何と、遠征には全ての弟子が選ばれた!デルタ達も最高の気分である。そんな中、遠征説明会が始まった。
第38話 遠征の幕開け
「「幸せ岬?」」
弟子達は一斉に言い返した。タイミングばっちりで。まるで、シンクロでもしているのかとラップは少しではあるが、驚いていた。
幸せ岬の説明を淡々をラップは始めた。
「幸せ岬は通称ポケモン達のパラダイスと言われていて、確かに北東の崖にあるのだが、一切見つかっていない。まさに秘境の地で、その謎を解きあかすのが、我々の役目だ」
「燃えてくるな!」
「頑張りましょう!」
「幸せ岬の謎、必ず解き明かす!」
弟子達のボルテージは最高潮だ。ラップが一喝する。
「あのな、ピクニックではないんだぞ!?一々騒ぐな!」
「「は〜い……」」
ラップの言う事も、確かである。
今は遠征の説明会。場の空気を読んでほしい、なんてラップは強く願っている。
「で、幸せ岬までは距離がある。親方様が全員で行くと言うが、全員で目的地まで行くのは軌道性に欠ける。そこで、いくつかのチームに分けようと思う」
ある意味、ゴクリと喉が緊迫する。空気が再び朝の発表時のように張り詰めた。
「まず、マイン♪ミーゼ♪ツチ♪ゲラー♪」
「お前達!ワシの足を引っ張るなよ!」
マインが残る3人に向かって言った。最年長だからか、勝手な意地を張っていらっしゃる。
当然のごとく、この意見に黙っている者はいなかった。
「アナタが足手まといにならないでよね!」
「まぁ、余程の自信家だから戦闘は任せるよ。無駄に脳細胞を使いたくないからね」
「自信過剰な程、落とし穴は大きいと思いますよ」
中々辛口な意見にマインはうっ、と言葉を詰まらせた。
ラップはその光景を見ながら、ため息を吐いた。続くメンバーの発表。
「次は、シーン♪キッパ♪テッカ♪ヌン♪」
「宜しく頼むぜ」
「頑張ろうね〜」
「宜しくな」
「頑張ろうね」
この4人の仲は良さそうだ。ラップはほっとしている。
「トリプルズは単独で頼む」
「分かった」
「任せといて!」
ラップはリーンを見るとこう言った。
「で、親方様は私と行く……と」
ラップの一言にリーンは子供のようにだだをこねる。
「嫌だぁ、ラップとはいつも一緒だもん!」
リーンを宥める(なだめる)ようにラップはリーンに頭を下げながら、
「我慢して下さい。大事な作戦ですから」
「……………ケチ」
拗ねる(すねる)リーンがそこにいた。
「………。では、ルートを決めよう。幸せ岬へは何方向からも行けるからな」
3チームはよく話し合っていた。
しかし、トリプルズはあっさりと答えがまとまったのである。
「ねぇ、この森林地帯を越えない?」
そう提案したのはエネだ。
「森でしょ?迷うんじゃない」
「バカね、森には入らないわ。森の外側を通るのよ」
「なる程ね」
シギは納得していたが、内心はとてつもなく嫌だった。しかし、一々ワガママ言ってはいけない。一流を目指すなら険しい道も歩くべきなのだと、自分に言い聞かせていた。
「じゃ、ラップに報告してくる」
デルタがよっこいしょっと、立ち上がるとラップの元へ歩く。
「まとまったか?」
「あぁ。この森林地帯を通る」
「……大丈夫か?」
「森には入らず、外側を通る」
「なら、いいが……」
ココで、その森林地帯とはドコなのかを説明しよう。
まぁ、ある程度は分かっているかもしれないが。
森林地帯はトレジャータウンを北東へ行った先にある長く険しい森のあるエリアだ。だが、エネはあえて、近隣まで行って幸せ岬を目指そうと言うのだ。
森林地帯が終わる辺りからまた北東へ歩けば、幸せ岬がある。森の脇道を沿っていくのが、エネの狙いなのだ。
「……では、マインチームは砂漠を伝っていき、テッカチームはツノ山を経由して、トリプルズは森林地帯を通るのだな」
ラップは各自の報告を再度確認した。3チームのリーダーは首を縦に振る。
「では、幸せ岬の近辺の高原にベースキャンプを張るから皆頑張るように」
ラップが息を思い切り吸った。
「では、皆頑張るよ!」
「「オオオオォォォォォォーーーーーー!!!!!」」
凄まじい意気込みと共に、弟子達は一斉にギルドを飛び出し、交差点からそれぞれ散っていく。
それに数分遅れて、リーンとラップも出発した。
その光景を眺めるグロスがいた。
いや、実際にはチェックマシンを通じて、だが。
「奴等はピクニックでも行くのか?」
「どうやら、探険に行くようです。目的地は幸せ岬だとか」
部下の一言にひどくグロスは激昂していた。
「アレは我らの物だ……。何としても取らせるな!妨害するのだ!!」
「ハッ」
「プレートを全て手に入れてやる、必ずな……!」
怒るグロス。
果たして、彼らがプレートを求める目的とは一体?
いよいよそれぞれの思いが交錯する遠征が幕を開けた――。
いよいよ遠征が始まりましたよー!
デルタ
「うっさい」
はいはい。
次回はデルタ達から視点を外して、マイン達をピックアップします。
デルタ
「マジかよ……」
ま、他の動向も打ちながら行くんで、半ばポケ神に似てる……。
デルタ
「ォィ」
大丈夫!
目的地に着いたら終わるから!
デルタ(苦情殺到必須だな)
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