1622年正月
龍之介は、茨城城に征夷大将軍正長に帰還の報告に寄った。
「ただいま帰った」
「お帰りなさいませ」
ちょっこり、正長の影に隠れて孫の三歳になる龍太郎
龍之介の子四歳になるトゥルルの子との謙之助
エターニャとの子の金之助
有紀の女子との内美
涼子の女子との広美
清香の子との磯之助
子・孫たちは久々の龍之介にどことなくよそよそしく、近づけないでいた。
しかし、表情は気恥ずかしいニコニコしている。龍之助の帰りが嬉しいのであろう
一同が、茨城城正門で出迎えた後、本丸御殿に入って広間で一同が座り上段の間に
龍之介が座って正式な挨拶がされたのである。
「お帰りなさいませ父上様、聞きましたよ虎退治、そのような事は
正忠にやらせれば良いのです。」
「父上様から上皇陛下の、護衛の任務を仰せつかっていたので」
「私が、自ら討ち取った虎の皮が欲しかったから良いでわないか
それより、皆健やかそうで何よりである。正長留守居役ご苦労」
「はい、何事もなく毎日、城で遊びまわっておりますよ
龍太郎にとっては、兄姉のようですよ」
「歳が近いからの~平潟城に連れて帰ろうと思ったが、ここにいたほうが良いか?」
「そうですね、父上様がこちらにおらしたらよろしいではないですか?」
「ん~とりあえず、平潟城で平和維持連合の執務をしてから考えるとしよう」
「上皇陛下は、京都に御座いますか?」
「兄上様は、第四回偕楽園世界水戸の梅祭りに合わせて、東御所水戸城に戻って
来られる予定」
平和維持連合の恒例行事として1619年第一回偕楽園世界水戸の梅祭りから毎年
行われていた。
「なるほど今年も、もうそんな時期ですね。準備は柳生宗矩に任せてあります。」
「そうか、なら問題あるまい」
龍之介は、茨城城で正月松の内を茨城城で過ごした。
二日もすると、恥ずかしがってた子・孫は龍之介に引っ付いて離れないのであった。
皆で、鹿島神宮・息栖神社・香取神宮の東国三社詣でをしたりしたのである。
飛行船艦艦隊は、龍之介用「雷神」を残し正忠は先に平和維持連合すぐそばの居城
勿来城に戻り、伊達政宗の娘・牟宇姫と夫婦水入らずで過ごした。
三上家はそれぞれ、良い正月を過ごしたのであった。
龍之介は、16日になると平和維持連合本部であり居城である平潟城に「雷神」で、
戻った。子・孫達は茨城城に残した。
平潟城に戻れば仕事が待っていたから連れてきても相手をしている
時間がなかったからである。
平和維持連合代表・正一位終身関白太政大臣帝代理大日本合衆国統治責任者全権大使大将軍
の職は名誉職ではないため、目を通して決済をしないとならない仕事も溜まっていた。




