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神影の彷徨 作者:ゆちゃあ
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第七話 イキトシイケルモノⅡ / 4




 井戸水で顔を洗いながら遠くの朝日を眩しく斜目する。冷えた空気の中で指を挿す水は痛さすら覚えさせる。いや、冷た過ぎて、「熱さ」を感じているのかもしれない。氷を握りつぶしている時に感じるあの感覚だ。水面は真っ赤に燃えているというのに。

煉瓦街の煤けた赤の世界は今日も中に住み着いた住民達に似合わない静かな朝を迎えている。

 右手の感覚が消えている。寝ぼけているのか、凍る程に冷たい水に右手を浸けこんでいた。最後の一本を失う訳にはいかないと慌ててその手を水中から逃がすが、その際に指が容器に当たってしまい中の水をこぼしてしまう。貴重な水をウチは井戸周りだけに生茂る緑に与えてしまった。こいつ等はこうやっておこぼれだけで生き伸びているんだろう。そう思うとこぼした事に対する後悔はほんの少しだけ薄まる。貴重な水を人間様でなく草に与えるなんてここでは信じられないと金切り声をあげられるだろうが。
 また汲まなきゃならない。片手でやるのは非常に面倒だというのに。


「遅い」
 朝の生活水として確保した水瓶を胸に抱いて扉を肩で開けると、暖炉の前に転がる毛布の塊が叫んだ。
「すまない」
「ドア開けっぱなしで行くのは良いけど、それなら早く帰る努力してよ。こっちが凍え死んじゃう」
 水瓶を抱えながらドアのノブを回す事が難しいウチは、朝の水汲みの際にはドアを少しだけ開けてこの家を離れる。つまりウチが外出している間、外の冷気は中に容赦なく入りこんでくるって事だ。長時間その状態を維持するならば怒られるのも仕方ない事だ。
「悪い悪い。寝ぼけててさ」
「んもう。こっちは寒さで起き続ける事しか出来ないって言うのに」
「ほんとだよな。この寒さで寝ぼけられるウチの頭の方が異常だ」
 水瓶を机の上に置いてからドアを閉め施錠する。コートをドア横の赤錆たフックにかけていると寒さで足が震えた。
 ウチも温まろうと、横に長い毛布の塊を越えてより火の近くに座ると、ウチの背中に毛布が襲いかかって来た。
「どうした?」
「うん。寒いかなって」
 褐色の少女、キュイはウチの頬の冷たさを確認しながら心配そうにそう言った。顔は冷たいさそりゃ、冷水を浴びて来たばかりだからな。
「ほら毛布」
 キュイは毛布の両端を持つと自分含めウチを包み込む。
「うん、冷たい」
 そうして顎をウチの肩に載せて嬉しそうにそう呟く。


 キュイは思いのほか人懐っこい人物だった。小さなネコ科の猛獣が懐いているのと同じ感覚を覚える。嬉しいんだが、正直深い恐ろしさを拭いきれない。根づいた死臭がこの少女から滲み出ていた。



 彼女はウチの落とした指輪と自分を入れ変えて空間転移した。そしてあれよあれよと言う間にその小さな指輪を使って、牢屋の外にウチとキュイ、そして牢屋の中に獅子とモロウという状況を作り出してしまった。誰一人抵抗なんて出来やしなかった。

 いや、気絶していたウチは後でキュイからそうであったと聞いただけだが。

 指輪の小ささは脱出には便利で、どんな隙間でも入り込む事ができる万能な脱出経路となった。一定間隔で気絶したウチと手に持つ指輪を入れ変え、そして今度は指輪を魔法で引きつける。そうしてこの小さな体躯であっても自分よりも大きなウチを従えながら楽々と監獄を脱出してしまったのだという。妖精の間から向こうは彼女にとって武器庫と同意で、鎧をまとった兵士は勿論、鎧を纏っていない兵士すら周りの金属を使って翻弄し、無力化したらしい。

 そしてウチは今、彼女の新しい活動の地で一緒に暮らしている。失った目の代わり、新しい彼女の目として。



「キュイ」
「ん?」
「おなか減ったか?」
「うん。だけどもうちょっと温まっていたい」
 既に冷えているウチとくっついて、さらに毛布との隙間も増えたら、余計に寒くなるだろうに。しかし彼女は分かり切った事を敢えて身に受ける。余程ウチの事を気に入ってくれたようだ。

 彼女はどういう訳だか、ウチをあの牢獄からついでに運び出した。確かに彼女にとって目となる存在は必須なんだろう。だけどそれはウチを生かし続ける理由としては頼りない。何故ならウチは所詮学生魔法使い、生きる為に魔法を使う様なキュイの目として動くには余りに未熟だ。なのにこいつはウチを生かし続けている。確かに逃げる際には一時的にでも使う価値はあると思う。だからあの時は森の中でウチの意識が回復するのを待っていたのだろう。使い捨て、つまり用済みになれば殺されると信じ込んでいたので、それからこの家にやって来るまでにウチは生きた心地がしなかった。当たり前だ、牢屋で少しは親密に話しこんだ奴が、ああもあっさりと蹴りあげて来るんだから。いつこいつの鉤爪がウチの首にかかるか分かったもんじゃない。
 しかしこっちの予想は外れ、こいつはウチを目として起用し続けた。むしろ魔法を教え、目としての教育すらしてくる。
 キュイが教えてくれる魔法は非常に攻撃的な物だった。他人を殺傷するためだけの魔法、魔道とか生活とかを一切考えていない、無駄を切り捨てたただの暴力だった。ウチはそれを目にすると、その猛獣の獰猛さを脳に刷り込まされた。肉食獣の食事を檻の壁無しに目の当たりにしている感覚、そんな状況だった。そして何時その爪がウチに及ぶのかと恐怖を腹の中に生み続けている。
 こいつは小さな猛獣、いずれ育てば容赦なくこっちを喰らおうと襲う。

「ん、そろそろ食べたい」
「……何が食べたい? またスープ?」
「うん。それでいい」
 ウチは寒気で冷えた背中をキュイから離すと鍋を火にかける。学生時代は出来合いの品か食堂で済ましていた為、料理なんて出来ない。なのでいつも適当に作っているが、舌はまともなので慎重にやればそれなりの物は作れた。キュイも不満は口にしなかった。ジャガイモと鳥肉のスープは非常に簡単に作れるから週の半分は口にしている気がする。どちらもここでは簡単に手に入りやすいという理由もある。
「なあキュイ」
「ん?」
 鍋の前に立ってその火でついでに暖を取っているウチにいつの間にか体を引きずって擦り寄って来ていたキュイに問いかける。
「悪いんだが……その、ウチさ、そんなに魔法使いとして優秀じゃないんだわ」
「知ってる」
 あっさりと答えられると多少は傷つくな。
「だからもっと簡単な魔法を教えてくれないか」

 キュイが教えてくれる魔法はウチにとってはレベルが高く、制御できるものでは無かった。暴力でしかない魔法を制御する事が出来ない、それはつまり自爆を招く。毎晩見る夢はその自爆の空想ばかりだった。目を開いては獣の恐怖に怯え、目を瞑っては自らの綻びに怯える日々を過ごしている限り、ウチの心はすり減り続けてしまうだろう。それは避けたい。自分が可愛い、当たり前だろう?

 キュイはその場で突然座り込むと毛布を纏って球になる。
「良いけど、それって諦めだと思う」
「う、うお」
 一言の威力がウチの甘えた心を床に叩きつける。
「でも、まあ最初だけはいいか。でもいずれはちゃんとした物を習得してもらうからね」
「ま、まかせろ」
 木ベラを鍋の縁に置き、皿を用意する。その間キュイは球になったままなのでこちらとしては足元が危険で非常に動きづらかった。
 皿に流したスープの味を最後にもう一度だけ確かめるとキュイを持ちあげて椅子に座らせる。
「寒い」
 毛布を床に残したままなので彼女は部屋着だけとなってしまい、温度差に身を震わせる。
「先に着替えるか?」
「ううん、食べる。冷めたら勿体ない」
「そっか」
 寒さに抵抗する為に手を擦っているキュイの前にスープを置く。木製のスプーンもその手に挟んであげた。
 彼女は直接唇に触れる物に金属製の製品を使うのを嫌った。金属は彼女にとってあくまで「金属」であり、それを用いて物を体内に入れるという行為は気味が悪いとのことだ。それがスプーンでもフォークでも、彼女にとっては金属製である以上体内に食べ物を運ぶ手段としては不適なのだという。アレルギーの様な物なのだろうか。だからこの家には金属製の食器は存在しない。調理器具は流石に金属だが、そこは気にならないらしい。どうしてかと言うと「見えないから」とのこと。成程、指で確かに感じるものでなければ良いのか。
 そんな彼女に箸を教えると大層喜び、作ってくれとせがまれた。ウチの不慣れなナイフでの作業を横で感じているキュイは何所か楽しそうだった。



 再び毛布に包まると彼女は暖炉の前に移動し腰を下ろす。彼女が食後の余韻を暖炉の火で炙っている間にウチは食器を洗う。貴重な水だが洗わない訳にはいかない。というか、水が貴重と言う事実よりも、この水瓶の水が失われたらまた汲みに行かなければならないという未来の方が気になるのだった。
「ねえ加々美」
「んー?」
 洗い終わった後の冷たくなった指をキュイの横で火に当てていると、キュイはその手を包んで瞼の開かない顔をこちらに向ける。ウチの手よりずっと小さい手だった。
「今からゴミ捨て場に行って電池を拾ってきて」
「ゴミ捨て場でか? そんなのじゃ何も動かせないんじゃないのか?」
 何故ならゴミ捨て場に置いてあるという事は当然ゴミとして出されているのだから。それにこの家にある電池で動く物なんてラジオくらいだ。一体何に必要なんだろうか。
「いいから。あと電池ならどんな形でも良いし、中身が少しくらい漏れ出していても大丈夫だから」
「ん、了解」
 ウチは再びコートを羽織り、ドアの前に立つ。また寒気に身を投じなくてはならないと思うと少しだけ嫌気が混じり、無駄な足踏みをしてしまう。まあこっちに拒否権は無いのだが。
「加々美、気をつけてね」
「ああ」
 気をつけて、何に気をつけてという意味かは十二分に分かっている。いずれやって来るであろう追手にだ。ならば朝の水汲みでも扉を閉めて行けばいいと思うのだが、そこは人間、横着は仕方のない事だ。それに危険なのはウチだけで、キュイの方は余程の事がない限り力に屈する事は無いだろう。とは言っても投獄して来てしまったというモロウが血眼で再び参上したらまずいが、それでもかつての二の舞にはならないとキュイも言っていたし、まあ大丈夫だろう。
 問題はウチの方だ。だからキュイは早急にウチに攻撃的な魔法を教え込もうとしているのだった。



「うへぇ」
 ゴミ捨て場には明らかに人間の物であると分かる手なんかがチラリと顔を出しているが、もう見慣れてしまった為最近では気分が萎えるだけになってしまっていた。人間と言うのは慣れるものだって改めて知る事になる。まあその御蔭でヘマしてここに連れて来られちまったんだがな。
 幸いに血の臭いよりも強いゴミの悪臭の御蔭でゴミの山を足で蹴り漁る作業は捗った。

 三十分程の捜索の成果はたった一個の乾電池だった。中身が漏れて赤黒い塊ができていた。
「いやいや、錆びてても良いとは言っていたがマジでこれで良いのか?」
 乾電池のゴミとしては最高にそれらしい様相をしてくれているこの物体を持ち帰って、果たしてキュイは満足するのだろうか。しかし三十分もかけて見つけられたのが一個なのだから、これ以上探すとなると山の中へと入っていかなくなってしまう。それだけは避けたい。何が埋まっているか分からんし、何が潜んでいるかもわからん。ここいらの住人は平気で爆発物を捨てるからな。
 獲得した電池を手で弄びながら帰路に着くと、行きには開いていなかった馴染みの露天商が道途中で店を開いていた。
 英語しか喋れないウチは現地人からしたら格好の鴨だろうが、キュイが事前に交渉してくれた御蔭で納得の値段での買い物ができるようになっている。
 彼はウチを目撃すると両腕を広げ買って行けとアピールする。ウチはコートのポケットにある紙幣を指で確認すると付き合いで立ち寄ってあげた。こういう点お人よしすぎるので直したいと思っているのだが、性格という代物はそう易々と変えられる物ではなかった。
「へえ」
 買う気は無いのだが一応目を通していると何とも珍しい物を見つける。この地域では見かけ難い袋のインスタント麺だった。学園では普通に売られていたし町にも置いてあったが、ここらでは何故か仕入れようとしないので最近目にしていなかった。ただ、今目の前にある物は初見の物だ。スープが付いているのかすら怪しいが、まあ麺だけでも自分で味をつければ食えるからいいか。
「これ」
 両手で麺を四つ購入したいと何とか伝える。相手もいい加減ウチなりの買い方を理解してくれているので値段を口で返してくれた。ふむふむ、学園で買うのと大差ない値段だな。
 よし、今日の昼はこれを食わせてやろう。



「遅かった」
「すまん、時間がかかった」
 キュイは温かくなった室内に満足したのか、ベッドの方に戻っていた。ウチらは一つしかないベッドを二人で使っている。片方は小さいので何とか収まっていた。
 キュイはウチの手から発せられる包装ビニールのわずかな音に気付く。
「何か買って来たの?」
「ああ。キュイはラーメンって食べた事あるか?」
「ラーメン? どういうのかは知ってる」
「まあこれはラーメンとは言えないかもしれないけど麺物には間違いない」
「インスタントのを買って来たの?」
「おっと、食った事あったか」
「ないない」
 近づき袋麺を手に取ったキュイは口を喜びに曲げる。しかしその手からバリンと中の構造が割れ崩れる音が立つ。キュイはその音に体を跳ねさせると顔をこちらに向けて無言で助けを呼ぶ。
「おいおい潰すなって」
「ごめん、こんなに脆いとは知らなかった」
 しょげてしまったキュイは袋の端を持って受け取れと前に突き出す。後で食べる際には割れた方はウチが消費しよう。
「それより、電池は見つかったの?」
 食品を詰め込んでいる箱に麺を入れ、現在の貯蔵品を確認しているとキュイは再びベッドに座り毛布を弄くり始める。
「ああそうだったな」
「目的を忘れないでよね」
「いや、見つけてるよ。ただ……」
 紙に包んだ電池を彼女の手に置く。こんな物で良いのかと心配になるが彼女はどんな形でも良いし、そもそもゴミを漁って来いと言ったのだから問題は無いはずなのだが……。彼女の小さな手が汚いそれを掴もうとするのを不快に思いながら眺める。せめて拭ってから渡すべきだったか。
「うん、これでいい」
 どうやらお使いは成功の様だ。しかしこんなのを一体何に使う気なんだか。
「魔法、教えてあげる。一番簡単な奴」
「……電池で動く魔法なんて聞いた事ないゾ」
「あはは、そんな訳無いよ。電動な魔法なんて存在する訳無い」
 ああそうだよな。一瞬だけ自分の常識疑っちまったよ。
「ねえ、電池ってさ、質が悪い奴はどうなるか知ってる?」
「えっと」
 基本的に電池に注目した事は無いから分からん。ただ放置していたリモコンの中で電池が中身漏らしているのを見た事はあるが。
「じゃあさ、充電しちゃいけない電池を充電するとどうなるか知ってる?」
 ああそれは何と無く分かる。
「燃えたりするのか?」
「あーそっち行ったか。えっとね、正解はこうなんだ」
 そういうとキュイは壁に向かって電池をゆったりとした弧を描く様に投げた。すると弧の頂点に当たる位置に来た時、電池は大きな音を立てて爆発した。
 突然の耳をつんざく破裂音と、鼻を突きさす化学臭に吐き気がこみ上げる。
「ごめんね。突然でびっくりさせちゃったかな」
「いや、いいんだ」
 にしても普通室内で見せる物じゃないだろ……。あーあこれじゃ掃除どころか換気しなきゃいけないじゃないか。この糞寒い時期に……って言っても毎日キュイにその寒さを早朝味わわせているウチが言えることでもないか。
「うん、これが一番初歩の魔法。ある固定の物体を基礎にして作り出す簡易攻撃魔法」
「あれで初歩なのか」
 キュイはこっちの質問に「冗談でしょ」って言いたげに顔を強張らせる。
「初歩の初歩だよ。一体加々美は今まで何を習って来たのさ」
「いや、攻撃的な魔法は普通教わらないんだ。転用して相手を傷つける事が可能な魔法はあるが。、まあ習ってはいない物として一回だけウチができたのは膨張の魔法をかけた木を相手に突き刺してから破裂させたくらいだ。その時は上手くいったけど、タイミングは完全に偶然でしかないから実用的ではないな」
 あの時はとっさに自分で出来る最大の攻撃を思いついて実行に移ったが、もし失敗したら届く前に空中で破裂して無意味な物になってしまっていただろう。結果として得た物は自分の死骸だろうか、危険な賭けだった。いや、どうせ殺されると思っていたあの状況下では賭けですらなかったのかもしれないな。
「何それ。木を過剰に膨らませただけなんて言う物が攻撃手段なの? 駄目駄目、全然駄目」
「まあ、だろうね」
 ウチだってアレを多用したいなんて思っちゃいないさ。窮鼠の足掻きなんだよあれは。
「魔法の基礎は覚えた?」
「魔法は『嘘』だって奴か?」
「そう」
 魔法は嘘、キュイはウチにそう何度も繰り返し説いた。学園ではそんな卑屈な言葉で表した事は無かったが、確かに言われてみればその言葉の通りなのかもしれない。

 魔法って言うのは地球に錯覚させた「嘘の現実」なんだ。現実に対して嘘を現す、それが魔法。

「嘘って言うのは独りの為の物ではないでしょう?」
「ああ、騙す相手がいるな」
「そう。それが地球なのが魔法」

 勿論ただ地球を騙すという話では無い。地球を騙す前には自分自身を騙さなくてはいけない。その騙しきった自分を地球に教えるんだ。

 魔法使いとしての才能、それは「騙す力」であり、嘘吐きとしての能力である。だから魔法使いを信頼してはいけない。
彼等は自分ですらだます存在、彼等の口から出る言葉全てが真実とは思ってはいけない。
 それが魔法使いという生き物なのだから。

「勘違いしてはいけないのが、必要な物はあくまで騙す力であって、騙され易い性格はただの弱点でしかない事」
「わかってる。自分を騙すという点において、相対的に自身の防御壁が低いという事は魔法の行使に至りやすいのは明確だな。だけどそんな簡単に乗り越えられる壁では身がもたない」
 周りの住人が嘘吐きの天才達なんだから当然だ。相手から身を守る精神を持ちつつ、相手を騙す能力に長けている、それが優秀な魔法使いだ。
 騙す技術に長けているのなら例え自分の精神が頑丈であっても、それを突き通ってしま得るだろう。

「そう。だから魔法は共通言語を用いる人が多い」
 それはイメージ、(えい)の借用だ。
「皆が一定のイメージを強く持っている像、つまりある一定範囲の影の集合体が集まる形は地球も受け入れやすい。それが多分加々美達が教わって来たという魔法だと思う」
 その通りだ。ウチらは生徒として呪文、つまり鍵となる言語を用いて先人の編み込んだ形を借りて魔法を行使する技術を習って来たんだ。必要なのはその形と、形に対応した自身の内部に作り出す影、そしてその二つを結ぶ呪文という鍵だ。
 何百年も使い古されて来た形、だから生徒として学ぶ魔法が要するのは呪文と自身の内部に影を造り出す技術だけで良い。
これが新規の魔法ならそうはいかない。その場合に必要なのは完全に自分を騙しきる力と、それと同時に地球を騙しきる力だ。呪文なんて小さな素因にしか成り得ない。
 そんな新規魔法を作り出せる輩は元魔師(ソーサラー)、生まれついた時からの天才、そう、鏡みたいな存在だ。

「例えばさっきの加々美が武器として使ったって言う魔法」
「木片の破裂な」
「そう、それ。樹木というのは『育つ』というイメージ、それから折れた枝の割れ目にあるギザギザのささくれのイメージ。この二つは日常的に見ている光景だから簡単に思い浮かべ易いよね」
「ああ、だからウチはとっさであっても十分行使できたんだ」
 過剰成長=破裂
 ささくれ=無数の針
 そして木のささくれで怪我した記憶、これらを材料にしてあの男に突き刺さる未来を想像して行使したのがあの魔法だ。
「魔法使いにとって見慣れている光景というのは武器になるの。例えば粗悪な電池を日常的に使っている地域に生まれた者は」
 キュイは床に落ちている電池の残骸の方を指差す。
「それみたいに電池を爆発物にすり替えることだってできる。これが初歩中の初歩なの。現実世界に在る物を利用して、それに付属できるイメージを魔法として行使する単純な物」
「そうか……分かった、出来るようになってみせるさ」

 ウチはキュイの言葉に意識を殆ど混ぜずに応えた。それはある疑問が彼女の言葉から零れ生まれたからだった。

キュレンカ・ヘイセベエル、何故こいつは『日常の光景』を手に入れているんだ?

 盲目の少女が手に入れられる物なんて在りはしないはずなのに、こいつは見て育ったかのように言う。もしかしたらこいつ、実はしっかりと視力があるんじゃないか?

 魔法使いは嘘吐き、その文句がキュイの向こう側に黒い渦を見させる。

 だが彼女の盲目を保証する現象も起きていた。電池の残骸を指差そうとしたのは分かるのだが、彼女の指先には実は電池なんて無かった。爆発は確かにその位置で起きたのだが、電池自体はウチの足元に転がり込んで来ていたのだった。

 分からない、ウチはこいつとの付き合い方が分からない。

 ウチがそれ以上口を開かないのでキュイは手を下ろしてこちらに顔を向け直し、静かに微笑んだ。



お久しぶりです。国家試験にも合格し、就職もできました。今はちゃんと働いております社会人であります。社会人には自由な時間が少ないのは仕方のない事ですが、去年までの様に勉強し続けなくてはいけないという状況では無いのでコツコツ文章を積み上げられると思っています。まだまだ(実はこの小説まだまだ続いちゃうんです> <)お付き合いくださいな! ……この作品、書き始めたのって7年前なんですよ。本当に遅筆で申し訳ないです。

PC版のレイアウトを変更して背景真っ白にしました。前のエメラルドみたいな色だと眺めていると目が補色を蓄えてしまって辛いと思ったのです。もしご意見があればメッセージにでも送ってくださいな。

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  • 最終掲載日:2017/03/04 14:00
巡る世界

ゲームをしながら死んでしまった主人公。 転生先で記憶をとり戻して、気付けば神様の候補生? (まだ神様の候補生まで話は進んでいません) 主人公最強な異世界転生も//

  • ノンジャンル〔ノンジャンル〕
  • 連載(全58部分)
  • 10 user
  • 最終掲載日:2010/03/06 21:59
攻撃魔術の使えない魔術師

 オレ(大杉健太郎:♂:大学生)は、気づくと異世界で幼児になっていた。これっていわゆる前世の記憶を持っての転生ってやつ? どこかで聞き覚えがある名前だと思ったら//

  • ノンジャンル〔ノンジャンル〕
  • 完結済(全145部分)
  • 11 user
  • 最終掲載日:2011/11/26 00:09
灰色の少女と黒い女

【警告】 ・リョナ、拷問などの描写が軽度ながら存在します。 ・そこそこ人が死にます。 ・それなりに人でなしがいます。 ・そういうのがわりと好きです。 『探し物//

  • アクション〔文芸〕
  • 完結済(全187部分)
  • 13 user
  • 最終掲載日:2015/11/15 04:44
呪印の女剣士

 彼女は追われた。生まれ故郷を、住む場所を、人としての存在意義を。だが彼女に救いの手が差し伸べられた。それから数年が経ち、彼女はまた1人になった。美しく、逞しく//

  • ハイファンタジー〔ファンタジー〕
  • 連載(全1537部分)
  • 10 user
  • 最終掲載日:2017/11/19 15:00
白き巫女と蒼き巫女

 朝食寸前にいきなり異世界へと召喚されてしまった女子高生、森 夏希。彼女を召喚したのは、ジンベルと名乗る都市国家で魔術を操る巫女少女、エイラだった。夏希はそこで//

  • ハイファンタジー〔ファンタジー〕
  • 完結済(全145部分)
  • 10 user
  • 最終掲載日:2013/09/14 19:11
賢者の弟子を名乗る賢者

仮想空間に構築された世界の一つ。鑑(かがみ)は、その世界で九賢者という術士の最高位に座していた。 ある日、徹夜の疲れから仮想空間の中で眠ってしまう。そして目を覚//

  • ハイファンタジー〔ファンタジー〕
  • 連載(全238部分)
  • 12 user
  • 最終掲載日:2017/11/20 12:00
氷結の歌姫

氷雪種。 それは触れた物体――物も人でさえ氷の結晶へと変えてしまう、未知なる獣の名である。だが、世界には必ず例外というものがある。 それが汚染者と呼ばれる少女カ//

  • ノンジャンル〔ノンジャンル〕
  • 完結済(全109部分)
  • 13 user
  • 最終掲載日:2012/11/25 09:30
妹溺愛症候群。

非の打ち所の無い姉と平凡極まりない妹。そんな姉と比べられるのが大嫌い!な妹はいつも姉の存在に悩まされている。一方、姉は妹のことが好きで好きで仕方無くて―・・・!//

  • ノンジャンル〔ノンジャンル〕
  • 連載(全42部分)
  • 11 user
  • 最終掲載日:2014/01/25 03:27
名もなき魔術師の一生

ある魔術師が不老不死を望んだ。その方法とは、自分の精神を腕輪に付与し、身につけた者に憑依するという魔法だった。だが失敗した。

  • ノンジャンル〔ノンジャンル〕
  • 連載(全106部分)
  • 9 user
  • 最終掲載日:2013/04/03 21:08
偽クノイチ異界譚

※本編完結しました。  神楽紫乃(21)は忍者村の忍者ショーのアクターとして働き、余暇には戦国オンラインという戦国時代をモデルにしたネットゲームを楽しむ生粋の時//

  • ハイファンタジー〔ファンタジー〕
  • 完結済(全34部分)
  • 11 user
  • 最終掲載日:2012/05/27 09:48
最強の路を往く

転生前から最強な女の子が転生してさらに最強になる物語です。 ※この作品は不定期更新です。  ストーリーを重要視する方にはオススメしません。  この作品にはHEN//

  • ノンジャンル〔ノンジャンル〕
  • 完結済(全109部分)
  • 12 user
  • 最終掲載日:2010/08/02 00:10
幻想世界のアリステイル

現実世界で燃え尽き症候群気味な俺は、引きこもり大学生活でネトゲにはまった。 ある日、ふとネカマをしてみたくなって適当なネトゲを探してキャラクターメイキングをして//

  • ハイファンタジー〔ファンタジー〕
  • 連載(全147部分)
  • 11 user
  • 最終掲載日:2017/09/03 23:52
謙虚、堅実をモットーに生きております!

小学校お受験を控えたある日の事。私はここが前世に愛読していた少女マンガ『君は僕のdolce』の世界で、私はその中の登場人物になっている事に気が付いた。 私に割り//

  • 現実世界〔恋愛〕
  • 連載(全299部分)
  • 10 user
  • 最終掲載日:2017/10/20 18:39
ドラゴンテイル 辺境行路

人類の文明が未だ黎明期にあった血と鉄と炎の時代 ヴェルニアの地に様々な種族や亜人が各地に割拠し、強力な国々が覇権を争っていた頃の物語 辺境を旅するエルフの娘//

  • ノンジャンル〔ノンジャンル〕
  • 連載(全104部分)
  • 12 user
  • 最終掲載日:2013/06/11 21:13
大魔王が倒せない

大魔王が支配する常春の国マテウ。 そこで大魔王は何をするわけでもなく日々街に出ては無銭飲食をして暮らしていた! そんな感じの馬鹿馬鹿しいほどに最強の天然系美少女//

  • コメディー〔文芸〕
  • 連載(全111部分)
  • 11 user
  • 最終掲載日:2015/09/05 11:32
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