い流せるから大丈夫なんだそうですよ。
 地下には、鉄格子のはまった部屋とかあるんだけど、中には誰もいませんでした(床一面に人型の染みみたいなのがいくつかあったけど)。鉄格子部屋の中には、血のシミみたいなもの(あくまでも、みたいなもの)が付着した、鎖とか手錠とか鉄球のついた足枷とか、色々と転がっています。苦痛にゆがんだ人の顔っぽいシミが天井に見えていたり、手の跡みたいなものがびっしりと壁に付いていたりしました。不思議なこともあるもんですねー。

「ほらっ、足元に来たわ。さとられないように素早く、叩いて。」
「はい。(スタンッ)(ベチョリ)」
「あぁー、汁でちゃってるわねぇ。しょうがないわ。ジョニー、これ片づけといて。次よ。あいつは空を飛んで向かって来てるわ。両手で思い切り、はさみこむようにして叩くのよ。」
「はい。(パシンッ)(ネッチョリ)」
「次よ。ジョニー、タケルさんの手を拭いてあげて。今度は壁よ。」
「はい。(ズバンッ)(グチャリ)」
「次よ。ジョニー、早くしなさい。また空を飛んでやってくるわ。」
「はい。(バシンッ)(ヌッチャリ)」
 …………
 ………
 ……
 …
 ・
 夜明け前にようやく奇跡が起きました。
 地下室の中のありさまは、どうかお察しください。
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