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第26話 水戸城完成

龍之介の領地、常陸国での拠点の水戸城が完成した。


前世での水戸城は水戸徳川御三家と呼ばれるわりには質素な土堀の三連式城郭であった。

勿論、これには理由があり、水戸徳川家藩主は江戸城に常勤が定められた特殊な藩であった。

参勤交代の対象外だったのは、将軍家に何かあったら直参旗本八万騎の総大将を代わりに勤めるからである。

その為、藩は江戸と水戸に家臣が常駐するため財政は厳しかったのと水戸城が重要ではなかったので、質素な作りであった。

しかし、龍之介が大改修した水戸城は佐竹氏の居城の面影は全くなく、五稜郭に近い形状で高石垣の塀に囲まれた石垣造りの平城、五芒星型稜堡式城郭に改修された。

那珂川から引いた水により水堀もあり、本丸を中心に三重となっており輪郭式に近い城作りであった。


天守閣は持たず不思議な形状ではあったが、鉄砲からの死角がなく攻めるのは困難な事は、城攻めをした者にはよくわかる城でる。

さらに、北は那珂川を利用し、南は千波湖を利用し外堀とした。

川と土塁とで、水戸の町は総構えになっており堅牢な構えになっていた。

関東管領職三上龍之介に相応しい城が完成した。


龍之介は水戸城を常陸国での住居、居城とし他に結城・土浦・香取・筑波・鹿島港・日立港・勿来他各地に大小様々な城もしくは、砦を築いたのである。


関東管領職としては少ない領地ではあったが計算された配置により、攻めにくさは一目瞭然であった。


龍之介は水戸の梅が前世から好きであった。

早春に花開く梅は、春の訪れを知らせてくれる花。

この為、史実では江戸後期に作られる偕楽園を城の大改修に合わせて、早々と作ってしまったのである。

水戸城からも偕楽園と千波湖は眺められる作りにした。


偕楽園は平民の出入りも自由とされ、早春には梅が楽しめる庭園になり賑わいを見せたのである。


もちろん、梅を選んだのは花だけではなく実も食べられたので、桜ではなく梅を選んだ龍之介。

梅干しは城の保存食に備蓄される。

天下統一もつい最近の出来事、またいつ乱世に戻り籠城戦もないとは限らない時代であったからだ。

龍之介はそこまで考えたのであった。


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