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龍之介と、うつろ船?UFO?

龍之介は、茨城城で幕府評定議会が終わると鹿島神宮に参拝するために鹿島に

 歩美、春、エリリと供回りを連れ蒸気機関車で向かった。

 茨城都内だと最近では供回り、護衛の人数も少なくなった。

 国内では勿論、茨城都内ではなおの事敵対する者はいないからである。

 20人ほどの供回りであるが、剣は一流であり三八式歩兵銃も装備

 国内であればこれで十分すぎる護衛である。

 歩美は、龍之介の初期装備のリボルバー式拳銃を携帯している

 春、エリリは龍之介に鍛えられている、春は特に女性最強くノ一剣士に

 なっていたのだから歩美、春、エリリだけでも十分な護衛である。

 エリリはクリスチャンではあるが日本文化としての神社参拝に敬意の形で

 おろそかにはしなかったのである。

 鹿島神宮は幕府により整備が進み、広大な敷地と社殿は平成の世よりも格段に

 豪華となっていた。

 西の伊勢神宮、東の鹿島神宮と呼ばれるくらいになっており、

 蒸気機関車は鹿島神宮前の大鳥居の前までつながり鹿島神宮前駅が作られた。

 その中は静けさが心地よい林が続き神の使いである鹿が放し飼いにされていた。

 参道をしばらく歩くと社殿である。

 世界の恒久的平和を昇殿参拝で祈願した。


 神社の敷地内では剣術道場が大きく建てられていた。

 龍之介のこの異世界では基本剣術の師匠は塚原卜伝の弟子、真壁氏幹であった。

 異世界転移をした段階ですでに鹿島神道流は治めていたが、御都合合わせで

 そのような改変がなされていた。

 龍之介は、塚原卜伝の孫弟子にあたる。

 龍之介の活躍と鹿島新道流は三上家の剣術指南役の一つであるため、

 道場に入門する者は多かった。

 常陸を治めていた佐竹家は龍之介が取り潰したが、師匠である真壁氏幹は

 龍之介の計らいで軍の剣術指南役に着いていた。

 そして、茨城城に出入りするようになり正長が三上家剣術指南役として

 任命したのだ。

 三上家の剣術指南役には元々、柳生宗矩が柳生新陰流を伝授していたが

 複数の剣術を学んで龍之介の剣術に近づこうとしていた。

 正長は征夷大将軍である為、諸国修行が出来ない代わりに有能な剣客を

 城に招いては剣の鍛錬をした、正長は勤勉であった。


 鹿島神宮を参拝すると久々に海軍視察の為、鹿島港の城に入城した。

 最近、龍之介は飛行船艦艦隊を主力にしていたが大日本合衆国の海軍力は強大、

 今でも新造艦は造られ世界各地の州に配備されており、その状況を視察した。

 視察をしていると突然家臣があわただしく動き出していた。


「慌ただしい様に見えるが、何が起きた?」

 

「はい、何やら見慣れる船が神栖に漂着したとの事に御座います。」


「見慣れる船とな?人はいたのか?」


「異国の女性と思しき者が衰弱して乗っていたので救出したとの事ですが、

 言葉がわからないの事で、地元の民は『うつろ船』ではないか?と騒いでおります。」


「うつろ船、聞いたことがあるぞ・・・・・・

 海軍には私と共に世界を回ったものが多くいよう、それでも言葉がわからないのか?」


「そのように連絡が来ております。さらに、漂着した船は珍妙な形をしているとの事で」


「珍妙とな?」


「お椀をでかくしたような物との情報で、異国が新兵器を開発したのではないか?などと

 騒がれております。」


「それは由々しき話、私が見に行こう」


「神託者で在らせられる関白殿下ならおわかりいただけるかも、申し訳ありませんが

 よろしくお願いいたします。」


「関白殿下にはそのうつろ船には、お心当たりがあるのですか?」


「ん~、歩美、茨城や各地で伝説としては前世まで残っているのだが、まさかな」


「それはどこの船なので御座いますか?」


「会って見ないとわからないとしか言いようがないな、まさかとは思うのだが」


龍之介一行は鹿島城から蒸気機関装甲車で神栖の灯台として建てられた小城に移動

 小城は医療施設もあった、その中の一室に救助された女性は寝ていた。


「失礼する。」


 扉を開ける龍之介、歩美、春、エリリは興味と相手が女性だと言うので龍之介を

 監視するために同行していた。


「ΣΘΧω∥Δ」


 全くどこの言葉だかわからない言語を発する女性

 その女性は、銀色の髪に碧眼、肌の色は白く一見で異国人とわかる

 服は、浴衣に着替えさせられていた。

 龍之介が常に装着している小型端末でも翻訳できない言語、龍之介は久々に

 司録に連絡した。


「司録殿、司録殿、聞こえますか?」


「久々ですね、龍之介様。何か不測の事態ですか?」


「はい、この端末で翻訳されない言語の者が現れまして」


「おかしいですね、その端末で地球に存在する言語すべて翻訳できるように設定

 されているのですが、どこの人なのですか?」


「はい、『うつろ船』に乗っていた者です。」


「うつろ船!それは閻魔ちゃん案件になります。」


「やはり、地球外生命体ですか?」


「・・・・・・はい、閻魔ちゃんの判断の」


「龍之介ちゃん久しぶり~、聞こえる?」


「聞こえてますよ、地球外生命体が来てしまいまして翻訳をしてほしいのですが」


「龍之介ちゃん、焦りすぎよ。最近は子育てで忙しくてね、天馬と司録の子の大翔は

 元気に育ってるから安心してね、そちらには連れてはいけないから死後会えるのを

 楽しみにしてね。毎日のように浄瑠璃鏡で龍之介ちゃんの姿を見ているからね」


「死後に会うのを楽しみにするのも変な話ですね」


「それもそうね、ふふふ。で、地球外生命体との接触は地球の安定の為には制限

 されているのだけど、龍之介ちゃんは同じようなものだから大丈夫でしょう。

 なんせ神託者だものね」


「龍之介殿、閻魔ちゃんの許可が出ましたので、通信端末のバ-ジョンアップを致します」


「ありがとうございます。」


 小型通信端末はバ-ジョンアップされ地球外生命体の言葉も翻訳されるようになった。

 

「は~い、みんなの閻魔ちゃんよ久々よね。育児休暇で休んでいましたので」


「私もです」


「司録共々、龍之介ちゃんの子供を産んだので休んでたのよ。で、今回出て来た「うつろ船」茨城の江戸時代の文献や伝承に残っている漂着したお椀型の船があったのよ、江戸時代にUFOが来ていたなんて考えると面白いでしょ。エリア51がアメリカじゃなく神栖になっていた可能性もあるのよ」


「異国船が漂着したのではとも言われておりますけど、残っている文献の絵など見ますとUFOに見えますね」

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