表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

158/325

平和独立維持連合同盟本部・平潟

平和独立維持連合同盟本部の巡察に移動

 

 水戸城からは蒸気機関車で移動

 早速、平潟には駅が作られていた!

 「平和独立維持連合同盟本部・平潟駅」

 その段階で龍之介は涙しそうになる

 

 案内に正室・歩美も同行した

 平和独立維持連合同盟本部は平潟の港から少し陸に上がった山が削られ平山城の円郭式の縄張り本丸はかなり大きく、五階建望楼型連郭式天守に連なり隣には三階建ての小天守さらに隣には大きな御殿が建てられると説明を受ける

 その、本丸御殿が会議の間になる

 大天守は龍之介の宿舎兼執務に使われ

 小天守は征夷大将軍正長の宿舎となる

 二之丸には、各国の要人に割り振られる執務の間

 三之丸には、各国の要人の宿舎の間

 四之丸には、各国の要人の付き人宿舎の間

 五之丸には、守備兵の間が設けられる巨大な城であった

 堀や塀は勿論、ある!各国の要人を守るためだ

 

 おおかたの堀や石垣は出来上り、建物が建て始めていた

 「歩美に任せておけば問題ないな!このまま引き続き頼む」

 

 「かしこまりました」

 

 そのまま、平潟の港の様子も見に行った

 現世では小さな漁港であったが、入り江を上手く利用して国際港が作られようとしていた

 

 龍之介はその様子を見て一筋の涙を流した

 それを見逃す、歩美と春ではなかった

 

 「殿下?いかがなさいました?」

 春が聞く

 

 「ん!なんでもない…」

 

 「殿下は茨城国…この地に何か思い入れがあるのですか?」

 歩美も聞いていた…

 

 当然である、龍之介は京都出身なのだから

 鹿島には剣の修業で来ていたのは想像出来たが、聞いていたが

 元の常陸国の北の端に思い出があるとは聞いたことがなかったからだ

 

 「近々話すことになるだろうな…」

 

 龍之介はそう言うと海を遠く眺めていたので、歩美も春も何も聞かなかったのである

 

 歩美は正室として、龍之介に気を使い

 春は側室であるが歩美よりも龍之介の傍に一番長くいる人物、龍之介が「近々話すことに…」と言えば、いつか話すのはわかっていたからだ

 

 平和独立維持連合同盟本部となる城は龍之介が、前世で住んでいた場所

 その地を世界の中心に出来る喜びが海を見ていた龍之介には感無量であった

 

 

 龍之介の指示で平潟のある山間の地に、温泉を掘るよう命じられた

 前世で、温泉が湧いた場所であった

 

 数ヶ月後、上総掘りの筒から温泉が沸き上がるのだが、

 「関白殿下はなぜわかっていたのだろう」

 と、噂になる

 

 「陰陽力を使ったのだ」

 

 と、答え皆は納得したが春だけはちがかった

 龍之介が陰陽力を使って探したわけではないのを見ていたからだ

 龍之介の秘密に気付き始めたのは、護衛副隊長として一番長く近くにいる春であった

 

 湧き出た湯は勿論、城に引かれるが町にも分け与えられ

温泉施設「照魔恵(てるまえ)」が作られた


 平潟の町は、本部が出来上がるにつれ栄えていったのである

 

 龍之介はそれを大変満足していた

 

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ