帰り道の夕陽
ギャルゲみたいなん書きたかってん。
あかんかったわ
私立ハエギワ学院大付属高校。
急行の止まらない最寄駅、一時間に一本のバス、徒歩なら50分。
途中に無人の販売所があり印象的、いわゆる田舎。
広い敷地と多くの生徒、自由な校風、幅広い学力差、面白い学校。
真っ赤な西日、帰り道を挟む田んぼ、足元にカエルの干物。
隣で微笑む少女はみょる。ぼくのかわいい妹分。
「かえる死んでる!」
「みょる、朝も言ってたよ」
「干からびてる!びてるっ!あはっ!はははっ!」
みょるはバカだ、頭のネジが抜けてる。
もともと一二本抜けている感じではあったが、いつ頃からかこうなった。
まともじゃない。
今では、もう、ゆるゆるで、壊れかけだ。
彼女がノータリンであることを認めてやらなかったぼくにも責がある。
彼女の登下校に付き添うことにしたのは、去年の末。
みょるが入学した年も終わろうとしていた。
おばさん公認の保護者であるぼくは、彼女の白く華奢な肉体の魅力に気づこうとしなかった。
暮れの日差しがみょるを燃やす。夜がくる。
「みょるはかわいいね」紅く柔らかな頬をなでる、壊さないようにやさしく。
「ほんと?」小首をかしげるみょる。
演技じゃない計算された所作じゃない、10年以上保護者をやってきたぼくは知ってる。
みょるは純粋で、かわいくて、髪の手触りがよくて。
バカ野郎の裏切り者だ。
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