大戦の予感
龍之介は、ジブラルタ城に入港した
日本国を1月に出て8月になっていた
「関白殿下、また大きな戦艦を準備いたしましたね」
「政宗、これが建御雷!新たな旗艦である さてそれより、ロシア帝国の動きはどうだ」
「虎視眈々と、軍備を進めているようす 同盟国には国境の守りを固めるよう連絡してあります」
「同盟国でロシア帝国に内通しているような国は、ないか?」
「黒脛巾組の情報にはそのような者は、今のところおらぬようす」
「では、今回はロシア帝国・清国・明国との三カ国の動きか・・・そして、宣戦布告する理由にも欠ける」
「そういう具合にございます」
「最上や黒山からの連絡は?」
「最上殿からは北アメリカ合衆国からの応援部隊も到着しているとの事、黒山殿のほうにも南方諸国から応援部隊が到着したとの事」
「では、動くぞ」
「どのように、動くおつもりで」
「ヌルハチ清国と明国に詰問状を送る 先日の襲撃の証拠は薄いがこの際、清国・明国に詰問状を送りくすぶり出してみる」
『先日、玉林で襲撃を受けた
騎馬隊は明らかに清国の軍隊
上海に出頭し弁明をせよ
弁明なき場合、宣戦布告とみなす
期限1617年9月30日
平和維持連合代表・正一位関白太政大臣日本国総合代理全権大使大将軍藤原朝臣三上龍之介正國』
『先日、玉林で襲撃を受けた
騎馬隊は明らかに清国の軍隊
明国にはその軍隊への協力が疑われる
ウラジオストクに出頭し弁明をせよ
弁明なき場合、宣戦布告とみなす
期限1617年9月30日
平和維持連合代表・正一位関白太政大臣日本国総合代理全権大使大将軍藤原朝臣三上龍之介正國』
「殿下、ロシア帝国には?」
『最近の、軍備増強・ヨ-ロッパの国境付近の軍隊配備は、いかなる理由によるものか?
ジブラルタに出頭し説明を求める
説明あるまでは平和維持連合同盟国は貿易を停止する
平和維持連合代表・正一位関白太政大臣日本国総合代理全権大使大将軍藤原朝臣三上龍之介正國』
「ロシア帝国へは、物流封鎖を開始せよ ロシア帝国との戦いには季節を選ばねばならぬ、出来ればロシア大陸の開戦は来年の春を迎えてから行いたい」
「は!では、国境を面する国々にはさらに守りを固めるよう連絡いたします」
「片倉小十郎の艦隊は今、どこにおる?」
「北欧合衆国フィンランドのヘルシンキにおります」
「夏の期間はそのままでよい、雪が降り出したらドイツのバルト海の港に移るよう指示を頼む」
「たしか、秀宗が黒海に向かっていたなイスタンブールを拠点としております」
「そちらはそのまま続けるように頼む、我が艦隊は時期を見てキプロスに移る キプロスに弾丸その他もろもろの補給を手配してくれ 政宗はこのままジブラルタを頼む 地中海の入り口をほかに任せられる者はおらぬからな 信頼しているぞ」
「心得ましてございます」
「対、ロシア帝国・清国・明国作戦を開始する 相手は今までの中で最大の国となる大戦となるぞ」