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シュレディンガーのぬっこ 作者:Pー龍

第四章 おっさんの冒険

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第二十二話 オハヨウゴザイマス

4月16日改稿 改稿後は縦書きビューワー推奨ですが、横書きで見たところで問題は無いはず。スマホは相変わらず見づらいかもしれません。
「スンスン、ヒック、ヒクッ…エグッ、ヒック…ゥヴァアーン、ヴァアーン、ヴェーン、エグエグ…スン…ヴエ~ン…ヒック、エグッ、ヒック、スンスン、スン……ヒック、エグエグエグッ、ウァア~ン………ヴェーン…
(ッタン、ペッタン、ッタン、ペタン、ふすまスサーッ)
 あのなっ、タッケルぅ―、さっきな、(ヒック)さっき、タケルがお亡くなりになってしもうたのじゃ。(スンッ、スンッ)わらわのおもちゃが壊れてしもうたのじゃ。なおしてたもれぇ、アレなおしてたもれぇ。(エグッ、エグッ)今度こそ、大切に遊ぶのじゃぁ。(ヒッグ)わらわ悪い子じゃったのじゃ。良い子になるのじゃ、反省するのじゃ。(エグッ)――じゃからの、タケルぅ、タケルのこと治してやって欲しいのじゃ。お願いするのじゃ。わらわの一生のお願いなのじゃ。ホントにホントの一生のお願いなのじゃー。これで最後なのじゃー。ホントなのじゃ。嘘じゃないのじゃ。もう、もう一生のお願いはこれが最後なのじゃ。ホントなのじゃ。この通りなのじゃー。」

 俺が死んだ? らしいですヨ。俺をなおす? 修理でしょうか。せめて治療と言って欲しかったDEATH。
 俺が俺をなおすとするなら、なおされた俺は、なおした俺に感謝すればいいのかな? それともちみっ子に? いやいや、壊れてる俺はそもそも、この俺なのか、なおすのがこの俺で、なおされるのは別の俺? 壊れている俺がこの俺で、なおすのが別の俺? 別の俺って、それいったい誰なのさ?
 あるいは、なおす俺となおされる俺の両方ともに、この俺ではないという可能性もコレ微レ存……

 おそらくは、コレ、ちみっ子がただ寝呆けているだけなんですけどね。

「お嬢様は、お目覚めでございますかね?」
「うむ。おはようございます。」
「おはようって時間じゃないんだけどなぁ。もう空は薄暗くなって、こんばんわ、の時間なんじゃねーかと思いますですよ。」
「お前さまよ、知らんのかや、業界人は夜中でも『オアヨーゴザウマッ』なんじゃぞ。茣蓙馬(ござうま)ってなんじゃろうのぅ? 胡瓜馬(きゅうりうま)なら聞いたことがあるんじゃが、アレの親戚なんかのぅ? お前さまは知らんかや? ちな、『こんばんは』が許されるのは森さんただ1人なのじゃ。元奥さんも森さんなんじゃが、あっちはダメなのじゃ。息子もダメなのじゃ。バイクの人はどうなんじゃ?」
「一般ピーポぅの夕方のあいさつは『こんばんは』で良いんですよ。バイクの人は、もう業界の人ではないので、こんばんはでいいんじゃないでしょうか。」
「ほぅ、やっぱりそうなのかや、わらわも薄々ながら、どうも変じゃなぁとは思っていたんじゃ。ほう、あれは『村社会のルール』というヤツなのかのぅ。」
「もうそろそろ晩御飯の用意が出来ますから、手を洗ってきてくださいね。ついでに顔も洗ってきたほうがいいかな。」
「洗面所はどこなのじゃ? わらわ知らんぞっ。」
「そうでしたね。こっちですよ。ついてきてください。」

『ついてきてください』と言ったはずなのに、ちっこいお手てが目の前に突き出されておりますね。これは連れて行けという意思表示のご様子です。
 しょうがありません。ちっこいお手々と手をつないで、洗面所まで案内します。
 洗面台の高さって1メートル近くあるんだね。
 ちみっ子の身長は目測50センチでした。
 さぁ、問題です。
 ちみっ子はどうやって顔を洗うのでしょう?
 答えは、

「ちょっと抱え上げるから、じっとしてろよ。」
「うむ。まかせたのじゃ。」
「はーい、おてて、あらいましょうねー。」
「うむ、ばしゃばしゃーなのだ。」
「石鹸つけて、もっと、きれいきれいにしようねー。」
「石鹸かや、うむ。あわあわぁーなのじゃ。」
「自分でお顔洗えましゅかー?」
「顔、ばしゃばしゃすれば良いのかや?」
「そう。両方のおてて使って、お顔ばしゃばしゃしようかー。おメメ痛い痛ーいになるから、おメメはしっかりつむっとこうねぇ。」
「うむ、できるのじゃ。」
「えらいえらーい、よくできましたぁ。床におろすよー。タオルでお顔ふこうねー。」
「うぶ、よぼじぐだどぶ。」
「おぉ、きれいになったねー。」

 ……楽しんでますよ。それが何か?

「よっし、晩御飯食べようぜっ。」
「うむ、今日の夜メシはハンバーグなのじゃ。わらわのリクエストなのじゃ。涙はながしておらんのじゃ。」
「ごはん、少なめでいいよなぁ。」
「山盛りでおなしゃす。」
「どうせ、残すんだろ?」
「断固、われテンコ盛りを要求ス。」
「残すなよ。ほらっ」
「うむ、いただこう。」
「それとハンバーグとお味噌汁だ。ちょっと待ってろ。」
「漬物とか無いかのぅ。梅干しでもええんじゃがのぅ。」
「冷蔵庫ん中に何かしらあるんじゃないかと思うのだが、どうだったかな?」
「(冷蔵庫パッカーン)さみしい冷蔵庫じゃのう、どこにあるのじゃ?」
「上の段にあった気がする。ガラスの容器に入ってるのがいくつかあるだろ?」
「ふむ。梅干しはこれかのぅ。漬物はこれじゃ。
 ――――これはいちごジャムかや? うむ良き哉、良き哉。
 はちみつもあるのぅ。キープじゃな。マヨネーズとソースは必須じゃ。わさびもあるのぅ。からしもあるのぅ。
 なぁ、お前さまよ、これは何が入っておるのじゃ?」
「ん? それはイカの塩辛だな。」
「ほっほぉっ ー。これもキープじゃな。これはヨーグルトというヤツじゃな。どれどれ。
 これでよし。――――いっただっきまぁす、なのじゃー。」

 テーブルの上の残り物は、俺がおいしく? おいしく? いやいや……
 ――――オイシクいただきました(涙目)。
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