龍之介艦隊対スペイン・ポルトガル艦隊大西洋決戦
大西洋岸ギアナ沖で艦隊決戦が始まろうとしていた!
龍之介は旗艦・大和の天守にある高覧にいた
痛甲冑に身をまとい
旗艦・大和には錦御旗が掲げられたのだ
これは、他4隻に開戦を知らせる合図であった
アームストロング砲の準備がされる
敵船の射程距離がわからない以上、アームストロング砲の射程距離ギリギリで放つしかない
近づくスペイン艦隊!
…見えるはガレオン船に水車が付けられた蒸気船
装飾が施され 豪華であった
大和こそ鯱を乗せた天守を持っていて豪華ではあるが外壁は鉄板張り、錆止めのコールが塗られ黒づくめであったのだ
いかにも、軍艦の色である
高覧から距離を測る龍之介…
「アームストロング砲一斉発射用意!」
「撃て!」
龍之介艦隊の船は双胴船 広い甲板を利用して前方にも大砲が撃てるようになっていたのだ
前方4砲 左右8砲ずつ 後方2砲であった
前方4砲!旗艦・大和が放つと他4隻も発射されたのである!
20の弾が敵船艦隊に命中する!
命中すると火の手があがる
炸裂式弾頭を使っている為だ
敵船艦隊は離ればなれに距離を開きながら旋回横側を見せる形になる
敵船艦隊からも大砲が放たれた!
大量の弾…当たればひとたまりもない…
しかし、龍之介艦隊には届かなかったのだ
スペイン・ポルトガル艦隊は宣教師からアームストロング砲の威力を聞き大砲の改良を重ねたがアームストロング砲にまでは改良出来なかったようである
龍之介艦隊は双胴船の利点を生かし弾も大量につんでいたのである
双胴船の不利な点は旋回に時間がかかることであった
それを補うのが前方後方にも設置されていたアームストロング砲であった
もちろんガトリング砲も積んではいる
「各自狙って撃て!!」
手旗信号で他4隻にも伝えられた
アームストロング砲は1隻1隻狙って沈めていく!
弾が届かない敵船艦隊は高速軍船フスタ船でアームストロング砲を掻い潜りながら突っ込んできたのだ!
フスタ船から放たれた弾が龍之介艦隊に先頭にいた双胴船に着弾!
しかし、装甲が厚く被害軽微!
なおも、機動力でアームストロング砲を掻い潜りながら打ち込んでくるフスタ船20隻
「ガトリング砲用意!フスタ船にはガトリング砲を発射せよ」
手旗信号で伝えられる
ガトリング砲の射程距離にまでフスタ船が
近づいていたのだ
ガトリング砲の弾は避けきれずはちの巣になるフスタ船!
沈没を免れながら逃げていくフスタ船…機動力が失われていたのだ
フスタ船は帆船と手こぎで機動力があったが、ガトリング砲により手こぎの兵士に被害があったようだ
そこをアームストロング砲で撃沈したのだ…
フスタ船20隻は消えた
残っているスペイン・ポルトガル艦隊は動かない…動けないのだ
「前進しながらアームストロング砲で狙い撃ち開始」
龍之介艦隊は敵船艦隊との距離を縮めながら一隻一隻沈めていく!
敵船艦隊の射程距離になり一斉に弾が来るが旧式の鉄球の弾!
龍之介艦隊の装甲にはあとは残るが、被害を出せないでいたのだ
龍之介は敵船艦隊、旗艦と思われる船
ガレオン船型蒸気船に狙いを定め放たれるアームストロング砲
ガレオン船型蒸気船は鉄の装甲はなく、船体にアームストロング砲の弾が当たると火の手があがる
敵船艦隊はまだ約50隻は残っていたが勝負にならない戦力の差に逃げ惑う
何隻かあったガレオン船型蒸気船に白旗が上がった
「白旗」降伏のあかしである
これは、日本がスペイン・ポルトガルなど他国と公益をするときに定めた通商条約に記されていたのである
龍之介は
「攻撃やめ!」
白旗を掲げるガレオン船型蒸気船は近づいてくる
龍之介艦隊はいつでもアームストロング砲・ガトリング砲を撃てるようにしてある
近くになり停泊するガレオン船型蒸気船から小船が出され龍之介の船に乗り込む
「スペイン・ポルトガル艦隊提督メディナ=シドニアであります 日本艦隊隊長にお会いしたい」
美少女が描かれた甲冑に身に纏う龍之介が高覧から降りて来たのだ
メディナ=シドニアは口を開けて絶句する…
困惑していたのだ
「何なんだこの甲冑を身に纏う者は…」
「日本国王 「帝」代理 正一位関白太政大臣征夷大将軍禁裏御守衛総督藤原朝臣三上龍之介正圀(かんぱくだじょうだいじんせいいたいしょうぐんきんりごしゅえいそうとくふじわらのあそんみかみりゅうのすけまさくに)である」
また、絶句した…長すぎる肩書きとどこからが名前だかわからず…考え悩んだすえに
「将軍!」
そう呼ぶように決めたようだ
「将軍!我が連合軍は降伏いたします」
「条件があります」
「なんでしょうか?」
降伏条件は当たり前であった
「アメリカ大陸からの撤退です!」
「北・南大陸両方ですか?」
「もちろん!ただし、交易は自由です 要はアメリカ大陸統治から手を引いて頂きたい」
「申し訳ありません…そこまでの権限が私にはないのです…」
「では、スペイン国王に伝えて頂きたい 今の条件が飲まれなければ我が国の艦隊でスペイン・ポルトガルを攻め込みます!我が国、主力艦隊は太平洋で控えてます 兵士も10000人以上」
「…わかりました…必ずや伝えます あなた方の強さには我が国には抵抗の手段がありません」
「それと、ガレオン船見事ですね!蒸気船でなくて良いので一隻頂きたい」
「それも、降伏の条件ですか?」
「はい 船員はいりません 国にお帰りください」
「わかりました 言う通りにします」
こうして、第一次大西洋艦隊決戦は龍之介艦隊の圧勝で幕を閉じたのである
龍之介は豪華な物が好きでありガレオン船を研究材料兼コレクションにしたかったのだ
エリリはスペインが負けた事を喜んでいたのである