トゥルルの悲劇
トゥルル・カパックは褐色でスラッと背の高い美少女
インカ帝国皇帝の娘である
新しく側室に迎えだが夜伽はまだであった
大西洋への出発の準備に龍之介が忙しかったのだ
トゥルルはビルガンバを出るとき槍を携えていた
「トゥルル槍を使えるのか?」
「はい、少しですが」
「エリリ、手合わせしてみなさい」
「はい!トゥルル手加減なしで遠慮なく打ち込んで来なさい」
木刀の槍を持つトゥルル、サーベル剣型に作った木刀を持つエリリ
一応、鉢金と木製の胴を着けての手合わせだった
槍を構えるトゥルル
木刀を右片手に持ち突きの構えをするエリリ
先にトゥルルが動く槍を一突き!しかし、それを木刀で流れを交わし間合いを詰め右手をクルリと回し、トゥルルの頭上スレスレで止めた
「それまで!トゥルルなかなか鋭い突きではあるが実戦向きではないな!エリリに一撃与えられるくらいでないと…実戦には参加はしないように!あとこれを渡しておくから使い方はエリリか春に聞きなさい」
それは、リボルバー式拳銃であった
龍之介のリボルバーを元にして、製造が成功して連絡船が日本から来るごとに送られてきていたのだ
エリリと春にはすでに持たせて使い方を教えてあるのであった
「エリリ・春、槍も使えるくらい少しずつ教えてやってくれ あと日本語も」
「はい、わかりました」
「関白殿下は教えて下さらないのですか?」
「関白殿下はね~…」
春とエリリが見つめあい苦笑い…
「関白殿下は弱いのですか?」
「いや~そうではないのだけど…強すぎて練習相手にならないのよ…手加減下手だし」
「ん~失礼とは思いますが私が支えるお方、強くなくては!試しとうございます」
「わかったわかった」
小太刀の木刀を手にする龍之介
「防具は?」
「必要ない!遠慮しないで打ち込みなさい!」
困惑するトゥルル
エリリに目をやると首肯く(うなずく)だけ…
やけで打ち込んでみた
するりとかわす龍之介
「…え?」
「だから遠慮せず打ち込んで来なさい エリリにやったように鋭い突きで構わないから」
ふたたび、エリリに目をやるトゥルル…また首肯くだけ
トゥルルは渾身の突きをくり出す
…いない!
目前にいた龍之介がいない!
「え?」
首筋にそっと後ろから小太刀が当たるか当たらないかで止まっていた…
「ね!だから言ったでしょ 練習相手にはならないのよ非常識な強さで」
トゥルルはあまりの出来事に腰から崩れ落ちた…
「それと、関白殿下に負けると罰があるわよ(笑)」
「ひー痛いのは嫌です(泣)」
春とエリリは消える…
「さて、罰じゃ(笑)」
抱えられ寝所に連れていかれるトゥルル
…言うまでもないだろう…
関白殿下の舐め回しの罰であった
…寝所からは大笑いから…吐息に変わる声が聞こえた…( ´Д`)=3
トゥルルは正式に側室になったのだった❤
トゥルルを黒ギャルに見える龍之介はひさびさに萌えたのであった❤