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今回はタイトル通り、デルタ達のいない時の世界が中心です。

デルタ「タイトル通りって……(汗)」
第78話 壊滅のギルド
デルタ達とセナ達がゲンガー一味と戦闘を開始する頃、こっち(・・・)の世界のプクリンのギルドに近づく者がいた。

「……噂に名高いギルドか……。何ともセンスの無さそうな外観だな」

それはフッと外観を見て鼻で笑う。
幸い、それの正体を人々は知らないから容易に足型検査ではそこまで重要視されなかった。まぁ、見た事が無い足形だったから適当に偽名を使ってそれに答える。
下手に本当の名前を使うのが危険だったから。
中に入ると、ラップがそれに近づいてきた。入った者の用件はリーンに会う事。お願いがあるからわざわざ尋ねた……と言ってやった。まぁ、別の意味で言えばそうとも言えよう。ギルドの中は意気消沈と化していた。

数日前にギルドからある場所へ向かった者達の消息が途絶えているのだ。手がかりすら掴めない、そんな状況だった。
無論、それがデルタ達のことであるのは言うまでも無い。

「ここです。粗相の無いよう、お願いしますね♪」
「……」

入った者は黙って素直に頷いた。粗相の無いように、と言われたところでそんなことが出来る可能性など無に等しい。
ラップが入った者とリーンを引き合わせてしまった。リーンはその者を見た瞬間に危険な感じに気付いたのか、ラップをすぐさま部屋の外へ追いやった。その目つきはあまりにも真剣である。

「………大切な者の前で死にたくは無いのだな?」

あくまで不可抗力、引いて言えば脅し文句のような言葉を発する。リーンはその者の正体を軽く言い当てた。

「いつか来るかと思って待ってたよ。ようこそ、ミュウツー……プクリンのギルドへ」

その言葉には普段のリーンらしさが消えていて、明らかにミュウツーを警戒しているのが垣間見れる。
当然、それをリーン、ミュウツーの双方が理解している。

「私が来た理由……分かるな?」
「分かってるよ。でも渡さない。君の企みを阻止しなきゃならないから」

リーンの言葉の中には固い決心が込められていた。
ミュウツーは確認の意味も込め、もう一度聞いた。

「本気か?」

リーンは答えなかった。
しかし、その目付きが揺るがない決意を表していた。
ミュウツーは「仕方ない……」とため息混じりで呟いた、その瞬間にリーンのハイパーボイスを放つ。しかし、ミュウツーはそれを軽く避ける。

「せっかちな性分だな」
「君の強さは父さんやお祖父さんから聞いてる。こうでもしないと止められない」
「……まぁ軽く遊んでやるか」

ミュウツーがそう言うと、彼はシャドーボールを放つ。リーンはそれを全て避けるが、親方の部屋はボロボロになっていた。当然、その爆音が外部に漏れないわけが無く、ラップが慌てて中へ入った時には、見るも無残な親方の部屋と化していた。

「あわわわ……」

ラップが腰を抜かす。現実に感じた2つの覇気に押されて、動く事すらままならない、そんな状態だった。

「どれ、少し本気で行くか」

ミュウツーが軽く、そう言うとミュウツーの拳がリーンの腹にめり込む。しかし、リーンもただでは終わらず、零距離からのハイパーボイスを放った。ミュウツーも少し苦渋の顔を浮かべるが、外傷は全く見当たらない。
リーンは先の一撃で息が極端に荒くなっていた。あのパンチがかなり堪えたのだろう、それは容易に頷けた。

「相手をするのも飽きた……。さっさと帰るとするか」

ミュウツーから放たれたその一言は死刑宣告に程近い。
リーンの表情がさらに重くなる。だからこそ、持てる力を全て使ってこの一撃を放った。

「ギガインパクトッ!!!」

リーンも当たる――そう確信を持つ一撃だ。しかし、現実は無情にも儚い。
ミュウツーの手から放たれた闇の力の込められたその一撃はリーンの希望すら儚く散らせる。
リーンの体はボロボロとなっていた。ラップが意を決し、ミュウツーにドリルくちばしを仕掛ける。しかし、呆気なくミュウツーに叩きのめされた。
ギルドのNo.1とNo.2が全く歯が立たない。ミュウツーは倒れる2人を他所にプレートを奪う。そして、そのまま立ち去ろうとした時、リーンが口を開いた。

「何が……目的なんだ……!?」
「………」

ミュウツーの口元が軽く動く。完全に邪悪に満ちた笑みだ。

「いいだろう。ココでどうせ消えるんだ……話してやる。我らの野望、それは……」









「人間界に渡る事」









その数分後、ギルドのある丘から紫色の不気味な光が天に延びて行った――。

それは同時にプクリンのギルドの壊滅、を意味していた。









その頃、デルタ達は……

「バレットパンチ!」
「エナジーボール!」

デルタ、シギの2人の攻撃がボスのゲンガーに同時攻撃を仕掛けるが、ゲンガーにとっては痛くも痒くもない。
その後ろからセナ、ヴァイス、ホノオ、シアンの4人が同時攻撃を繰り出す。

「水鉄砲!」
「火の粉!」
「炎の渦!」
「バブル光線!」

4つの攻撃。まともに受けるのが危険だとゲンガーは判断したのだろう、手下であるゴースとゴーストを呼び寄せると何と7体同時に攻撃を仕掛けてきた。

まず、ゴースが足止めするように悪の波動を3発同時に放つと、そこにゴーストのシャドーボール、更にはボスであるゲンガーの10万ボルトが混ざり合い、セナ達の攻撃も破られ、一気に迫る。
セナ達が防ごうにも、恐らくどうにも出来ない。そこに今度はデルタが飛び、

「ホワイトバリア!!!」

神の一撃をも止めた強力なバリアで防ぐ。
攻撃が止むと、セナが軽く礼を言った。

「危なかったぁ……助かったよ」
「別に構わないさ、これで少しはチャラにしてくれよ?」
「おあいこって事だな」

デルタとセナが互いに軽い笑みを浮かべる。エネとメルは軽く作戦会議をしていたようでその打開策がようやく見えた。

「皆、ちょっといい?」

エネが全員を呼ぶ。敵の様子を伺いながら、その話を耳の中へ通す。

「いいかしら?敵はゴースト。しかも毒を兼ね揃えるから実質デルタとシギは普通に戦っても勝てないわ。だから、メルさんがゴース3体を相手にして、私とシアン、シギとヴァイス君、そしてホノオの3チームでゴーストを叩き、時間稼ぎをデルタとセナはお願い。最悪倒しても良いから」
「オレは何で1人なんだよ!?」

当然のようにホノオが反論したが、ゲンガーを止めるのにデルタ1人だと分が悪く、ホノオのスピードとその思い切りの良さを買った、とエネは軽く説明した。
それに納得したのだろうか、ホノオは首を軽く縦に振る。軽く、という部分から完全には納得していないようだが。

「まぁ、取り合えずいっちょ始めるか!」
「そうだな!!」

戦闘が本格化し出す頃、同時にキング・ブラックのアジトでは……









「グロス、これでいいのだな?」

ミュウツーが何やら怪しげな機械の中に立っている。
グロスは頷くと、こう答えた。

「最終調整に総帥が協力して下さり、有難いです」
「別に構わん。異世界程度巡れるからな」

今の会話から、ミュウツーが立つ機械――やけに大きく、同時にその中央部に巨大な輪があった。その近くにはこの世界では珍しい電子機械がズラリと並んでいる。
その輪が虹色に光りだした。輪の端からエネルギーが発せられ、中央部に集まっていく。

「では、渡るとしてみるか……実験ではあるが人間界に!」

ミュウツーが1人、人間界にその足を踏み入れようとしていた。

そして、この実験からミュウツーの運命もまた大きく動きだそうとは……ミュウツーはこの時、考えてもみなかったのである――。
デルタ「………え?リーン達は無事なのか?」

それが分かるのも次回なのさ〜。

シギ「本格的に戦闘開始だね!」

エネ「メルさん1人って……」

彼女は腕っぷしっていうか……まぁ実力は確かだから!

3人(扱かれればいいのに)

次回予告

ゴーストに挑むシギとヴァイス、エネとシアン、そしてホノオ。

時間稼ぎを任されたセナとデルタはどうゲンガーに立ち向かうのか――。


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