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防災グッズや非常食は捨ててしまおう。阪神大震災で本当に役立ったもの

本稿は日頃から防災意識を高めることで自主避難のスリム化を提案するものです。不必要な備蓄を減らし、インフラが生きている都市へ避難を分散することで初動の救難活動を促そうという事です。
地震発生から48時間、最大で72時間が生死の分かれ目だと言われます。被災地に留まる人を少しでも減らすことで救助活動の選択と集中が図れるのです。
阪神大震災では避難所が溢れて本当に必要な被災者が入所できないという事態がありました。
それを踏まえて個人の出来る範囲での疎開を提言しています。各自治体がWEBなどで発表している防災ハザードマップを見て交通機関に頼らない避難方法を検討することも一つの考えです。

本稿では熊本地震から阪神大震災クラスを想定しています。それ以上の規模の場合は国や各自治体の指示に従ってください。また、避難方法にこれだという確実なマニュアルはありません。自己責任でお願いします。
 はっきり言って防災グッズや非常食量はほとんど役に立ちませんでした。
 瓦礫に埋もれてしまったからです。
 阪神大震災当時、関西人の防災意識が薄かったとよく言われますが、備えをしている人は少なくなかったです。
 政府は何十年も前から東海地震を想定していて、関西でも一時避難施設の案内看板が整備されたり、毎年関東大震災の日には訓練が行われていました。
 実家の近所でも乾パンや缶詰を備蓄していた家はありました。しかし、玄関口や枕元に置いてあったそれらは下敷きになってしまいました。
 そういうわけで、いざという時に役立つのは現金と靴でした(もしくは防寒具)

 携帯電話と充電器、カード類(免許書、クレジットカード、キャッシュカード)、靴。
 これだけあればあとは要りません。
 リュックサックに詰めた防災グッズや非常食は一日分あればいいです。あとは捨てましょう。
 なぜなら、日本は物流が発達していて至る所にコンビニがあるからです。
 いくら大災害だと言っても都道府県をまたぐ大災害はめったにありません。
 隣の県まで行けば何事もなかったかのように日常があります。
 地震があればまず自分の住処を捨てて県外に逃げましょう。
 交通機関が麻痺していて、最悪の場合は徒歩になるかもしれません。瓦礫を踏んで怪我をしないよう丈夫な靴が不可欠です、
 食料や水はインフラが生きている最寄りの街まで持てば十分です。
 地震が来たら身一つで逃げる。これが一番です。
 思い出のアルバムはネットにアップロードしておきましょう。記念品や賞状のたぐいは写真を撮っておきます。
 大枚はたいて買い集めた趣味のグッズ類の防災は自己責任。耐振性のトランクルームや高台の倉庫があるかどうかは知りません。
 しかし、このようなモノも命に変えられないものではありません。
 というか、酷い破壊を目の当たりにするとおおよその人間は物欲が消えてしまうでしょう。
 廃墟と化した自宅を見て現実に帰るというか、あほらしくなってしまうのです。
 震災に対する心構えは断捨離です。自分と家族の命だけを持って逃げるのです。
 山のようなお宝を抱えている人は、いま一度確認してみてください。積み上げた未開封品がある日突然ごみ屑になってしまう時の事を。
 わたしは携帯と充電器とマイナンバーカードとVISA機能付きデビットカードだけをいつでも持て逃げれるように準備しています。
 震災の時はATMで現金が引き出せない場合が想定されます。その時に役立つのがこれです。
 VISA機能付きデビットカードはクレカのように使えます。キャッシュカードと兼用できるカードもあるのです。
 最低でも一週間ぐらいはネットカフェに連泊できるぐらいの予算を準備して、復興支援が整った頃に戻るといいでしょう。
 その頃には自衛隊が災害派遣されて避難所も整っています。
 地震直後から避難所に行くのはあまりおすすめしません。皆、殺気立っていて、デメリットしかないからです。余震に怯えて寿命をすり減らすのよくないでしょう。
 県外に避難場所を確保して、まず、心を落ち着けましょう。そこから勤務先や友人知人と連絡を取りましょう。
 被災地に留まっても精神を病むだけです。家族の安否が無事であるならば、無理に戻る必要はありません。
 確実に精神を病みます。私自身、PTSDを患って20年以上たった今でも震災の悪夢を見ます。
 仕事の関係で持ち場を放り出すわけにいかない立場の人もいるでしょう。しかし、心の病で労災認定される前に勤務先と相談したほうがいいです。

 要介護家族を抱えている人はそういうわけにはいかないでしょう。
 そういう場合は、いざという時のためにケースワーカーと日ごろから相談しておきましょう。

 災害に備えておくものは非常食量やテントなどのグッズでなく、お金、自分の命、ネットがつながる環境(スマホ、モバイルルーター)、県外の居場所です。

言うまでもない事ですが、内陸型の活断層地震とプレート型地震は違います。
阪神大震災は前者であり、災害の範囲も規模も3・11とは異なります。
本稿はあくまでも都市直下型の地震が対象であり、3・11のように広範囲が被災するプレート型地震には当てはまらないのでご注意ください。また、日ごろから様々な情報感覚を張り巡らし、自分の防災知識を整備しておくことも大切です。いざという時に頼りになるのは自分の判断です。
こういう考え方もあるのだという選択肢の一つとしてご理解ください。
【追記】
当時の当事者しか知りえない情報を追記しておきます。
地震発生は早朝でしたが、明るくなるにつれて公共交通機関や道路事情など情報が次々と口コミで入ってきました。具体的には西宮では電気がガスが止まっていないとか、JRや私鉄が不通だとか、国道二号線は瓦礫や車が放置してあって危険だが山手幹線は通れるとか。そういう情報がある程度纏まったのがお昼前ぐらいです。公園や駐車場に集まっていた人が「余震が怖いし、今のうちに歩けるところまで逃げよう」とぞろぞろと徒歩で街を出はじめました。
西宮や尼崎が無事なのならそこに住んでいる住民に助けてもらおう、と小さい子供の手を引いてリュックサックを背負って歩く家族も少なくなかったのです。そういう光景を目の当たりにしているので、可能であれば徒歩で逃げられる範囲に避難するという選択肢も非現実的ではないと思うのです。

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