平和維持連合本部会議・固有動植物保護法
1623年第五回偕楽園世界水戸の梅祭りが盛況の中終わると、
平和維持連合本部会議が平潟城で10日より開催された。
各国の代表大使が参加、加盟国は50を超える同盟連合となっていた。
今回の議題は龍之介から提案された「固有動植物保護法」である。
平和維持連合本部会議の議事進行議長には正長が就任していた。
龍之介から提案された「固有動植物保護法」は、疑問を持つ大使も多数
いたのだが、そこは「神託者龍之介」の提案であった為、満場一致で可決
この様なときに「神託者」の肩書は便利であった。
「固有動植物保護法」は勿論、動植物の絶滅を無くす為に考えた法である。
龍之介の前世の平成では多種な動植物が人間の関与によって絶滅していた。
日本で言えば、ニホンオオカミ・二ホンカワウソなどなど
世界で言えば、漢方や工芸品目的に乱獲される像やサイなど
取り分け龍之介の記憶に残っていたのはピンタゾウガメ「孤独なジョ-ジ」
ガラパゴス諸島のゾウガメで、食料として乱獲され絶滅したゾウガメの
ニュ-スを心痛な思いで見ていた。
「絶滅するまで乱獲するとは愚かな・・・・・・」
そんな、前世の記憶のもと産業革命を起こした自分自身の役割として、
「固有動植物保護法」を提案したのだった。
それに、食料として輸入されたナマズ・ブラックバス・ブル-ギルに
アメリカザリガニ、稲を食い荒らすオオタニシなどなどにより生態系が
崩れる日本の姿を見てきていた。
管理が難しく、一度逃げ出してしまうと爆発的に増えてしまうような、
魚や貝・爬虫類・小動物・植物の輸出入の規制
固有種保護の為の隔離管理
輸出入の規制と在来種保護の二つで構成された「固有動植物保護法」
日本やマダガスカル・ガラパゴス・オ-ストラリアなど大陸から離れ、
独自の進化をしている生態系を持つ国は規制が厳しかった。
この方の例外として、固有種を食料としている現地住民による狩猟は、
その生物の個体数に合わせて、年間狩猟数を決めて食文化の保護もした。
日本の捕鯨文化の否定も龍之介は嫌っていた為に作った例外法である。
勿論、人間の味を知ってしまった肉食獣の駆除も対象外である。
この法の制定により世界では動植物の絶滅が減るのだが評価されたのは、
数百年後の生物学者らにより高く評価される事となる。