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柳生十兵衛三厳

正長が父から託された予言書を読むと、まず悩んだのが保管場所であった。

21世紀までの地震・火山活動、気候変動が書かれた書をおいそれと置いておく訳にもいかず自室の文庫に入れられるわけもなく悩んだ。


「こんな時、父上様みたいに信頼できる側室くノ一が居れば預けられもするのだろうが。」


正長は、悩んだあげくしばらくは油紙に包み腹に晒で巻き付け肌身離さず持ち歩く事にした。


「誰か、誰かおらぬか?」


「は、ここに」


廊下の襖のむこうから声が聞こえる。


「十兵衛か、すまぬが箪笥職人と鍵職人を呼んでくれぬか?」


正長の子や龍之介の子達の小姓として城に入っていた、幕府大老、柳生宗矩が嫡男、七郎は16となり元服、名を十兵衛三厳と改め、正長付き小姓頭となっていた。

父親譲りの剣術の才覚と正長の剣術相手で若輩ながら剣士としての頭角を表していた。

十兵衛は日々の鍛練で筋肉質、家臣の中でも一際体格が良かった。


「は、鍵職人も一緒と言うことは頑丈なのを御求めですね、直ぐに手配させます。」


こうして集められた箪笥職人により、正長の自室の文庫が金庫に改造され、鍵職人により頑丈な鍵が付けられ、若干重い鍵ではあったが正長は首から鍵を下げ、金庫の中に龍之介から託された予言書を収めたのだった。

正長はこれで、ひと安心して仕事に取りかかることが出来るようになる。

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