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  時と偽り 作者:鈴音
突然の告白
ジリリリリ・・・
時刻は7時。けたたましく目覚ましのベルが鳴る。江戸川コナンはゆっくり布団から起き上がった。
「コナンくん朝ごはんできたよ。」
「うん。今行くね。」
毛利探偵事務所いつもの朝の風景である。
「おじさん。次新聞かしてくれる」
「ああ、ほらよ。小一で新聞好きなんて珍しい奴だな。」
毎朝の新聞をかかさずチェックするのは探偵として当然なのだ。
そしてコナンはまず社会面をチェックした。
『○×銀行の銀行強盗逮捕』
『アメリカの研究所から研究データ盗難』
『△□動物園に赤ちゃんパンダ誕生』
続いてスポーツ面をチェックすると
『イギリスの最強軍団アロー・クロウズ来日。一週間後東京スピリッツと対戦。』
コナンの目が次の記事へ移りかけたそのとき
「コナン!早く行かないと遅れるぞ!」
玄関まで呼びに来た元太の声にコナンはあわててランドセルをひっかけて家を飛び出した。
そしていつも通りの一日が始まるはずだった。
そう・・あの言葉を聞くまでは・・・・。





「遅えじゃねえかよコナン。早く学校行こうぜ。」
「わりぃわりぃ新聞に夢中になっちまって。」
新聞の話をするとみんな(ただ一人をのぞいては)いっせいに食いついてきた。
「見ましたよ!アロー・クロウズですよね!」光彦も珍しく興奮している。
「その中にジョージ・ミラーっていう選手がいまして彼が出た試合は
負けた事がないんですよ。」
コナンが話に入ろうとしたとき、この話に食いつかなかった『ただ一人』である
灰原哀が小声で話しかけてきた。
「工藤くん。大事な話があるの。」
コナンは話に夢中の他のメンバーから少し離れた。
「何だよ大事な話って?」
哀は静かにこういった。
「時が来たわ。今から私の秘密を明かすわ。」
コナンは一言も発する事が出来なかった。
そして哀の口から語られたのは衝撃的なものだった。





哀はひとつひとつ言葉をえらぶように語りはじめた。
「私の組織での事は知ってるわよね?コードネームがシェリーといって
薬品開発に携わっていたことも。でもね私は前から組織のやりかたが
あまり好きじゃなかった。そこで密かにある計画に加わったの。」
「何だよ?ある計画って。」最初は驚いていたコナンも話に引込まれるように聞き返していた。
「組織を壊滅する計画よ。どうしても姉を抜けさせたかったしね。・・・」
そこで哀の言葉が一瞬途切れたがまるで何事も無かったかのように話を続けた。
コナンは黙っていた。
「FBIとね密かに手を結ぼうとしてたの。連絡も取ってただこちらが情報を
提供する前に薬品開発の関係で外部と連絡が取れなくなって・・それっきりよ。
そのFBIに昨日シェリーの声で連絡を取ってみたの。幼児化の事実を除いたことを
みんな話したわ。」
「なんでそんな危険な事をしたんだよ!オレに相談もしないで!」




しばしの沈黙の後哀は一言つぶやいた
「早くしなければ悲劇が起きてしまうから・・・」
「なんだよ悲劇って?」
「・・・」哀が話そうか迷っている時
キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン
学校のチャイムが鳴った。
「灰原さん、コナンくん!遅れちゃうよ。」
哀は助かったというような顔をして走っていった。
しかしコナンはその顔に少し後悔の色があるのに気がついた。
そしてコナンは昇降口へと走っていった。


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