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第23話 関東管領職

九州島津、関東北条は織田信長の手に落ち領地の仕置きになった。

恩賞の配分が決められるため、安土城に集まる。

島津攻めの活躍により、羽柴秀吉、明智光秀は大幅な加増となる。

九州探題は羽柴秀吉がなり秀吉は九州へ領地替え、空いた中国地方は

明智光秀の領地になった。


問題は関東の仕置きであった。

北条攻めの一番の活躍は、左大臣龍之介、誰の目に見ても明白。


「今回の勝利は左大臣殿の功績が、大きく関八州を左大臣殿の領地にしたい」


と、織田信長から龍之介は言われるが、


「かねてよりの約定通り、常陸一国だけで良いのです」


と、信長からの打診を断ったのである。


「龍之介殿は我が娘婿、さらに今回の働きは関八州でも、足りない働き」


龍之介は信長の機嫌を損なわぬよう。

 

「では、常陸・上総・下総・磐城を我が領地とし、筑波・土浦・水戸・那珂湊・勿来

に築城を許可願いたい」


と、申し出たのである。


信長は不満を感じながら、許可したのである。


「本当に、それだけでよいのか?築城、領地の事は左大臣殿の好きになされよ。

しかし、この役職は受けてもらいますぞ、関東管領職」

 

「関東管領職は幕府の役職、御受けしても良いですが、私は朝廷の帝の家臣

それでよろしいなら」


「勿論、わかっておりますぞ。

左大臣殿は朝廷の家臣であり、この信長の娘婿、

家臣ではなく、協力者であり朝廷との橋渡し役でありお目付け役

それでも構いません。

左大臣殿こそが、関東管領職にふさわしい」


「相わかり申した。謹んでお受けいたしましょう」


これにより龍之介の領地は、近江八幡に合わせて百万石越えをしたのであり、

大大名となったのある。

龍之介は関東管領職を任され、正二位左大臣関東管領職藤原朝臣三上龍之介正圀と

なったのである。

関東管領職は、奥州や羽州の陸奥の目付け役も担っていた。

 

安土城で関東管領職に任命された後、龍之介は領地の運営のために

双胴船で海路で堺から常陸にすぐに旅立ち鹿島に上陸していた。


「ようやく、茨城県を我が領地に出来たか」


感慨深く言った。


龍之介は前世では生まれも育ちも没するのも茨城県。

茨城県を強く愛していた。

龍之介は前世での記憶を使いながら、茨城県の発展に力を入れたかったのである。

魅力度ランキング最下位が許せなかった龍之介、

温暖で住みやすく、農作物や海産物が豊かであった茨城県が最下位が許せなかった。

茨城県は歴史的に見ても、律令制で「親王」が国司を務め「大国」の格であり、

神々を生んだ「伊邪那岐・伊邪那美」を祭る筑波山神社、武御雷を祭る『神宮』と、

名乗ることが許された数少ない神宮、鹿島神宮があるのにも関わらず最下位を。

この為、龍之介は茨城の発展に力を入れる、日本国の中心となるために。

まず水戸と筑波・勿来に大規模な築城を実施、本拠地は水戸としたのである。

水戸には元々、佐竹氏の居城があったが大改修を実施。

また、那珂川・利根川・鬼怒川・霞ヶ浦・北浦・牛久沼の治水工事を家臣に任せ、

農業大国を目指したのであった。

ひたちなかには反射炉、たたらばの整備。

北部での石炭の採掘を開始、日立では銅山の採掘に力を入れ始める。

坂東平野を存分に使った農業大国だけでなく、工業力上昇に力を入れる。


他の北条から召し上げた関東領地は、柴田勝家・徳川家康・上杉影勝に

分譲されたのであった。

奥州の伊達照宗、羽州の最上義光はすでに織田信長の同名国家であった。

これにより、織田信長は日本の統一を完成させた。


織田信長は、安土に幕府を開いた。

「安土幕府」誕生であった。


 

西日本は安土を中心に、東日本は常陸を中心に繁栄するのであった。

幕府の開幕にあたり、龍之介は常陸と安土城にを行き来するようにしていた。。

安土城に登城したある日、


「左大臣殿、天下統一が終わりましたな」


「そうですな、義父様」


「左大臣殿、折り入って頼みたいことがございます。

信忠の後見役をお願いしたい」


「と、申しますと信長様は?」


「海を渡りたいと思う」


「成る程、いよいよ海外ですな

信忠殿の、後見役しかとお受けいたすが進言いたします」


「左大臣殿の言葉なら聞かざる得ませんな」


二人は安土城の天主最上階で琵琶湖を眺めながら酒を酌み交わしていた。

信長は酒はさほど飲まない人物であったが、天下統一の祝酒を珍しく飲んでいた


「信長様、外国への進軍はお止めください。

土地、領土が欲しいなら港を町ごと買うのがよろしいかと」


「以前そのようなことを話しましたな。

買ったそこを拠点にさらに、遠くえ海を渡るのですな」


「はい、友好的海外進出にございます」


「それは良い考え、ゆっくり世界を巡れますな」


「目指すは何処いずこですか?」


「やはり、西洋の国々は見たいですな」


「イスパニアですか?バチカンですか?」


「世界の全てを見てみたいですな、はははははははっ」


西洋から送られた龍之介から見ると不完全な物ではあるが地球儀を見ながら

酒を酌み交わした。


こうして、信長の天下統一は完成したのである。


それと同時に龍之介はこれ以上政治に関与しては、「信長の世」ではなく、

「龍之介の世」になってしまう可能性が高いのではないかと思った。

龍之介は考え常陸国、領地運営と信忠の補佐に専念するようにしようと思ったのである。


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