船中の生活
船中での娯楽はさほど多くはなかった
囲碁・将棋・チェス、チェスは前回の地中海遠征で兵士に広まっていたのだ
龍之介は囲碁・将棋・チェスは苦手でありやらなかったのだ…下手であった
チェスを教えてくれたエリリに
「殿下は実戦は、上手いのに盤上ではぼろ敗けですね(笑)」
と、言われる始末であった
兵士達は、余暇は囲碁・将棋・チェスを楽しんだ
船中には比較的大きな風呂があった
もちろん海水ではあるが、龍之介・側室専用と兵士達用と別れていた、蒸気機関の熱を利用し沸かされた湯に入るのが龍之介の楽しみであった
蒸気機関の熱を利用して海水沸かし蒸気を冷却して真水を取り出す設備もあったが真水は飲料水にされたのだ
船中に風呂は龍之介のこだわりで、兵士達も衛生であってほしかったからでもある
その為、船の長旅でも港に着いても兵士達は身形が綺麗であった
龍之介用風呂、龍之介が入ると春・エリリ・トゥルル・エターニャ誰かは一人必ず入ってくる…
「ん~やっぱり一緒に入るのか…」
「もちろんです❤」
龍之介は一人で入りたかったのだ
龍之介用の風呂は、小さな小窓があり外を見渡せた
まぁ~見渡しても海しか見えない景色ではあったが、夜は星空を眺めながら入るのも良かった
側室が一緒に入れば…やっぱり…❤
星空を眺めながら…❤…ロマンチックであった
船中の食事は味噌漬け・塩漬けの保存食が多かったが、甲板から釣糸を垂らしていると様々な魚が取れる事もあった
「今日は随分カラフルな魚の塩焼だな…(汗)」
ハワイに近付くと魚がカラフルになることもしばしばあったが意外と美味しかったのである
イルカ・鯨もたまに食した
改造された銛が発射される大砲を利用して、航行中に仕留めたのである
龍之介はイルカとゴボウを味噌で煮たのが好物であった
前世の龍之介出身地の郷土料理であったのだ
食事は、龍之介も兵士達と同じものを食した
そうして、ハワイに着くのである
ハワイでは、モールス信号通信機の中継局の設置と生鮮食品積込が行われた
ハワイでは、日本の反物との物々交換が喜ばれる
「コチラ、フドウミョウオウ、ハワイヨリ」
「イバラキコク、ジュシン、リョウコウ」
モールス信号通信機の試験も行われ、荷積みが終るとカルフォルニアに向けて再び出港するのであった
閻魔ちゃんの囁き❤
龍之介ちゃんの船は豪華ね~お風呂付だもの
私も夜空を見ながら…❤…あ~ん…
閻魔ちゃん……私も…(司録)
…司録!あんた、閻魔ちゃんに毒されて来てるわね!(司命)