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シュレディンガーのぬっこ 作者:Pー龍

第五章 おっさんと愉快な仲間たち

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第四十四話 ある日森の中で狼

ブックマーク、ご意見ご感想、レビューなどなどお待ちしております。
もし挿絵を書いてやっても良いぞという奇特な方がいらっしゃいましたら。ご連絡ください。

4月19日改稿 改稿後は縦書きビューワー推奨ですが、横書きで見たところで問題は無いはず。スマホは相変わらず見づらいかもしれません。
 あーぁあ、ジョニーさん、緑汁かぶっちゃった。
 だいじょうぶ? 目が痛い? ほほぅ、ディープ君さんは手から水が出せるんだぁ。これって綺麗な水なの? 飲めるの? ふーん、そうなんだぁ。ほらっ、いまディープ君さんが水を出してくれてますよー。この水でおメメ洗おうね。どう? 痛いの治った?


「あんた、いったい何てもの、飲ませてくれてるのよ!」
「ん? ゴーヤの生しぼり汁100%。ビタミンたっぷり健康ドリンク?」
「アタシは健康になりたいわけじゃないわッ。のど乾いてるって言ってんのよぅ…」
「のどの渇きを潤す効能はあるんじゃなかろうか? 水素水と一緒だよ。さらに、健康にもいいんだよ。水素水はどうなんだろ? 水素水って健康にいいの?」
「知らないわよ。――――水出せるんじゃないッ。その水を寄越しなさいよっ。」

 さっき差し出してもらった念書を掲げてみる。ちょうちょモドキのディーネさんもご納得していただけたようだ。よほどのどが渇いていたのか、ゴーヤ汁をおとなしく飲んでおります。そうゆうお味だと納得してからなら、ちゃんと飲める模様です。
 なんなら、南瓜ジュースもまだありますよ。いかが? 遠慮しなくてもいいよぅ。――――だって、持ってるとこれ重いんだもの。

 あっスパモン師匠と飲み比べしなきゃ。ちーす、師匠、そろそろ交換していただけますかぁ? 俺、こっから口付けて飲んだんでぇ、えぇ、そうです。師匠、カンパーイ。どうですかお味は? どっちもどっち? なるほどー、そうですかぁ。俺は、どっちかって言えば、ホ○レンの方がまだ逝ける気がしたんですけどねー。さすが、スパモン師匠、評価厳しいッすねー。


「ねー、そこのウロコっ。さっきの水出すヤツやってよ。」
『(ウロコじゃないよ。)』(脳内補完)
「ほらっ、おまえ、水出せるんだろ。さっきやってたじゃねーか。このアタシが出せって言ってんだよぅ。お前さぁ、ちょっとそこで、跳んでみろや。こうやって跳んでみろよ。水隠してるんだろぅ? ほらぁみろ、ちゃぷちゃぷいってんじゃねーかよ。みず隠してんのばれましたぁ。さっさと、出してくださいぃ。」

 ヤンキー妖精から逃げてきたディープ君さんが俺の背後に避難中。
 妖精さんはゴーヤ汁のおかげで回復し、ちょっと余裕が出てきちゃったんでしょうかねぇ。自らの求めるべきものがそもそも一体何であったのか、どうやら真実に気付いてしまったんだねぇー。
 ディープ君さんに、俺からお願いして、水を出してもらいました。
 どうせなので、空の泉を満杯にしていただきましょう。
 水で満杯の泉を見てすっかりとご機嫌になった妖精さん。ディーネさんはこの辺りを縄張りとする妖精(れでぃーす)さんの代表(りーだー)なんだって。俺たちの目的を告げると、鬼の館をご存じだと言います。鬼の館は、この先の森を抜けた所にあるのだそうです。ためしに道案内をお願いしてみたところ、あっさりと付いてきてくれることとなりました。

「この森の中には、餓えた狼たちの群れが餌を探してうろうろしているのよ。そいつらに見つかるととっても危険なの。だから、見つからないように、くれぐれも周囲には気を付けてよね。」
「ちなみに見つかった場合の対処は?」
「仲間の中からひとり、生贄を差し出す?」
「差し出された人は?」
「楽しい楽しいゾンビ生活が待っているわよ。」

 こうして俺たちはスパモン隊長を先頭として、腹ペコな狼の群れが彷徨(さまよ)うという森の中を進んでいくのでした。


『辺りはすっかり春の気配……イ』(脳内補完シリトリ中)
『今はほんとは冬の筈なのに……ニ』(脳内補完シリトリ中)
『匂いも春の甘いかおり……リ』(脳内補完シリトリ中)
「リ…リスがほらっ、こっちに走ってくるよ……ヨ」(シリトリ中)
「よ? よ…横を見たら何かがいました。……タ」(シリトリ中)
『大変だぁ! すっかり周りを囲まれてる。……ル』(脳内補完シリトリ中)
『る?…るーるーるるぅ、ダメ?……メ』(脳内補完シリトリ中)
『め?…メラ使える人いませんか?……カ』(脳内補完シリトリ中)
「囲まれてるじゃん。(隊長、どうやら囲まれてしまったようです。)」
「ん? ん付いたら、そこで試合終了だお。……オ」

『オオカミの群れにすっかり囲まれてる。』(脳内補完)
『『「「おおかみだぁー」」』』(脳内補完ほか)

 灰色の毛並をした十数匹の狼の群れが、俺たちを囲んでいますた。

「たいちょー、スっパモン隊長、こっ、こ、これ……どう、どうし、ましょうか?」
『各自、何でもいいから、何か武器を手に持って――――』(脳内補完)

 じわじわと狼たちはその包囲を狭め、俺たちにわずかずつわずかずつと近づいてきます。何か一つでも、些細(ささい)なきっかけがあれば奴等は襲い掛かってくる。そんな、ビリビリした緊張が仲間たちの間を駆け抜けていきます。

 ほんの一瞬のことでございました。痺れを切らした一匹の狼がスパモン隊長に突如として襲い掛かりました。それが合図となり、残りの狼たちも一斉に隊長めがけて襲い掛かります。
 俺たちは、狼たちの襲撃から隊長を助けようと、狼たちの背後から拾った石を投げつけたり、棒きれで叩いたり、ゴーヤ汁を吹きかけたり? ディーネさん、それは違うと思うの。
 ようやく、パゲさんから借りていた武器のことを思い出した俺は、銃を上空に向けて連射しました。ほらっ、狼狙ってスパモンさんに当たるとまずいよね。これ、短機関銃だし。
 その音に驚いた狼たちは、スパモンさんを襲うのを止め、俺のこと(主にべれったさん)を警戒しています。

『『「「隊長、だいじょうぶ?」」』』(脳内補完ほか)
『食べられちゃったー。』(脳内補完)
 スパモン隊長の頭部が、かなり寂しくなりかけてました。
 大丈夫と言えば大丈夫? おっさん的にはかなり大丈夫ではない?

『だいじょうぶ。またすぐ生えてくるから。』(脳内補完)
 どうやら大丈夫なようです。

『狼さん達、スパゲティ美味しかった?』(脳内補完)
「「「「「「「「「「「「ワオーン♪」」」」」」」」」」」」


 スパモン教徒が増えました。
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