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平和維持連合本部・平潟城と龍之介の秘密

帝は茨城国、下向は巡察も兼ねて意欲的に動いた

 

 「正圀、平潟城の巡察はいつになっている?」

 

 「はい、明日4日は御休息日といたしまして、5日に予定しておりますが」

 

 「さようであるか、では4日は正圀が信仰している御岩神社を参拝したい」

 

 「休まれなくても大丈夫ですか?旅の疲れも出るでしょう」

 

 「温泉が効いているからか、疲れはさほど感じぬ」

 

 「では、蒸気機関車と蒸気機関自動車を手配しておきます 今宵は予定もないのでゆっくり休んでください」

 

 「そうさせてもらおう」

 

 御岩神社は龍之介が、茨城国水戸城の鬼門封じとして整備し繁栄していた

 

 帝を乗せた御成列車は、日立の駅に着くと乗り心地が改善されていた蒸気機関自動車でゆっくりと山道を登り御岩神社に到着するのであった

 

 一行は警備を含め200人程度

 蒸気機関自動車はまだ、数が少ないため護衛兵は馬・馬車が用意されていたのだ

 

 蒸気機関自動車に感心する帝

 

 「道さえ整えばどこにでも不便なく行けるようなるな」

 

 「はい、そのように致したく 山間部もこれで不便を減らせれば」

 

 「正圀、次から次へと新しい発想はどこから出てくるのだ?」

 

 「もう少しだけ、陰陽の力とさせてください」

 

 「ん?近々話してくれるのか?」

 

 「はい、平潟の城ででも」

 

 「そうかわかった」

 

 帝、龍之介一行は御岩神社を参拝するともと来た道を戻り日立駅から水戸城に戻った

 

 平潟城は建設中のため宿泊は避けたのである

 

 5日

 龍之介は、嫡男・正長、正室・歩美 春・エリリを同行させ、帝と共に平和維持連合本部・平潟城に向かった

 

 平潟駅を降りると直ぐに、平潟城正門になっていたのだ


 「でかいな!正圀の城の中でも一際大きいのでは?」

 

 「はい、平潟は私の思いでの地、一番大きな城を建てまして御座います」

 

 「はて?鹿島には修行に来ていたのは知っているが、この常陸の果てにも来ていたのか?」

 

 「帝、御話するときが来ました 正長・歩美・春・エリリの同席許して頂けますか?」

 

 「もちろん構わぬ」

 

 「では天守に、天守は完成しておりますゆえ」

 

 そう言うと、5人は天守最上階に案内される

 

 すぐ下の階で警備は固められ最上階には誰も入れない状態にされた

 

 「この平潟の地は私の出身地なのです」

 

 唐突に話を始めた龍之介

 

 「正圀、御主は京都の出身ぞ」

 

 「はい、兄上様 正確に言うと私は400年の後の世からこちらに転生したのです」

 

 「父上様、今一度わかるように…」

 

 「今から約400年後の平成と言う時代を生き、100歳にて他界しました、そして閻魔大王様によりこの乱世に転生・生まれ変わったのです、だから私は未来の記憶を持っているわけなのです」

 

 「正圀、…だからこその数々の発明や世界進出だったのか?」

 

 「はい兄上様、 私が見た未来は一見平和では有りましたが世界は戦が絶えぬ世でありました、だからこそ私は世界を変えたく行動してきました」

 

 「もしや、防災対策もなにか大きな災害を見てきたのか?」

 

 「はい、2011年、平成23年3月11日午後2時46分にこの世とは思えぬ揺れを体感致しました、そののち大津波が奥州や常陸を襲い多大な被害を出したのを私は見てきました、友人も被害に…その前にもたびたび、地震津波がありましたが一番記憶に残ったのはその地震に御座います」

 

 「誠には信じられぬが正圀には、百発百中の陰陽力もあるからな、その力で見たと思えば信じられる」

 

 「私は、この茨城の地が好きに御座います だからこそ、平和維持連合本部を作り世界の中心にしたいと思っております この事はここにいる者だけの秘密にしたく」

 

 「正圀、公言できることではないからな」

 

 「父上様、正光や正忠には?」

 

 「三上宗家だけで伝授したほうが後々の為と思う、後から書に纏めた私の前世の記憶をもとにした歴史書・災害の書を渡すゆえ正長、お主が管理せよ」

 

 「旦那様…実は父、信長が旦那様は未来を見てきたのではないか?と生前言っておりました」

 

 「やはり信長様は気付いておられたか」

 

 「夜な夜な現れるあの、逆夜這いをする者たちもなにか関係が?」

 

 「あ!春それは言うな!」

 

 「旦那様?まだ、側室がおいででしたか?」

 

 「あれは、閻魔大王とその秘書…この世に転生して協力してくれたのよ」

 

 「天界の者!だから、いつまでも若いままだったのですね?妖かしにでも取り憑かれているのではと見張っていました」

 

 「春、そう言うのを平成ではストーカーと呼ぶ、あまり過度に見張らなくても大丈夫だぞ…(汗)」

 

 「しかしながら、護衛副隊長ですから」

 

 「……(汗)」

 

 「しかも、あの二人も最近見ませんね?もしや、身籠りましたか?」

 

 「あはははははははは!閻魔大王を身籠らすとは正圀、御主はどこまで飛び抜けた者よ」

 

 「兄上様…(汗)」

 

 「しかしながら、転生でも陰陽力でも良いが、そのような暗明な時代が来るのなら帝として国は守らなければならぬ、正圀、今一番近い災害はなにか?」

 

 「はい、それは太陽活動低下による作物の不作、だからこそそれは多毛作などを定着化させるべく農民に指導してきております」

 

 「そう言いことか、わしが帝の代はもうすぐ終わる、上皇になろうと思っているが忠仁親王には、正圀の進言を必ず守るよう、協力するよう申し伝えておくゆえ、正圀はこれからも関白として帝を支え国を世界を良き方向に向くように行動しなさい」

 

 「はい、兄上様」

 

 エリリは、なぜか正圀に手を合わせて祈っていた

 

 「エリリ、私は神ではないから祈るのはやめなさい…」

 

 

 

 平和維持連合本部巡察は龍之介の秘密を伝える場となったのであった

 

 「平潟城はまた完成したら見に来るぞ、正圀の思いが詰まった城だからの、上皇になれば水戸城に隠居したいと思う」

 

 「はい、お待ちもうしております」

 

 平潟城巡察が終ると帝、一行は水戸城に戻り帝は旅の疲れを温泉で癒すと、正長の護衛のもと京都に帰ったのであった

 

 茨城への御下向は、龍之介の権勢を強めるとともに茨城が日本国の中心であることを国民に示したのであった。

 

 


 

 

 

 

 

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