日本国の新しき道
龍之介は、ヌルハチの斬首の後
南京を黒山影鷹に任せて
日本国・安土城に飛行船艦「雷神」で向かった
安土城を選んだのは、飛行船艦「雷神」の降りる場所を琵琶湖が適していると考えたからである
安土城はまだ龍之介直轄の城であった
茨城都に行かなかったのは、京都・帝に用があったからであった
飛行船艦「雷神」を琵琶湖に着水させ安土城に入城
飛行戦艦は、基本的には戦艦の作りであったため着水も可能であったのだ
船底の包絡やガトリング砲の出る蓋は気密性が高かった
フィリピン・インドネシア諸島州立国からのゴムの輸入により飛行船艦に活用されていた
安土城にて身なりを整え龍之介は京都・御所城に参内した
御所城には、帝と忠仁親王が待っていた
安土城から、嵐山城にモールス信号で参内することをあらかじめ伝えていたためである
「帝・親王殿下ただいま帰りましてございます」
「龍之介、今回はなんかすごいことになったみたいだな 正光から聞いているぞ」
「はい、ロシア大陸・中国大陸の大半が我が傘下に入りました」
「何やら、空飛ぶ船も使ったとか」
「はい、ヘリウムガスと言う空気より軽い気体を風船に詰め込みまして、それを戦艦に取り付けた形となっております、今回は直接京都に飛行船艦で来ますと人民を騒ぎ、混乱になりかねないので琵琶湖に停泊してきております」
「確かにそのような珍妙なものが京の都に来たら、騒ぎは起きると思われるな しかし、見てみたい」
「はい、今は琵琶湖にありますので後から見たければ案内させていただきます飛行船艦は今、茨城都で総力を挙げて作っておりますゆえ普通の乗り物となりましょう」
「その飛行船艦が凄まじい戦力なのだな?」
「はい、それで大国・ロシア帝国・清国・明国を蹴散らしてまいりました そして、その領土を我が日本国にいたしました」
「さようか、では日本国は巨大な領土を持った国になったわけだな」
龍之介監修の地球儀を見ながら話していた
「そこで、日本国を「大日本合衆国」と改めたく参内した次第にございます」
「大日本合衆国とな・・・」
「はい、日本国本土は今まで通りにございますが、旧ロシア帝国・清国・明国や北アメリカ大陸・地中海・オーストラリア大陸などにある領土を「州」として割り振り、基本的には原住民が統治する考えでございます」
「朝廷や幕府はどうする?」
「朝廷は、日本国大和民族の象徴にございますその為、今と永久に変わらず存続が絶対に必要であります 幕府は、大日本国合衆国監督官・大日本国合衆国軍最高指揮官としようと考えております
政治は現在すでに行われている幕府評定議会をさらに大きくし、大日本国評定議会で議会による政治を考えております」
「龍之介よ!十分に考えられた内容の国家であるな、ただし朝廷についてだが永久不滅の存在とすることを確約してもらいたい」
「兄上様、それは勿論のことにございます 私も、先の天皇の子
朝廷を軽んじるつもりはありません、それに今まで通りに大日本国評定議会で決まったことを宣言していただくお役目もありますゆえ よって、新しく作る大日本国合衆国憲法で定めようと考えております」
「なら、構わぬ日本国を大日本合衆国とすることを認めよう、龍之介よこれが良い機会じゃ、帝の座を忠仁親王に譲り私は上皇となる、そして茨城の東御所水戸城で余生を過ごしたい」
「では、忠仁親王殿下 御即位の儀に合わせて「大日本合衆国建国宣言」をお願いいたしたく」
「それで、良かろう 大日本合衆国宣言は平和維持連合本部・平潟城が良かろう、各国の代表を集めた中で宣言をするのが一番だと思うが龍之介どうじゃ?」
「はい、兄上様 それが宜しいかと思います」
「期日は、龍之介お主が決めよ!何かと根回しも必要であろう」
「は、兄上様 お気遣い何から何までありがとうございます」
「龍之介、玉林の事は聞いておるからな!あの様な油断は許さぬぞ!日本国をここまで大きくしてしまったのだから最後まで働き抜け!暗殺などされるなど絶対に許さぬからな わしは隠居で余生を楽しむが龍之介は隠居は許さぬぞ!」
「はい兄上様、肝に命じまして御座います」
「龍之介、そちは死ぬまで関白太政大臣と命じる!終身関白太政大臣とする終生、帝の補佐役となりしっかり勤めよ さらに、大日本合衆国の統治責任者は龍之介とする」
「は!兄上様」
「叔父上様、私が帝となり立場は上となりますが間違ったことあれば、遠慮うなくお申し付け下さい 日本国としては朝廷の家臣しかし、世界的には龍之介叔父上様のが遥かに上の存在」
「忠仁親王殿下わかりました、死ぬまでしっかりお役目真っ当出来るよう励み一緒に世界平和の為に働きましょうぞ」
こうして、日本国は・龍之介は大日本合衆国宣言への準備に入った
平和維持連合代表・正一位終身関白太政大臣帝代理大日本合衆国統治責任者全権大使大将軍藤原朝臣三上龍之介正圀と言うもはや、わけがわからない肩書となった龍之介であった